ゴールデンクロスってなに?買いシグナルの指標をマスターする方法とは

2019.7.9
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テクニカル分析において、ゴールデンクロスは投資家に対してエントリーのタイミングを知らせてくれる基本的なシグナルです。

そのため、ゴールデンクロスが出現しているところは、相場の転換点を示しています。これを見逃さずに上手にエントリーできれば、大きな利益を得られることもあるので、是非とも知っておきたいテクニカル指標です。

以下では、テクニカル分析の基本となるゴールデンクロスについて詳しく説明していきます。

この記事を書いた人
株式会社ジャパンインベストメントスクール 株式投資コンサルタント ファイナンシャルプランナー3級
児玉一希
プロフィール・所持資格 日本最大級の投資スクール・メールマガジン「ジャパンインベストメントスクール」に所属。毎朝10万人以上に向けて、相場情報を届ける。

テクニカル分析の基本・ゴールデンクロスの意味とは?

ゴールデンクロス(golden cross)とは、株やFX、先物、仮想通貨などにおいて、相場の転換点を示す大事なサインを示す用語です。

ゴールデンクロスはテクニカル分析の基本中の基本であり、買いのシグナルと言われるものです。ゴールデンクロスが出ている銘柄は、その後価格が上がる兆候と考えられています。多くの投資家から重要視されているシグナルです。

ゴールデンクロスとデッドクロスの違いとは

ゴールデンクロスは、長期的に売られていた相場が短期的に買われたことによって生じるもので、相場が長期的に買われ始めるシグナルを示しています。

そのため、短期移動平均線と長期の移動平均線が交わるところにゴールデンクロスが出現します。短期移動平均線が長期移動平均線を下から貫くことをゴールデンクロスと呼びますが、一方で、短期移動平均線が長期移動平均線を上から下に貫くことをデッドクロスといいます。

デッドクロスは、ゴールデンクロスと反対に、長期的に買われていた相場が短期的に売られたことによって生じたものであるため、相場が長期的に売られ始めるシグナルを示しています。

ゴールデンクロスの関連用語・基準線と転換線

テクニカル分析においてよく用いられる用語に一目均衡表の基準線と転換線というものがあります。一目均衡表とは、一目均衡表は「売り手」と「買い手」のパワーバランスが崩れた方向へ動きます。その方向性が確立されてしまえば、相場の行方は一目瞭然です。

つまり、一度その方向性に相場が動き出してしまえば、その流れは今後も続くということを意味しています。

一目均衡表は、ローソク足と5つの線によって形成されます。5つの線とは、基準線・転換線・先行スパン1・先行スパン2・遅行スパン1です。

基準線とは、過去26日間の最高値と最安値の中心値を結んだ線で、中期的な相場の方向性を示しています。例えば、ドル・円相場の過去26日間の最高値が150円、最安値100円だった場合、基準値は125円となります。このように、基準線は過去26日間の中心を意味しています。

一方、転換線とは、過去9日感の最高値と最安値の中心地を結んだ線のことを言います。転換線は、短期的な相場の方向性を示すものです。このように、転換線は過去9日間の中心を意味しています。

さらに、先行スパン1とは、基準線と転換線の中心を、26日先に先行させて記入したものです。先行スパンは基準線と転換線のそれぞれの中心に位置しています。

加えて、先行スパン2とは、過去52日間の最高値と最安値の中心を、26日先に先行させて記入したものです。先行スパン1と先行スパン2に囲まれた部分は「雲」と呼ばれます。

最後に、当日の終わりを26日前に記入します。遅行線は当日の価格と26日前の価格を比較していることを意味します。
転換線が基準線よりも上にあれば相場は強気を意味しており、逆に下であれば相場は弱気を意味しています。この意味で、一目均衡表も移動平均線を使ったテクニカル分析と共通点を有していると言えます。

そのため、移動平均線を使ったテクニカル分析でいうところのゴールデンクロスは、転換線が基準線よりも上となる強気の相場を意味しており、一方でデッドストックは転換線が基準線よりも下となる弱気の相場を意味しています。

