From:奥村尚
東京のオフィスより、、、
2024年8月5日、つまり、
今週の月曜日ですが、
日経平均が記録的な下落をしました。
一日で実に 4832円もの下落です。
4千円台の下落は過去最大で、
下落率としても、
史上2番目の大きさです。
過去の下落10傑を
並べておきましょう。
一番大きな下落は、
1987年のブラックマンデーです。
今回は、まだマスコミで
命名されていないので、
仮にブラックマンデー2
とでも呼んでおきましょう。
下落率は ブラックマンデーより
1.5%弱及びませんが、
金額としての下落幅は堂々のトップ。
ただ、3位以下、
6位から8位までを含めて
10傑に4つもランクインしたのは
2008年のリーマンショックです。
15位、16位でも
リーマンはランクインしており、
top20を合計した下落率は、
なんと-53.68%でした。
2008年は、世界の金融システムが
崩壊するのではないかとさえ思えた
ひどい年でしたが、
今年は、2008年にくらべると
だいぶマシなのです。
実際、米国の金融システムの
安定感は、今や盤石です。
2024年6月26日にFRBが発表した、
資産総額1000億ドルを超える
大手銀行(全31行)の
財務健全性審査
(通称ストレステスト)をみると、
全行が基準をクリアしています。
このテストの想定は極めて
厳しいもので、こんなふうです。
失業率はいまより 6.3point 上昇、
ピーク時10%とする資産価格は、
株価が半分以下(-55%下落)
不動産価格は40%下落
という想定で、
銀行の損失や収益がどうなるかを
シミュレーションするのです。
こうしたひどい経済状況に
なったとしても、自己資本比率は
9.9%を保ち合格しています。
米国の金融インフラは盤石なのです。
日本では、
金融当局である金融庁は
こうしたストレステストを
行っていませんが、
コロナ前の2019年に
ストレステストの
シミュレーションを行って
レポートで発表しています。
シナリオとしては、
GDPは-4%成長(日本)
東証株価指数は半分以下に下落
ドル円レートは80円に急落(超円高)
といったものでした。
銀行別の結果は
発表されていませんし、
規制とも連動していませんので、
どこが危ない銀行であるかは、
わかりません。
今回の株式相場の下落は、
金融システム不安のリスクも
少なくない要素が入っての下落ですから、
欧米のように、結果を
公表してもらいたいものです。
奥村尚
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・ジャパンインベストメントスクール講師
・マーケット アナリスト
・マーケットの魔術師
20兆円もの運用資産をもつ米国大手ヘッジファンド株式投資部門スーパーバイザー、自身も日本でヘッジファンドを主宰。日本証券アナリスト協会会員。
1987年、都立大学大学院工学研究科修了(テーマは人工知能)。日興証券入社。投資工学研究所にて、数々の数理モデル開発に携わる。スタンフォード大学教授ウィリアム・F・シャープ博士(1990年ノーベル経済学賞)と投資モデル共同開発、東証株価のネット配信(世界初)なども手掛ける。
2000年 東証マザーズ上場第一号のインターネット総研で金融事業を統括。
2002年 イスラエル天才科学者とベンチャー企業設立、人工知能技術を商用化し空港に導入。
2004年以降は、金融業界とIoT業界の交点で活躍。最先端の人工知能とアナリストの相場適応力を融合させた投資モデルMRAを完成し、内外の機関投資家に提供する。この投資手法は、最低25%/年以上の収益を「MRAを使う誰にでも」もらたしている(一度も元本割れなし)。
2015年 個人投資家へMRA情報提供開始、さらに投資塾を通してお金の知識を広め、ゆたかな生活の創造に貢献している。
趣味は、オーディオの機械いじり。ワインやウィスキーをたしなむこと。スポーツも好きでスキー、スケートは自称特級(そんなものはない)、エアロビック競技を10年ほどやっている(NAC マスター男子シングル 9連覇中、2014-2016日本選手権千葉県代表)。ただし、「かなずち」であり、球技も苦手である。