From:奥村尚
東京のオフィスより、、、
個人で、株式やFX相場で
トレードをする方の多くが
あまり重要視しないことで、
かつ、
機関投資家、プロ投資家の誰もが
必ずと言ってよいほど
注視するイベントがあります。
米国金利を決める、
FOMCという委員会のイベントです。
米国の金融政策はFOMCで決定しています。
ウォール街のことわざで、
FEDに逆らうな (don’t fight the FED)
という有名な言葉がありますが、
ここでいうFEDの心臓部がFOMCなのです。
FOMCはFederal Open Market Committee
(米国連邦公開市場委員会)で、
FRBが開く会合です。
FRBは、米連邦準備理事会で、
米国の中央銀行と考えて差し支えないでしょう。
(厳密には、FRSという制度の下に、
FRBもFOMCも並列で位置付けられています)
日本では日銀という銀行組織の中に、
金融政策委員会というのがありますが、
その関係と似ています。
さて、FOMCは、
6週間ごとに開催されており、
開催日は事前に年度を通しての
スケジュールが公表されています。
FOMC開催後、つまり最終日には、
必ず声明を公表します。
FRBの議長が直接公表を行うのですが
だいたい、東部標準時 14:15分頃に
スタートします。
世界中の投資家が必ず注目する時間帯
と言って差し支えないでしょう。
その3週間後には議事要旨も公表されるので、
こちらはアナリストが注目しています。
今後のFOMCのスケジュールはこうなっています。
(前回 7月28日 終了)
8月 なし
9月 22日
10月 28日
11月 なし
12月 17日
このスケジュールを
ずーっと見ていると、
気づくことがあります。
8月は、なにもありません。
ただし、8月26-28の日程で
ジャクソンホールという
避暑地で経済シンポジウムがあります。
FRBパウエル議長は、
「シンポジウムに向けての講演原稿を
執筆しているが、中身は内緒だ」
(7月29日のロイター)
と発言したので、何らかの考えを
プレゼンするものとみられます。
今年後半の、
世界金融市場における最大のトピックは、
米国の金融政策における
テーパリングがいつアナウンスされるか、
でしょう。
テーパリングとは、量的緩和、つまり
市中の不良債権をガンガン買いまくって
その対価としての代金をバンバン市中に流す
作業を縮小することです。
量的緩和は、経済におけるカンフル剤であり
お金をむりむり流し込み経済を活性化させる
車でいうアクセルの働きをします。
そのアクセルから足を離すのが
テーパリングであると言ってよいと思います。
縮小が完了した後に、
金利を上げて引き締める流れになります。
金利を引き上げるのは、経済の血である
マネーを流れにくくする事なので、
車でいえばブレーキです。
利上げは過度な物価高を
抑える働きがありますが、
企業にマネーが回りにくくなるので、
景気が十分に回復しないうちに利上げを行うと、
あっというまに経済が回らなくなり、
景気が一気に後退します。
軽いブレーキのつもりが
急ブレーキにもなりかねない
という危険があるんです。
さて、FOMCのスケジュールを
穴があくほどみると、
こんな推理ができると思います。
———-
1.9月22日のFOMCで
テーパリング開始時期を発表するならば、
ジャクソンホールで、
パウエル議長は必ず言及するだろう。
だから、ジャクソンホールで
パウエル議長がテーパリング開始時期に
言及しないのであれば、
9月のテーパリングはない。
2.9月に何も起こらないのであれば、
10月のFOMCでテーパリングを発表する
のは唐突だから、
10月もなにもない。
3.11月はFOMCはないので、なにもない。
4.ということは、12月のFOMCで、
テーパリング時期を発表するだろう。
もしかすると、12月もテーパリングを
発表しない可能性もある。
———-
まとめると、FOMC後に
テーパリングの発表をする
時期と確率はこんなところです。
・9月に発表 20%
この場合、8月のジャクソンホールで示唆があるでしょう。
・10月に発表 1%
・12月に発表 可能性 70%
・来年以降に発表 6%
つまり、
12月までは、今の相場の延長があるだけ。
(いろいろな憶測での相場の流れはあるだろうが)
とすると、7月から8月にかけて、
何が発表されたらどうなったか、
という事を、
今のうちに時系列でまとめておく
と良いでしょう。
年内は、7-8月に起きたことと同じことが、
また起こると思います。
こうした準備をしておくと、
相場で恐ろしく高い勝率で勝てますよ。
ちなみに、FOMCの指針や決定事項と
逆の方向のトレードをすると必ず負けます。
FEDに逆らうな、
というのはそういうことです。
奥村尚
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・ジャパンインベストメントスクール講師
・マーケット アナリスト
・マーケットの魔術師
20兆円もの運用資産をもつ米国大手ヘッジファンド株式投資部門スーパーバイザー、自身も日本でヘッジファンドを主宰。日本証券アナリスト協会会員。
1987年、都立大学大学院工学研究科修了(テーマは人工知能)。日興証券入社。投資工学研究所にて、数々の数理モデル開発に携わる。スタンフォード大学教授ウィリアム・F・シャープ博士(1990年ノーベル経済学賞)と投資モデル共同開発、東証株価のネット配信(世界初)なども手掛ける。
2000年 東証マザーズ上場第一号のインターネット総研で金融事業を統括。
2002年 イスラエル天才科学者とベンチャー企業設立、人工知能技術を商用化し空港に導入。
2004年以降は、金融業界とIoT業界の交点で活躍。最先端の人工知能とアナリストの相場適応力を融合させた投資モデルMRAを完成し、内外の機関投資家に提供する。この投資手法は、最低25%/年以上の収益を「MRAを使う誰にでも」もらたしている(一度も元本割れなし)。
2015年 個人投資家へMRA情報提供開始、さらに投資塾を通してお金の知識を広め、ゆたかな生活の創造に貢献している。
趣味は、オーディオの機械いじり。ワインやウィスキーをたしなむこと。スポーツも好きでスキー、スケートは自称特級(そんなものはない)、エアロビック競技を10年ほどやっている(NAC マスター男子シングル 9連覇中、2014-2016日本選手権千葉県代表)。ただし、「かなずち」であり、球技も苦手である。