金融政策と相場への影響とは?

2018.6.20
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From:奥村尚
東京のオフィスより、、、

おはようございます。

今、世界の金融は
金利の動向を注視しています。

米国では、金融緩和政策は
2014年に終了し、
利上げを開始しています。

つい最近、
年4回の利上げをする事になりました。

実は、FRBは明言していませんが、
今までは、市場にお金をじゃぶじゃぶ流す
政策を終了しただけでした。

じゃぶじゃぶ流すとか、
お金をばらまく、
という表現を使いますが、

国債をはじめとする証券を、
中央銀行のお金で購入していたということです。

過去、2008年から開始したQE1,
2010年のQE2、2012年のQE3という
金融緩和政策では、

金利を下げるだけではなく、
お金をじゃぶじゃぶ市場にばらまくために、

3期で合計4.5兆円もの債券や
資産性証券を買いまくりました。

中央銀行であるFRBが証券(主に債券)を買うと、
その支払いに刷りたての現金を当てるので、
市場としては証券が売れて資金が市中に流れるのですね。

金利を下げることと相まって、
お金が流れ始め、
景気が刺激されるという金融政策です。

そして、QE3を終えた今FRBは債券を
在庫として保有していて、
まだそれを減らす事はしていないのです。

債券が償還を迎えて償還金が入った場合、
その現金を同様の債券に再投資しているのです。

つまり、まだ少しはお金を市中に流しています。

金利を上げて金融を
引き締めてゆく行為はブレーキです。

今FRBはブレーキをかけはじめている。

じゃぶじゃぶお金を流すという、
アクセルを踏む事とは相反する行為ですから、
まずは再投資を中止し、

その後さらには在庫資産である債券を売却して、
つまりはお金を市中から
吸い上げる行為にいずれ移行します。

ちなみに、利上げをすると
債券価格は下落します。

正確にいうと利上げをアナウンスすると、
債券市場で利回りが上昇するために
価格が下がってゆくのです。

とすると、FRBがもつ
保有資産の価値は減りますね。

資産の目減りです。

これは、FRBが抱える難しい問題で、
こうしたことをアクセルは踏みながら、
あまり目減りしないように、

つまりは、
なるべく早めに資産を
売却する事も求められるでしょう。

しかし、一気にブレーキを踏むと、
過去何年にもわたってせっかく市場に
お金をじゃぶじゃぶ流して、
景気を良くしてきた努力を水の泡にします。

神業的なオペレーションが必要なわけです。

どのような技を
どのタイミングで仕掛けるのか、
FRBの動きを世界中が注目しています。

次回は欧州、日本の金融政策は?
そして相場への影響についてお話しします。

では、また次回をお楽しみに。

奥村尚

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金融政策と相場への影響とは?へのコメント

  1. おはようございます!

    鶏と卵のように、わからないことがあります。
    なぜ、利上げをアナウンスすると、
    債券市場で利回りが上昇するのでしようか?

  2. ちくんさん、

    おはようございます。
    中央銀行は利上げを決定する、という言い方は厳密には正しくありません。政策金利を上げる、という言い方が正しいのですが、中央銀行が誘導したい金利=政策金利を上げることをアナウンスすると、インターバンクレート、もしくは短期金融市場の金利が上がります。
    なぜなら、市中銀行は担保さえあれば政策金利で日銀から借り入れが保証されるからです。その貸す側である日銀が、金利を上げる、ということなのです。

  3. 川上から、水を流すと

    また川上に戻って来る

    という考え方ですね

    安倍政権はそうやって

    日本の大借金を返そうと

    しています

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