空売り規制とは?株価の値動きと解除のタイミング・上げ材料の見極め方をかんたん解説!

2019.6.18
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株の売買をしていると、「空売り」というワードを聞くことがあるでしょう。それに伴い、「空売り規制」というワードも聞くと思います。

狙っている株や、空売りをしている株に、「空売り規制が入った!」となると、慌てふためく人もいるかもしれません。

また、「空売り規制って何?」、「空売り規制が入ると株ってどうなるの?」と、何も分からずに不安になることもあるでしょう。

投資初心者や、空売りの知識がない人からしたら、空売り規制なんて聞いてもピンとこないかもしれません。

しかし、株の投資をするなら、空売りや、空売り規制のことは知っておいたほうがいいでしょう。

そこでここでは、空売りとは何か、そして、空売り規制とは何か、空売り規制で株価がどうなるのかなどについて、紹介したいと思います。

空売りや空売り規制のことを知ることで、株の投資法を見直せるきっかけになるかもしれませんし、上手な投資法を身につけることができるかもしれません。

知識はつけていて損をすることはないと思うので、空売り規制について、勉強していきましょう!

この記事を書いた人
株式会社ジャパンインベストメントスクール 株式投資コンサルタント ファイナンシャルプランナー3級
児玉一希
プロフィール・所持資格 日本最大級の投資スクール・メールマガジン「ジャパンインベストメントスクール」に所属。毎朝10万人以上に向けて、相場情報を届ける。

空売りとは何か復習しよう!

空売り規制を知るためには、空売りが何かを知っておく必要があります。空売りという言葉からして、空っぽの株を売る→持っていない株を売るということが連想できますね。

空売りとは、信用取引の1つで、手元にない株を証券会社から買わずに借りて売ることを言います。

信用取引なので、空売りをするためには、信用取引口座が必要になります。

なぜ空売りをするのかと言うと、空売りをすることで、株価を下落させることが目的です。

空売りは、借りている株を返さなければならないので、売りで入った後は、買戻しが必要な取引です。

そのため、空売りにかかった費用と、買戻しで得た価格の差額が利益となるのです。

この利益を増やすためには、株価が下がってくれなければなりません。そのため、空売りを仕掛けて、株価を下げるのです。

空売りをすることで、株価が下落していても利益が出やすくなったり、所有株の損失を防げる場合もあるなどのメリットがあります。

しかし、下落すると思って空売りを仕掛けても、下がらずにあがってしまうこともあり、結局は高値で買い戻しに入らないといけなくなると、損をするので、リスクが大きな取引でもあります。

空売りには、期限があるので、買戻しもタイミングが悪い場所になると、かなり痛いですね。

空売りの期限とは、制度信用取引なら6ヶ月、一般信用取引なら会社によって異なります。

空売り規制とは

空売り規制とは、その言葉通り、空売りを規制するものです。

ただ、全ての空売りが規制になるわけではなく、51単元以上の新規空売り直近公表価格以下で注文してはいけないというルールがあります。

指値注文も成り行き注文もしてはいけません。これは、金融商品取引法施行令で禁止されています。

元々、空売り規制というものは、バブル崩壊後の不況時における不当な空売りを抑えるためのものでした。

投機的な空売りが続いてしまうと、デフレも続き、いつまでも不況から脱却することができなくなるため、空売りを規制したのです。

今までは、空売り規制は全銘柄が対象とされていましたが、2013年11月に空売りについて見直しがあり、今では、ある条件を満たした銘柄のみ、空売り規制が入ることになりました。

