From:奥村尚
東京のオフィスより、、、
いま、日本は、
少なくとも経済は
過去最高の状態になっています。
2月17日に
内閣府が公表したGDPは、
名目成長率は
2024 10-12期 1.3%
(年率換算5.1%)でした。
GDP 600兆円を超えたのは
初めてです。
GDPは、国内における、
会社や個人の経済活動の
付加価値の合計を示す指標ですから、
所得金額としては
過去最高になった
ということになります。
この指標は
付加価値の合計を
示すだけではなく、
国民総所得(GDI)や
国内総支出(GDE)と
一致する原則がありますので、
雇用者所得(=賃金)も
間違いなく過去最高に
なっています。
また、
企業統計(bloomberg)をみると、
設備投資は2021 1Q(4-6期)に
プラスに転じて以降、
実に14四半期連続プラスを維持しています。
円安は継続しており、
設備投資の意欲は衰えていないはずですから、
日本の景気には間違いなく良い話です。
統計上の話ではありますが、
個人の経済観で、あるいは家計で、
景気は過去最高に良い
ということを実感できる人はよし、
ですが、
実感できない人は、
実感となぜ離れているかを考える必要があります。
これについては、
また別の機会に論じることにして、
これだけ日本経済は良し、
企業業績も良し、
なのに、なぜ、
株価はそれに反応しないのかも
考えておく必要があります。
これは、案外簡単です。
株価は、
利益(≒業績) と買いたい気持ち
の掛け算
ですね。
利益が上がっているのに
株価が下がるのであれば、
買いたい気持ちが下がっているのです。
ここ1カ月で頻繁に起きている、
日経平均やTOPIXの大幅な下落を
もたらしているのも、
買いたい気持ちの
瞬時の変化、なのです。
今年に入ってからの、
日経平均のボラティリティインデックス
(日経Vi)の推移をみてみましょう。
日経Viは、投資家が
日経平均株価の将来の変動を
どのように想定しているかの指数です。
指数値が高いほど、
投資家が今後相場が大きく変動すると
見込んでいることを意味します。
ここでいう変動とは、
主に下落の事を指します。
特に2月に入ってからの
日経Viは上昇していますね。
2月には何があったでしょうか。
たとえば、日銀の利上げ、
トランプ政権の関税懸念、
などが思いつきますね。
結局そうしたことが
株価の重しとなっていて、
さらに、買いたい気持ちの、
瞬間の大きな変化が株価の大きな下落を
もたらしていることになります。
企業収益は一日単位では
変化することはないのに、
株価が大きく下げるということは、
単に買いたい気持ちが
瞬時に変化するだけで、
大きな株価下落が起きたものだ、
という言い方ができるのですね。
奥村尚
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・ジャパンインベストメントスクール講師
・マーケット アナリスト
・マーケットの魔術師
20兆円もの運用資産をもつ米国大手ヘッジファンド株式投資部門スーパーバイザー、自身も日本でヘッジファンドを主宰。日本証券アナリスト協会会員。
1987年、都立大学大学院工学研究科修了(テーマは人工知能)。日興証券入社。投資工学研究所にて、数々の数理モデル開発に携わる。スタンフォード大学教授ウィリアム・F・シャープ博士(1990年ノーベル経済学賞)と投資モデル共同開発、東証株価のネット配信(世界初)なども手掛ける。
2000年 東証マザーズ上場第一号のインターネット総研で金融事業を統括。
2002年 イスラエル天才科学者とベンチャー企業設立、人工知能技術を商用化し空港に導入。
2004年以降は、金融業界とIoT業界の交点で活躍。最先端の人工知能とアナリストの相場適応力を融合させた投資モデルMRAを完成し、内外の機関投資家に提供する。この投資手法は、最低25%/年以上の収益を「MRAを使う誰にでも」もらたしている(一度も元本割れなし)。
2015年 個人投資家へMRA情報提供開始、さらに投資塾を通してお金の知識を広め、ゆたかな生活の創造に貢献している。
趣味は、オーディオの機械いじり。ワインやウィスキーをたしなむこと。スポーツも好きでスキー、スケートは自称特級(そんなものはない)、エアロビック競技を10年ほどやっている(NAC マスター男子シングル 9連覇中、2014-2016日本選手権千葉県代表)。ただし、「かなずち」であり、球技も苦手である。