インフレの実態

2016.8.1
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From:不動修太郎
梅雨が開けた東京の自宅にて、、、

今日も記事を読んでくださって
ありがとうございます。

日銀の黒田総裁は
日本のインフレ率を2年以内に
目標を2%と言っていました。

なかなか目標に近づかないので、
その都度、中国、ヨーロッパの景気の低迷、
日本の異常気象等の言い訳を
持ち出してきましたが、これまでは
0.8%程度のインフレ率です。

なかなか黒田総裁が立てた目標には
近づきそうにないですね。

では2%、あるいは昔の日本、一時期の
スイスのように5%位のインフレがずっと
続くと物価はどうなるのでしょうか?
私はそれを計算して表にしてみました。

上の表からわかるように5%のインフレが
ずっと続くと15年で物価が2倍になる計算です。
言い換えると15年でお金の価値が半分に
なってしまいます。2%のインフレだと17年で
物価が40%上がる計算です。

これをグラフにしてみましょう。

さて、昔の日本はどうだったのでしょうか?
1970年台中ごろは、狂乱物価などと言われる
ものすごいインフレでした。

それまでの日本でもインフレが続いていましたが、
オイルショックと言われる
OPEC(石油輸出機構)の大幅な原油値上げで
日本のインフレは凄い事に!

特に73年と74年は、
円高を抑えるために金融緩和を続けた事で
インフレが加速しました。

総合卸売物価は1973年で15.6%、1974年で31.4%上昇し、
消費者物価指数は1973年で11.7%、1974年で23.2%上昇でした。

卸売で見るのか、或いは消費者物価を注視するのかにより、
数字は異なりますが、どちらにしても1年で20%台、30%台の
インフレというのは若い人には実感しにくいかもしれませんが、
40年ほど前には現実にあった事なのです。

20%、30%のインフレが続くと物価が
どうなるかを計算しました。

インフレ率が20%だと4年、30%ならば、
3年で物価が2倍を超えます。

そしてインフレ率が30%であれば、13年で
物価が30倍です。

こんなインフレですとお金の価値が
どんどん下がるので、土地、貴金属、
株など投資対象を持たないと資産が
守れません。

だからこそ日銀は日本をインフレに
誘導し、投資を促そうとしているのです。

1970年台半ばは石油等の地下資源の
値段が上がっていたので、日本国内で
インフレが起きやすい環境だったのです。

それに対して、今は、長期的には
ゴムなどの農産物、多くの地下資源の
値段が下がっています。

それ以外に日本ではデフレが起きやすい状況に
追い込まれています。
それらのデフレ要因は沢山あるので、
今後の記事で詳しく解説しますね。

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不動修太郎

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インフレの実態へのコメント

    1. Keiさん、有難うございます。

      インフレ、デフレの知識は今の日本の株価、為替の予想をする上でとても大切です。

  1. 狂乱物価の経験者ですが、その当時は物価は上がるものだと考えていました。
    グラフで表示頂き、本当に狂乱だったのですね。
    大変参考になりました。

    次号のデフレ要因のお話も期待します。

    1. 中山さん、ありがとうございます。

      今となっては1年で30%以上のインフレは実感が乏しくなってしまいましたが、
      そんな時代もありましたね。

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