その条件は、前日終値から10%以上の下落したことです。

空売り規制をすることで、市場の混乱を防ぐこと、損失者の急増を抑えること、株価を売り崩す計画的な行為を防ぐことができるようです。

空売り規制がかかると、51単元以上の空売りができなくなります。これは、翌日の営業終了時間まで続きます。

売り禁となった時の値動き

売り禁とは、新規売りを禁止されることなので、売り禁になると空売りや、買戻しがなくなるため、出来高は減少傾向にあります。

売り禁がでると、「もうこれ以上あがらない。」という投資家心理が働きやすくなりますが、実際の値動きというのは、どうなるか分かりません。

実際に、売り禁後の上昇はあり得ることなので、決めつけた投資をすると、痛い目を見ることもあります。

株の格言に、「売り禁後の売り玉は金の玉」というものがあります。

これは、売り禁が出たということは、相場が上昇しすぎているということなので、これから下落すると思われます。

そのため、ここで売りで入っていたら利益が大幅に出やすいので、売り玉が金の玉になるという意味なのです。

売り禁前に、売りポジションを持っていたら、ラッキーということですね。

ただ、先ほども説明したように、実際はどう動くか分からないのが相場だということは忘れないでください。

売り禁についての格言は、「売り禁に買いなし」というものもあります。

これは、売り禁のところで買いで入ると損しやすいという意味です。

空売り規制と売り禁の違い

空売り規制と間違いやすいのが、「売り禁」と呼ばれるものです。似ている気がしますが、空売り規制と売り禁は別物なので、覚えておきましょう。

空売り規制 売り禁
規制内容 ・51単元以上の空売り禁止。
・50単元以内の空売りは可能
・新規売り全て禁止
・信用買いの現引き禁止
規制タイミング ・前日終値から10%以上の下落 ・当日大引け後発表
・緊急時は前場終了後発表
期間 ・規制日からよく営業日まで
(翌々日から取引可能)
・日本証券金融会社の決定
(解除されるまで続く)
株価への影響 ・急騰する場合がある
(売りにくい、買戻しが入りやすい)
・下落しやすい
(上昇を続けることも)

表にして見ると、違いが一目瞭然ですね。

「空売り規制」と、「売り禁」って、言葉も似ているので、ややこしいですが、売り禁のほうが、厳しい印象があります。

いつ解除されるかも分からないのが売り禁なので、空売り規制のほうが、投資家にとっては、分かりやすさがありますね。

空売り規制が銘柄に与える影響とは

空売り規制は、2013年の11月より、全銘柄が対象ではなく、条件を満たしたものが対象になることになりました。

そのため、空売り規制が入った銘柄というのは、どんな影響があるのか、非常に気になるところですね。

空売り規制が入るということは、その銘柄が急落している証拠になります。

急落するということは、急落前にはある程度株価が上昇していることも考えられますね。

そのため、空売り規制が入ることで、その銘柄に対し、これからどんどん下がっていくという印象がついてしまうでしょう。

どんどん下がることが予測されるということは、買われなくなるということにつながります。

空売り規制が入ると、その銘柄は買われにくい株になるのです。

空売り規制が株価に与える影響とは

株というのは、株価が上がりすぎると、売りたくなるものですよね。そのため、株価が急騰すると、売りたい人が多くなります。

しかし、そこで大幅な空売りが入りすぎるとどうなるでしょうか?株価の大暴落に繋がりますね。

ただ、急騰して、売りたい人が続出し、株価が下がったときに空売り規制が入ると、株価の大暴落を防ぐことができます。

そのため、空売り規制が入ることで、株価の下がるスピードを加速させないので、市場の混乱を避けることができるのです。

空売り規制の買いと買い戻し

空売り規制が入ったら、規制が入る前に空売りした投資家が、買い戻してくることがあります。

空売り規制後に、株価が上がるときがありますが、空売りからの買戻しが入っている可能性が高いと言われています。すなわち、空売りをした人の損切りが入ってくることもあるということです。

