バブルの研究3 Y1965

2024.2.14
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From:奥村尚
東京のオフィスより、、、

前回、前々回と、
日本の株価指数の代表である日経平均が
大きく上昇した過去をおさらいしました。

今回は、1965年を取り上げます。

1960年代といえば
いろいろな文化、文明が
日本に輸入されてきた時代です。

1956年の経済白書では、
もはや戦後ではない
という言葉で締めくくられました。

しかし、1950年代は
やはり戦後、だったのだろうと
思います。

戦後ではなく
戦後の次の時代が
1960年代。

第1回東京オリンピックが
開催されたのが
1964年10月10日。

新幹線はそれに間に合わせるように
1964年10月1日に開業されたのですが、

文化や文明が一気に息吹いたのが
1960年代だったのだろうと思います。

景気循環としては、
第5循環(1962/10-1965/10)が
オリンピック景気でした。

この循環の最後期は
東京オリンピックも終わり
金融引き締めもあったので、

宴会という気持ちも終わり
経済成長も終わり
大型倒産が相次ぎました。

大手証券の一角であった山一證券が
倒産しかかったのが1965年5月、
この時が相場は底でした。

結局、山一は
日銀特融を受け破産を免れ、
経済を、成長を維持します。

そのあとの相場の上昇が凄いのです。
みてみましょう。

終値ベースで
1965年7月12日に
1020円だった平均株価は、

1966年4月1日には
1588円というピークをつけています。

9カ月で56%の上昇でした。

これだけ短期で56%上昇とは、
いやはや、凄い。

今に例えると、
2月8日の日経平均は
36,897円ですから、

9カ月後の今年の9月1日には、
57,545円にまで上昇することと
等しい率なんです。

注目すべきは、9か月後の、
ピークをつけた後の推移です。
グラフ上に赤線で示した部分です。

1967年1月10日に、
1364円まで下がりましたが、

これは、下落率に換算すると
たった14.1%にすぎません。

上昇幅(56%)の
1/4(14.1%)しか
下落しなかったわけですね。

こうした過去の推移が
何らかの参考になれば幸いです。

 

奥村尚

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