先物市場のプレイヤー

2014.12.16
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From:中野英
池袋の自宅より、、、

株式投資のトレード、特にデイトレを
得意としている私ですが、最近はその指導を
あまりして積極的にしていませんでした。

またその活動を本格的にしていこうと
少しずつ親しい方から行っています。

私の夢は、世界を相手に出来る
トレーダー集団を作るということです。

全く出来ないとは思っておりませんので、
その土台固めを少しずつしていっております。

その為には、やはり楽しく、
そして自分の株式投資を追及する
ことが大切だと痛感しているのです。

さらには、現状に満足したところで、
ディーラー経験から言うと、上を目指さなく
なったところでつまらなくなってしまいます。

なので、向上心持って取り組むことで
結果、自分の株式投資が楽しくなるのです。

その為にも様々な視点から
株式投資を学ばなくてはいけません。

これからもこのブログでも
私のディーラー経験から私にしか
言えないことを様々な視点でお伝えしていきます^^

前回は、《日銀&年金》という、日本の
マーケットを支える色彩が強い資金の影響について書きました。

今回から数回に分けて、
先物市場について書きたいと思います。

まずは、《先物市場のプレイヤー》についてです。

先物市場というと、『投機』の世界を
イメージする方が多いのではないでしょうか?

それは、『当たっている』とも
言えますし、『外れている』とも言えます。

最近《JPX400先物》が上場しましたように、
《先物市場》と言っても一つではなく、それぞれの
先物によって『参加者が異なる』からです。

今日は、皆さんにとってお馴染みに、
《日経225先物》のお話をします。

《日経225先物》がどのような市場なのか、一言で表すと・・・

そう、《日経225先物》こそが・・・
『投機』の市場です。

知り合いのトレーダーの方は、
《世界最大の仕手株》と表現していました。

『円安・株高』という言葉を、
よく耳にすると思います。

そうなる理由は、皆様もご存じの通り、
上場企業全体の中の輸出企業(円安メリット企業を含む)の
《売上・利益》の割合が高いからです。

そう、上場企業・・・特に225銘柄・・・
だけを見ると、《円安》の恩恵を受ける企業が多いのです。

だから、『円安になると株高になる』・・・
実はこれ、《半分当たり》です。

《TOPIX》より《日経平均株価》の
上昇率の方が際立って高い場合、上昇幅が高くなりがちなのが・・・

9983 ファストリテイリング

6954 ファナック

9984 ソフトバンク

この3銘柄の中で、《円安》の恩恵を強く受けるのは・・・

6954 ファナック
・・・だけです。

なぜそうなるのか、それは《裁定取引(アービトラージ)》と
いうものが行われるからなのですが、その話は後日に譲ります。

とりあえず、円安と同時に、上記3銘柄
(特に 9983 ファストリテイリング)の上昇が際立っていた場合は・・・

《円売り・225先物買い》が行われていると考えてください。

そして、このような投資手法を行うのが、
聞いたことがあるのではないでしょうか?・・・

《CTA(商品投資顧問》

・・・世界のありとあらゆる市場を股にかけて、
『投機的な取引』を行うヘッジファンドの一種です。

《CTA》の『円売り・225先物買い』という投資行動は・・・

『円安になれば、個別銘柄の動きを抜きにして、
日経225指数で見れば《上昇》するだろう』

・・・という、《イメージを利用した手法》と言えるかもしれません。

そう、『個別の上げ下げを全てまとめたら、
平均して上昇しているだろう』と。

つまり、『個別企業の業績を吟味して』・・・
という目的で買っている訳ではないのです。

『これから、《円安》になって
《日経225が高くなる》方に賭ける』という・・・

カードゲームの《 High & low 》に近い感覚です。
そして《CTA》のもう一つの特徴は、『極めて短期間での収益を狙っている』ということです。

《業績の確認》などしません。
長くても【2~3か月】と言ったところ。

2・3日スパンの《イベントドリヴン型》もあれば、
最も短いところでは、日ばかり(デイトレ)を行っているところもあります。

《先物主導 = 225先物主導》の上昇が
危険だと言われる所以は、ここにあります。

そして、日経225先物市場の参加者のほとんどが、
この《CTA》を中心とした『投機家』なのです。

《CTA》の取引手法は、とにかく・・・

『短期間にまとめて買って、短期間待って、短期間にまとめて売ってきます』

結果として、『短期間での《急騰・急落》』という値動きになります。

以上のことから、225先物市場へ参加する方は、
『《投機家目線》をまず養わなくてはならない』と言えるかもしれません。

ただ、時に225先物市場で始まった動きが、
様々な投資家を巻き込んだ大きなうねりに発展することもあるので、
《中長期》の投資家の方も、大きな動きがあったときは・・・

『《どの市場》で《どのような投資家》が行動を起こした結果なのか』

・・・を、考えて頂きたいと思います。

最後に、《円安・株高》の動きは
『全体で見たら株高だろう』というイメージからですので・・・

ある水準以上の《円安》になったら、
《メリット》の増幅より《デメリット》の増幅が大きくなって・・・

《円安・株安》になるかもしれません。
《完全なイコール》ではないということを、覚えておいてください。

次回は、同じ先物市場でも《投資家主体の市場》である、
《TOPIX先物》についてお話したいと思います。

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