空売りは、下げるほどに利益があるものですが、空売り規制がかかることで、株価が下げきれなくなるので、ここで仕方なく買い戻しをしている投資家がいるのです。

空売り規制が入ったときの買い戻し法は、損切りになることが多そうですね。

ただ、空売り規制後に買戻しが次々に入ると、株価も上がってきますね。それを見ていると、ついつい買いたくなると思います。

もちろん、ここで買って利益が出ることもありますが、まずは、なぜ空売り規制が入ったのかを調べてください。

株価が前日終値から10%も下落しているということは、何かあるはずだと思っておきましょう。

もしも、粉飾決算などが発覚してことで、空売り規制が入っていたとしたら、株価はまだまだ下がる可能性があります。

そうなると、買戻しで上がってきたと思った株を追いかけて買うとリスクがかなり大きくなるので、危険です。

また、買戻しが終わった後には、再度急落することもあるので、空売り規制後の買いには、注意が必要になってきます。

空売り規制の注意点

空売り規制のときに注意しなければならないのは、分割発注です。

空売り規制がかかっていても、50単元までなら空売りすることが可能ですね。

しかし、50単元+50単元+50単元=150単元のように、1回の取引が50単元までだったとしても、短時間で多くの分割発注をすることはできないといわれています。

合計で、51単元以内にしなければならないのです。そのため、分割発注したとしても、30単元+20単元=50単元などのような発注方法にしないといけません。

また、空売り規制がかかっているときに、株価が上昇したら、今の株価未満での指値での空売りはできません。

同じ価格か、それ以上の価格での指値はすることができます。

さらに、空売り規制がかかっているときに、株価が下落したときは、今の株価以下での指値はできなく、現在の価格より上からの注文のみになります。

株価が下落しているときは、現在と同じ価格での注文ができないので、注意してください。

空売り規制銘柄の調べ方

空売り規制って、とても大切な情報になるので、空売り規制がかかっている銘柄は、しっかりと調べないといけません。

空売り規制の調べ方ですが、株の大引け後に、翌日の空売り銘柄が公表されるので、チェックしておきましょう。だいたい、16:30頃に発表されると言われています。

空売り規制の情報は、日本取引所グループのHPに記載されています。

【日本取引所グループのHP】

http://www.jpx.co.jp/markets/equities/ss-reg/

また、証券会社のHPに掲載されていることもあるようです。例えば、楽天証券や、SBI証券のHPなどです。

そのほかにも、値下がり率ランキングを見ることで、空売り規制がかかりそうな銘柄をあらかじめ予測する方法もあります。

値下がり率ランキングの上位を見て、10%以上下落しているものを見つけましょう。もしかしたら、空売り規制がかかるかもしれません。

しかし、大引けまでは何があるか分かりません。大幅下落が起きるかもしれませんし、持ち直すかもしれません。

値下がり率ランキングを参考にするときは、慎重な判断を心がけましょう。

空売り規制となる株数

空売り規制にかかる株数は、51単元以上です。

つまり、100株で取引している株なら、5100株から空売り規制にかかるということになります。

50単元までなら空売り規制の適用除外になります。

ということは、5100株にならなければいいので、例えば、5000株なら空売りしても規制はかかりません。

空売り規制がかかるということは、株価が下落しているということですが、その日のうちに株価が回復したとしても、当日の空売り規制解除はありません。

その翌日にも影響し、翌日の営業時間が終わるまで、空売り規制は続きます。

空売り規制の対象銘柄は「トリガー方式」ルールが導入されている!

空売り規制の対象になるかどうかは、トリガー方式ルールで決まります。

トリガー方式ルールとは、空売り規制の適用条件である「前日終値から10%下落」したというものにひっかかった場合は、空売り規制の対象銘柄になるというものです。

証券会社のHPなどを確認すると、空売り規制になった対象銘柄を確認することができます。

例えば、プリマハムが、2018年1月25日に空売り規制の対象になっています。

プリマハムのチャートを見てみると、1/24には790.00だった株価が、1/25に730.00まで下落しています。

さらに、C&Gシステムズも2017年11月13日に空売り規制の対象になっています。

C&Gシステムズのチャートを見ると、11/10に650.00だった株価が11/13には560.00まで下落しています。(2017年11月11日、12日は土日のため、休場となる)

その後、11/15にはさらに下落し、12/29には510.00まで下落しています。しかし、2018年1月12日には、662.00まで回復しています。

また、江崎グリコも2017年11月1日に空売り規制の対象銘柄になっています。

10月31日に6290.00あった株価が、11月1日には5690.00まで下落しています。

過去のチャートを見たときに、線が急に下がっているところがあった場合、空売り規制にかかった経験があることが分かりやすいと思います。

空売り規制が解除された後はどうなるの?

空売り規制が解除されたら、51単元以上の空売りも可能になります。

空売り規制が解除されたあとは、それまでに空売りをしていた投資家たちの買戻しが入りやすくなるので、踏み上げがあるかもしれません。

そのため、空売り規制が解除されたら、その銘柄の株価は上がりやすくなっています。ただ、必ずしも上げるとは限りません。

空売り規制にかかった原因によっては、まだまだ売られることも考えられます。

企業の存続に関わるような悪材料で空売り規制がかかっていたとしたら、投売りをしてくる投資家もたくさんいるでしょう。

空売り規制後は、すぐに買いにいくのではなく、なぜ空売り規制にかかったのかを分析しておきましょう。

投資は毎日が勉強ということですね。

空売り規制を利用した投資方法とは

空売り規制の後は、どんな材料で空売り規制がかかったかを判断する必要がありますが、上げやすい相場にはなっているので、空売り規制を利用した投資がしたくなるでしょう。

空売り規制を利用した投資には、売り方の踏み上げに乗るというものがあります。

空売り規制前に、空売りをしていた投資家たちが、空売り規制後に、買戻しに入ることで、一気に株価が上がることがあるというのは、前述したとおりですが、ここを利用して利益をとる方法もあるのです。

