システマティックへと変わった相場

2021.9.1
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From:奥村尚
東京のオフィスより、、、

今年の相場の動きが、
前半(1-6月)と後半(7月以降)は、

明確に異なる動きになっていること

を、皆さんはお気づきでしょうか?

ひとまず、ドル円と日経平均の推移を、
2021年1月から日次データ(終値ベース)
で確認しておきましょう。

おおざっぱに見ると、

日経平均は3月までは上昇、
それ以降は下降

ドル円は3月までは上昇、
それ以降は横ばい、もしくは、
ゆるやかな上昇

といったところですね。

よくみると、日経平均は、
ガクンと下がる箇所がいくつもあり、

なんとなく、

周期がある感じにも見えます。

ガクンと下がる箇所は、
ドル円では日経平均に比べると
目立たない小さな動きです。

ただ、同じ個所にフシはあるし、
同じ方向(下落=円高)になっているので、

同じ理由で上下したことがわかります。

(上下したその理由とか、
周期はひとまず置いておいて)

7-8月の、米国金利とドル円の関係をみてみます。

ドル円レートyを米長期金利xの変化から
x-yグラフで説明するものです。

金利は米10年債の利回りから取っています。

これを見ると、米金利が増えると、
ドル円レートの上昇(円安)になる関係が
見事に一直線上に並んでいることがわかりますね。

そして、その関係式も明確です。

米金利が1%上昇すると
ドル円レートは6.3円上昇します。

次に、同じ期間で
ドル円レートと日経平均をみてみます。

日経平均yをドル円レートxの変化から
x-yグラフで説明するものです。

これを見ると、
ドル円レートが1円上昇すると
日経平均が570円上昇する関係
であることがわかります。

しかし、5-6月の同じ関係をみると、
こうなっています。

ドル円レートxと日経平均yの関係が見えません。

ドル円レートとは無関係に
株価が決まっていた証拠です。

ドル円レートが上がろうが下がろうが、
日経平均とは無関係、ということですから、
これは歪んだ関係であったとわかります。

7月以降の相場は歪が解消されたのです。

ちなみに、コロナの前、
2019年(1-4月)の日経平均と
ドル円レートの関係は、
こうなっていました。

ドル円レートが1円上昇すると
日経平均が511円上昇する関係です。

2019年の正常な相場が戻ってきたんですね。

ドル円と日経平均が連動する
正常な相場になってきたのです。

なお、2019年1-4月は、日経平均は
一本調子に2千円ほど上昇しました。

2021年の9月以降も、
2019年1-4月同様、

ゆっくり上がってゆく可能性があります。

奥村尚

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