株式市場を混乱に陥れている犯人

2021.3.10
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From:奥村尚
東京のオフィスより、、、

今年に入り、ドルの強さが
くっきり浮かび上がってきました。

一般に日本円はリスクオフ時に買われやすく、
リスクオン時には売られる傾向にあります。

スイスフランも円と同じような性格があります。

スイス、日本はマイナス金利を導入しており、

米国の金利上昇によって通貨はさらに
加速して売られていく傾向がみてとれます。

通常はドルに対抗する基軸通貨として君臨する
ユーロまでも今年はドルに対して弱くなっており、

ドルの一人勝ちになっています。

米国は今年に入って、

大統領選の結果が明らかになり、
景気刺激策のも具体的になり、
ワクチンの接種も順調に進んできており、

経済正常化への期待が強く持たれていることが、
この動きの背景にあることは間違いありません。

日、欧、米の中では、

米国が最も景気回復に期待されている証

ともいえます。

一方、米金利は、
短期金利はゼロ近辺を維持していますが、
長期金利が上昇をはじめています。

この金利の上昇が、
特に2月後半以降現在に至るまで、

株式市場を混乱に陥れている犯人です。

米金利が上がれば上がるほど
ドルが買われますが、

株式投資は相対的に不利になるので
株式市場からお金が出て行くため、

株が下がるのです。

しかも、米金利が思いついたように
上がったりするので、

円やスイスフランも、混乱しています。

今年に関していえば円やスイスフランが、
メキシコペソと同等の水準まで
ドルに対して下落をしているのは珍しい現象です。

FX市場まで混乱をおこしたのですね。

この混乱は、そう遠からず、
いずれ収まるものとみていますが、

一定期間は継続するように見えます。

為替市場は、米金利が引き起こした混乱以外にも、
需給の理由で、経済に影を落としています。

たとえば日本は、
エネルギーを輸入に頼っていますから、
円安は材料やエネルギー価格の上昇をもたらし、
経済圧迫するでしょう。

米国は5日に発表された雇用統計も好調でした。

混乱は収まって、
急激な金利上昇がストップしたとしても、

ただちに円が買われてゆく状況になる
ことは難しいでしょう。

一方、株式に関しては、
混乱の中で上下を繰り返すとしても、
基調は上げてゆくと見ています。

米国は明確にそうなってきていますが、
これは上がってきた理由が明確な割に
下げた理由が不明確だからでしょう。

日本株も、戻りは米株より少し遅れていますが、
少しづつ戻してゆくと見ています。

奥村尚

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