翌日の出来高や、株価に注目し、その銘柄に対するニュースがあるかなどもチェックしておきましょう。いいニュースが入ったら、買いを誘導させるかもしれません。

もし、翌日の出来高や株価が上昇していれば、空売り規制が解除されたら一気に買い戻される可能性があります。この買いの波に乗ることができれば、利益も出やすいでしょう。

大口の買戻しが入るほどに利益も大きくなると思います。

空売り規制が入ると、翌日はその銘柄に対して何もすることがないと思われがちですが、翌々日にどんな動きができるかを見定めるいい時間になるということですね。

ただ、上がると思って買いで入ったのに、上がったかと思えば急落することもあります。

そうなったときは、早急に撤退したほうがいい場合もあるので、自分で損切りのルールを作っておきましょう。

例えば、空売り規制が10%下落で入るなら、自分は5%の損で損切りしようなど、決めておくのです。

もしかしたら、損切りをしたあとに、利益確定ポイントに到達することもあるかもしれません。

しかし、その逆で、どんどん損が膨れあがって、資金がなくなってしまうこともあります。

損切りは、リスク管理の1つです。投資に絶対はないので、損切りをルール化することは、リスクを下げることにもなります。

利益を出している投資家というのは、いかにリスクの少ない投資を行うかで、成り立っている部分もあると思います。

株は、FXと違って、含み損を持ち続けると、その企業が倒産してしまう恐れもあります。

倒産すると、株の意味がなくなるので、最悪の事態を避けるためにも、損切りラインを決めておきましょう。

損切りしたときは、かなり悔しいと思いますが、含み損が膨れ上がっている口座を見る方が、ストレスになってしまいます。

安全なトレードを心がけてください。損切りルールができていない人に、株をやる資格はないと思っていたほうがいいと思います。

SBIの公募増資「空売り価格規制」

公募増資とは、企業の資金を増やすために、新たに株式を発行するために、投資家から資金調達をすることです。

公募増資が発表されると、その企業の株価が下げやすくなるので、ここで空売りを狙う人もいるといわれています。

SBIの公募増資情報を確認するなら、https://search.sbisec.co.jp/v2/popwin/help/trade_stock_21_02.html

このサイトに、公募増資の参加方法などが書かれているので、チェックしてください。

SBIのサイトにログインして、公募増資画面に行くと見れるようです。

また、空売り規制についても、SBIのサイトで詳しく見れるところがあるので、是非参考にされてください。

空売り規制については、こちらで確認してください。

https://search.sbisec.co.jp/v2/popwin/attention/trading/stock_13.html

まとめ

空売り規制について、紹介しましたがいかがでしたでしょうか?

まず、空売りとは、信用取引の1つで、持っていない株を証券会社から借りて売り、その後に買い戻しに入って利益を狙うものでしたね。

空売りが大幅に入ると、その銘柄の株価がどんどん下がってしまうので、株価の売り崩しや、市場の混乱、損失者の急増を抑えるためにも空売り規制が適用されます。

空売り規制が適用されると、51単元以上の空売りが禁止され、50単元以下の空売りしかできなくなります。

売り禁と違って、売り事態が駄目なわけではありません。

空売り規制が入ることで、損をする場合もありますが、上手に利用することで、利益確定もできる相場になるのも分かりましたね。

また、「チャートは生き物」という人もいるぐらい、投資に絶対はないので、株価が上がるか下がるかという予測は、ただの予測でしかありません。

その予測は、当たることもあれば、外れることもあります。当たったときはいいのですが、外れたときは、損切りのことも考えておきましょう。

ちなみに、当たったときも欲を出さずに利益確定をしておかないと、次いつ何があるかわからないので、利益ポイントも決めておくといいかもしれないですね!

空売りを知ったときは、とてもいい投資法だと思いましたが、空売り規制がかかることもあるので、空売りは非常に難しい投資法でもあるのですね。

投資には、自分の性格で合う手法、合わない手法があるので、空売りが気になる人は、空売り規制までしっかり勉強して、投資に挑みましょう!

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