古典から見る大統領選討論会

2020.10.7
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From:奥村尚
東京のオフィスより、、、

木鶏(もっけい)
という言葉があります。

中国の古典「荘子」
の中の言葉です。

闘鶏を育てる名人が、
10日ほど育てた時点で

王から育成状況の質問
に答えたそうです。

「空威張りしていて
闘争心があるので
まだまだです。」

さらに10日して、
王に再び状況をきかれ、
答えました

「まだまだです。

他の闘鶏をみて
いきり立っています。」

また10日して同じく答えました。

「声こそギャーギャー
いわなくなりましたが、

目を使って己を誇示しています。
まだまだです。」

そうして、また10日。

「もうよいでしょう。
他の闘鶏を相手にしません。

木鶏のように、
この徳にかなう闘鶏は
いないでしょう。」

実際、その木鶏は
圧倒的に強かったそうです。

伝説の横綱、双葉山が、
69連勝をして、70連勝
にならなかったとき、

この言葉を教えた陽明学者
安岡正篤にこう電報を打ったそうです。

「未だ 木鶏たりえず 双葉」

立派で徳の高い横綱です。

「力のある者は決して騒がない。
力のある者ほど無言のまま働きかける。」

これは、シュヴァイツァー
(1952年ノーベル平和賞)の名言です。

こうした古典や名言を知ると、

今回の米大統領選の討論会は、
これと対極にある内容に見えました。

ただ、もしかすると、
しばらく討論会はもうできない
可能性も出てきました。

10/1(木)に、
トランプ大統領の側近、ヒックス氏の、
新型コロナウイルスへの感染が
公表されましたが、

トランプ大統領夫妻にも
陽性反応が出て、自主隔離した、
と発表されました。

報道から判断する限りは、
大統領はPCR陽性ではあるものの
症状はない、という報道に思えます。

さて、
(オンラインのセミナーでは、
いくつかの場所でこの話をしたのですが)、

「米国の経済を考えると
共和党が良く、

しかし

外交を考えると
トランプ大統領ではダメだ。

すなわち、米国の大統領選は、
トランプ大統領がなんらかの理由で
出馬を取りやめる状況になり、

ペンス副大統領が出馬を表明する
のがベストである」。

人望の高いペンス大統領は、
バイデン候補相手に
有利に選挙を戦えるでしょう。

共和党候補として
指名を受ける必要がありますが、

現在、副大統領なので、
トランプ大統領が降りる場合、

立候補すると自動的に
共和党候補に指名されます。

にわかに、この話が
現実味を帯びてきました。

西側主要国の中では
ジョンソン首相も今年3月、

新型コロナにかかり
高熱を出しましたが
割と短期で回復しました。

国家が総力を挙げたのでしょうし、
56歳と若かったこともあるでしょう。

しかし、トランプ大統領は74歳。

なお、この報道で、
米国の主要な株価指数先物は
前日比1.5%以上下落し、

平均株価も150円程度
安く終わりました。

FXレートでは、
ドル円が下落(0.4%円高)しました。

ユーロはほぼ動かなかった
ところをみると、

リスクオン時の円高の方向に
わずかに進んだというところです。

本来は、米株も、ドルも、
買われてしかるべきニュースです。

まだ、症状が出ていないようなので、
おそらく自主隔離ののち、

しばらくして無事執事に戻ってくる
ものと思いますが、世の中、

まだまだ、なにが起きるか
わかりませんね。

奥村尚

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One thought on “古典から見る大統領選討論会

  1. そもそもトランプ大統領が出現するに至った現代の社会をよく考える必要があります。
    中国は財政政策で強大になりましたが、欧米、日本、その他はEU協力のため緊縮政策をとって来てほとんどこれは失敗といえます!トランプ大統領はこれを修正するべく生まれたと言えます。さてさて他の大統領はそれが可能かどうか、見ものです。

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