今回のブラックマンデー2(仮)について解説します

2024.8.7
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From:奥村尚
東京のオフィスより、、、

2024年8月5日、つまり、
今週の月曜日ですが、
日経平均が記録的な下落をしました。

一日で実に 4832円もの下落です。

4千円台の下落は過去最大で、

下落率としても、
史上2番目の大きさです。

過去の下落10傑を
並べておきましょう。

一番大きな下落は、
1987年のブラックマンデーです。

今回は、まだマスコミで
命名されていないので、

仮にブラックマンデー2
とでも呼んでおきましょう。

下落率は ブラックマンデーより
1.5%弱及びませんが、

金額としての下落幅は堂々のトップ。

ただ、3位以下、
6位から8位までを含めて
10傑に4つもランクインしたのは

2008年のリーマンショックです。

15位、16位でも
リーマンはランクインしており、

top20を合計した下落率は、
なんと-53.68%でした。

2008年は、世界の金融システムが
崩壊するのではないかとさえ思えた
ひどい年でしたが、

今年は、2008年にくらべると
だいぶマシなのです。

実際、米国の金融システムの
安定感は、今や盤石です。

2024年6月26日にFRBが発表した、

資産総額1000億ドルを超える
大手銀行(全31行)の

財務健全性審査
(通称ストレステスト)をみると、

全行が基準をクリアしています。

このテストの想定は極めて
厳しいもので、こんなふうです。

失業率はいまより 6.3point 上昇、

ピーク時10%とする資産価格は、
株価が半分以下(-55%下落)
不動産価格は40%下落

という想定で、
銀行の損失や収益がどうなるかを
シミュレーションするのです。

こうしたひどい経済状況に
なったとしても、自己資本比率は
9.9%を保ち合格しています。

米国の金融インフラは盤石なのです。

日本では、
金融当局である金融庁は

こうしたストレステストを
行っていませんが、

コロナ前の2019年に
ストレステストの
シミュレーションを行って

レポートで発表しています。

シナリオとしては、

GDPは-4%成長(日本)
東証株価指数は半分以下に下落
ドル円レートは80円に急落(超円高)

といったものでした。

銀行別の結果は
発表されていませんし、

規制とも連動していませんので、
どこが危ない銀行であるかは、
わかりません。

今回の株式相場の下落は、

金融システム不安のリスクも
少なくない要素が入っての下落ですから、

欧米のように、結果を
公表してもらいたいものです。

 

奥村尚
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