ゴールデンクロスの関連用語・ストキャスティクス

ストキャスティクスとは、日本語でいうと推測統計学を意味しています。このテクニカル分析指標は、過去における高値と安値に対して、当日の終値がどのような一にあるかを数値化したものです。

そのためストキャスティクスを活用すれば、「売られすぎ」と「買われすぎ」を判断することができます。基本的に、相場が激しく動いているときではなく、レンジ相場のように停滞感が強い相場のときに威力を発揮するテクニカル指標です。

ストキャスティクスは、%Kと%Dという2つの線を使ったテクニカル分析で、この2つの線が移動平均線のようにクロスするとシグナルとなります。%Kと%Dがゴールデンクロスすれば相場は買いに転換しており、%Kと%Dがデッドクロスしていれば、相場は売りに転換していると判断できます。

ゴールデンクロスの関連用語・グランビルの法則

グランビルの法則とは、株価と移動平均線から、投資のタイミングを見極めようとするものです。株価と移動平均線から投資のタイミングを見極めようとする手法の中では、最も有名な用語と言えます。

もともと、グランビルの法則とは、米国のジョセフ・グランビルという人が生み出した投資手法で、株価と移動平均線との関係を分析して投資のタイミングを探ります。

グランビルには複数の法則があります。買いシグナルは全部で4つ、売りシグナルが全部で4つの合計8つの法則から成り立ちます。グランビルの法則においても、ゴールデンクロスで買い、デッドクロスでは売りということができるため、基本的な活用法は移動平均線を使ったテクニカル分析と同じです。

ゴールデンクロスの使い方・メリットとデメリット

ゴールデンクロスは重要なエントリーポイントを示すシグナルです。移動平均線分析においては、ゴルデンクロスは相場の転換点を示していると考えられます。短期移動平均線が上に推移しているということは、相場が上昇傾向にあると判断できます。

ゴールデンクロスは非常にわかりやすいシグナルなので、多くの投資家がエントリーポイントとして考えているシグナルです。ゴールデンクロスを活用するメリットは、上昇トレンドのサインとして大きな利益を狙いやすい点があります。ゴールデンクロスが発生しているポイントでエントリーすれば、その後相場が上昇すると考えられるので、大きな利益が狙えるわけです。

その一方でゴールデンクロスのデメリットとしては、万能ではないということです。ゴールデンクロスは非常にわかりやすい指標であることから、投資家であれば誰でも利用している指標です。しかし、ゴールデンクロスが出たからと言って、相場が上昇するとは限らないため過信することはできません。

ゴールデンクロスになりやすい移動平均線の期間

移動平均線には様々な種類があります。ゴールデンクロスはどの移動平均線を利用するべきであるのかということが当然疑問となります。短期トレードをしている場合には、短期の移動平均線を使用し、長期トレードをしている場合には長期の移動平均線を使用して分析するのが基本です。

ただし、短期トレードをする場合でも、長期の移動平均線を目安として見ることは必要です。目安として、日足の場合、短期が25日、長期が75日の移動平均線を利用することが多いです。

週足の場合、短期が13週、長期が26週の移動平均線を利用することが多いです。自分の投資スタイルに応じて、最適な移動平均線を見つけるようにしましょう。

ゴールデンクロスの計算式

ゴールデンクロスは、短期移動平均線が長期移動平均線を上に抜けた日を次のようにして計算します。

当日の短期移動平均値≧当日の長期移動平均線

で、かつ

前日の短期移動平均値<前日の長期移動平均線

である場合が、ゴールデンクロスとなります。

ゴールデンクロス銘柄一覧を検索する方法

ゴールデンクロスは上のような計算式で算定することができますが、いちいち自分で計算せずとも、ゴールデンクロスが出ている銘柄を一覧で表示しているWebサイトが複数あるので、その銘柄一覧を検索するのが便利です。

代表的なものとしては、ヤフーファイナンス・株ドラゴン・日刊ゴールデンクロス・Kabutan・株価アルゴREALなどが有名です。

ゴールデンクロスがすでに出ている銘柄だけではなく、直近で予想される銘柄、ゴールデンクロスが出ている銘柄だけをスクリーニングすることもできるなど、サイトによって仕様が異なっているので、自分が使いやすいものを利用すると良いです。

