Y1970年代その1

2024.2.21
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From:奥村尚
東京のオフィスより、、、

今週は、先週からの流れを継いで
日経平均が昭和バブル期のピークに並び
そして超えるかどうか、

という状況になっています。

過去のピークを超えるまでは
今までの経緯というものが
参考になるのですが、

ひとたび超えてしまうと
経験がないものですし、

なかなかつかみどころがないような
心配にも及びますね。

でも、過去、
何度もあるピークを越えてきました。

その時のケーススタディをすると、
その後どう進んでいったか、
どんな背景であったのか、

ということがわかります。

いまとどう違うかを
明確にしておくことで、

今、そして将来を予想するときに
役に立とうというものです。

今回は第4回目、
1970年代の相場を取り上げます

この期間の相場を眺めてみましょう。

今回は、ドル円相場も
重要な役割を占めるので
合わせてプロットしました。

この時の相場は、
1971年8月16日に起きた、
ニクソンショックから始まりました。

それまで金と交換を保証していた
ドルを交換停止とし、
ドル防衛策を発表したのです。

ドル円相場は、
ニクソンショックをきっかけに

円は固定相場から変動相場に
移行してゆきます。

日経平均は、
このショック当日、大暴落しました。

日経平均は、215円下落。

いまにして数字だけ見ると
わずかに聞こえますが、
この時点では過去最大の下げです。

その後も下落が続き、
4日で550円も下げたのです。

この550円というのは
当時の日経平均の15.4%に
相当しますから、

今に換算すると、
約5千900円もの
下げに相当します。

1960年代まで日本は
安かろう悪かろうという製品も
多々輸出していたのですが、

ようやくクォリティの高い良質な
良質な工業製品を
輸出できるようになったのも

70年代に入ってからです。

1970年代には
良質の製品輸出が
できるようになったことで、

ようやく貿易収支が
トントンになってきた時期でしたが、

オイルショックと重なり
大幅な貿易赤字に陥っており、
円が強い方がエネルギーを有利に輸入できたのでしょう。

円高時は(輸入に有利なので)
株高になっていたのがわかります。

日経平均は
円高進行のショックにも
慣れてきたこともあって、

円高に振れると
歩調と合わせて
日経平均も上昇してゆきます

ニクソンショックで
1971年8月24日には
2162円まで下がった日経平均は、

その後1973年3月30日には
5233円まで上昇、

わずか1年7カ月で
142%もの上昇を果たすのです。

でも、そののちに、
また下落していますね。

その経緯は、また次回にでも
お伝えしましょう。

なお、平均株価として東証は
今の日経平均を算出していましたが、
TOPIXに移行したため、

日経新聞社が平均株価を引き継ぎ、
日経平均(名称はNSB225)として
公表するようになったのもこの時期(1971年)でした。

 

奥村尚

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