ゴールデンクロスの出現確率をチェックする方法

ゴールデンクロスが出現すると大きな利益を得ることができる可能性があるため、投資家は皆チェックを行っています。ゴールデンクロスの出現確率の推移を確認できるサイトもあるので積極的に活用しましょう。

ゴールデンクロスの出現確率を計算している代表的なサイトは「株価アルゴリズム」です。

もうすぐ上がる?ゴールデンクロス直前株の探し方

ゴールデンクロスが出ている銘柄はこれから価格が上がることが予想される銘柄です。そのため、ゴールデンクロスが発生しそうな銘柄を事前に見つけることができれば、大きな利益を確保できる可能性が高くなります。

ゴールデンクロスは移動平均線を利用したテクニカル指標です。そのため、過去数日の株価の平均を示す移動平均線は、ゴールデンクロスが起こる前に株価の上昇があります。

つまり、25日移動平均線や75日移動平均線の近くにローソク足が存在する場合には、ゴールデンクロスが接近している可能性が高くなります。

ゴールデンクロスのだましを見抜く方法

ゴールデンクロスが出現していたとしても、価格が上昇するとは限りません。ゴールデンクロスが出現したとしても、むしろ価格が下落してしまうこともあります。そのような「だまし」を見抜くためには次にポイントをきちんと考慮しておくことが大切です。

例えば、ゴールデンクロスは、長期線の向きが短期線の向きと逆の動きをしている場合には、一時的に価格が上昇するとしても、すぐに下落に転じる可能性があるので注意が必要です。

さらに、「もみ合い相場(レンジ相場)」の中にある場合も、短期移動平均線と長期移動平均線が交わることは多くあるため、たとえゴールデンクロスが出たとしても信頼度は低くなります。

ゴールデンクロスを見極めて勝率を上げる方法

上で説明したように、ゴールデンクロスは「だまし」の指標となることもあるので注意が必要です。そのため、ゴールデンクロスは良いクロスと悪いクロスを見極めることが勝率を上げるポイントとなります。

例えば、良いゴールデンクロスとしては、株価が大きく下落した後に横ばいの状態が続き、その後ゴールデンクロスが出ている場合には株価が上昇する可能性が高くなります。横ばいの期間が長くなった後に出たクロスは、現実の新しい材料が公表されたことによって生じた可能性が高く、その分、信頼できるゴールデンクロスということができます。

一方、悪いゴールデンクロスは株価が下落した後にV字を描くように上昇した場合です。この場合、実際の株価と移動平均線の距離がかなり離れているため、株価が上昇しにくくなっています。結果として、ゴールデンクロスが出現したとしても、すぐに下落傾向に転じる可能性が高くなります。

移動平均線が進化したMACDの活用

移動平均線はMACD(Moving Average Convergence Divergence:マックディー)と呼ばれるものに進化しています。MACDとは移動平均線を使ってより精度の高い分析ができるよう、1979年にジェラルド・アペルによって開発された指標です。

MACDは、2種類の移動平均線を利用して株価のトレンドを分析するものです。MACDはもともと移動平均線を活用したものであるため、その基本的な使い方も移動平均線を使ったテクニカル分析と同じです。

そのため、MACDを活用した場合でも、ゴールデンクロスは買いのシグナルを意味しており、デッドクロスは売りのシグナルを意味しています。

ゴールデンクロスを通知してくれるインジケーター・アプリの活用

ゴールデンクロスは非常に有名な投資指標であるため、ゴールデンクロスが出現した場合に知らせてくれるサービスがあります。

例えば、「YJFX!」などゴールデンクロスやデッドクロスが現れた時にアラートやメールなどで通知してくれるサービスがあります。その他にも、平均線がクロスした際にアラートが鳴るインジケータや通知が来るアプリなどを活用すると、ゴールデンクロスの出現を素早く発見できるので便利です。

ゴールデンクロスは嘘であてにならない?本当に使えるのか有効性を検証

ゴールデンクロスの出現は投資のタイミングとして大変有効なシグナルです。しかし、多くの投資家がゴールデンクロスの出現を利用して投資のタイミングをはかっており、間違って使っている人も少なくありません。実際、多くの投資家たちがゴールデンクロスは本当に使えるシグナルなのかを検証しています。

投資家たちがゴールデンクロスの期待値を検証した結果、ゴールデンクロスは利用価値の高いシグナルであると結論づけています。しかし、ゴールデンクロスを使っても投資が上手くいかないこともあるので注意が必要です。

例えば、長期で下落トレンドにある銘柄でゴールデンクロスが出現したとしても、その後すぐに価格が下がってしまう傾向にあります。ゴールデンクロスは投資の基本中の基本で非常に重要なシグナルを知らせてくれますが、それに頼りすぎることなく、他のテクニカル分析も合わせて活用することが大切です。

ゴールデンクロスのタイミングでエントリーする方法

ゴールデンクロスの出現のタイミングでエントリーするのではなく、ローソク足の位置にも注目してエントリーした方が大きな利益を得られる可能性が高くなります。

その理由は、デッドクロスが出現した場合でも、陰線のローソクが長ければそれは値下がりする力が高いと考えられるからです。理想としては、ゴールデンクロスが出現するよりも前に、陽線のローソクが現れ、株式が値上がりする力が強くなっているかどうかを確認することです。

ゴールデンクロスの弱点・失敗しないための注意点

ゴールデンクロスは、エントリーのタイミングを知らせる見逃してはならないシグナルです。しかし、ゴールデンクロスは万能なシグナルではありません。

例えば、ゴールデンクロスの弱点として、短期の移動平均線はダマシが多く、長期の移動平均線はタイムラグが発生するためエントリーのタイミングが遅くなってしまった…という場合もあります。

そのため、ゴールデンクロスは相場全体が強気の気配にある時に使える手法です。そうでない場合、ゴールデンクロスが出現してもすぐに価格が下落する可能性があるため注意が必要です。

また、ゴールデンクロスは、単独で使っても信頼性が低いと考えられることから、ゴールデンクロスのみでエントリーのタイミングを判断するのではなく、他のテクニカル分析と組み合わせてエントリーのタイミングを判断することが大切です。

ゴールデンクロス後に損切りする例

ゴールデンクロスが出現したためエントリーした場合でも、価格がすぐに下落してしまったということになれば、すぐに損切りすることが大切です。ゴールデンクロスも万能ではありません。

そのため、ゴールデンクロスが機能していないと考えられる場合にはすぐに損切りすることが損失を大きくしないことに繋がります。移動平均線のゴールデンクロスは実際の株価の上昇よりも遅れて出現します。

そのため、ゴールデンクロスを買いシグナルのタイミングとしてしまうと、間違っていた場合にどうしても損切りが遅くなってしまいがちです。そのため、長期平均線が横ばいとなってきた段階で、ゴールデンクロスが出現していたとしても損切りしてしまった方が得策と言えます。

ゴールデンクロスを使った逆張り事例

ゴールデンクロスは基本的なエントリーのタイミングを示すシグナルです。しかし、これにしたがっているだけでは勝率は高くなりません。実は、ゴールデンクロスはチャートの後追いとなってしまうことから、出現した時点では既にもう利益が出なくなっている状況が多いからです。

勝率の高いトレーダーは、ゴールデンクロスが出現するよりも前にポジションをとっていることもあります。そして、シグナルを見て手を出してきたトレーダーに対して、勝率の高いトレーダーは売り注文を出してくるので、ゴールデンクロスが出現してからポジションをとったのでは損となってしまうのです。

そのため、これを逆手にとって、ゴールデンクロスが出現した場合に、買い注文ではなく売り注文を仕掛けることもできます。そうすることで、勝率の高いトレーダーによる、売り注文で価格が下がったタイミングで売り抜けることができるのです。

まとめ

ゴールデンクロスは、買いのタイミングを見極める判断材料の一つとして、投資家の間で非常に有名なシグナルです。

しかし、ゴールデンクロスが出現したからと言って、必ずしも100%の確率でうまくいくとは限りません。そのため、ゴールデンクロスだけを買いのシグナルとするのはリスキーです。

ゴールデンクロスだけではなく、他のテクニカル分析と組み合わせながら投資のタイミングを判断することが大切です。

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