From:中野英
池袋のトレードルームより、、、
おはようございます。中野です。
昨日はちょっと息抜きにスカイツリーに行ってきました^^
いつも東京にいるのに
なぜか行ったことがなかったので、
思い切って行きましたがとても良かったです。
詳しくは編集後記で、、、
さて前回は、日銀の追加緩和と
GPIF改革による、経済と株式相場への影響を書きました。
今回は、もう少し視点を伸ばして、
《長期投資》について考えてみたいと思います。
時代を遡って、
1987年10月19日の出来事について書いてみます。
そう、ニューヨーク市場を発端にした、
世界最大規模の世界的株価大暴落・・・
《ブラックマンデー》
この株価大暴落の原因は、
様々な説があるものの、未だに謎のままです。
この時のニューヨークダウの下げ幅は、
《508ドル》・率にして《22.6%》
翌日の日経平均株価の下落幅は、
《3836.48円》・率にして《14.90%》
つまり、この頃のニューヨークダウは
《2250ドル》、日経平均株価は《25000円》でした。
そして今は、皆さんもご存じの通り・・・
ニューヨークダウは《17000ドル台》、日経平均株価も《17000円台です》。
これほどの差が生まれてしまった理由は様々ですが・・・
まずは、《人口の推移》があります。
1987年当時、アメリカの人口は
《242.75百万人》、日本の人口は《122.02百万人》でした。
そして2014年現在は、
アメリカ《318.52百万人》、日本《127.06百万人》です。
この27年間の人口伸び率は、
こんなにも差が出来ていたのです。
しかも、アメリカと、《高齢化》が
進んでいる日本の世代構成は、全く異質です。
人は年を老えば、肉体が衰えます。
食も細り、行動範囲も狭まります。
つまり、年を老うということは、
《消費が減る》ということに直結します。
日本は、これから人口が
減っていくだけでなく《高齢化》がさらに進んでいきます。
それはつまり、
《消費が減っていく》と言うことも出来ます。
活動する人が減れば、《物》は売れません。
《レジャー》や《サービス》も売れません。
売れないということは、
それだけ《職が減る》ということになります。
《職が減る》ということは
《収入が減る》ということに繋がり、
そして収入が減れば《消費も減ります》
《消費が減る》⇒《職が減る》⇒《所得が減る》⇒《消費が減る》・・・
こんな『負の連鎖』が
起こってしまうかもしれないのです。
今は、それに合わせて、
《供給力(こなせる仕事量)不足》が問題になっています。
職はあれど、《働ける人》がいない。
このような状態が慢性化すると、日本での
製造拠点などは作りにくくなります。
つまり、《労働力の安定供給》が
出来ない国には、安定した《働き口》が築かれない。
《消費》と《供給》は
対極にあるものと考えがちですが、
実は『表裏一体の密接な関係』にあるのです。
このように、
《消費》と《供給》の両面から見て、日本という国は・・・
『拠点』
・・・を作るだけの魅力に乏しい国家であると言えます。
そしてこれが、
日本株の特に《内需株》が、ここ20年以上冴えない
パフォーマンスを強いられた根本原因と言えるかもしれません。
他に、日本が拠点として劣っている点としては・・・
① 光熱費(エネルギーコスト)の高さ
② 人件費の高さ
・・・が挙げられます。
『円安・外貨高』によって相対的に、
《円ベースでのコストの減少》と
《外貨ベースでの海外売り上げの増加》が起こるので・・・
『製造業の日本への回帰』
・・・を期待する声が多々あります。
しかし、日本での販売分以外には、
海外へ送る《輸送コスト》がかかります。
それに合わせて、
上記の①・②のコストが、
そして《供給力不足》が圧し掛かります。
これが、『円安になっても輸出が伸びない』⇒『製造量(仕事量)が増えない』
⇒『所得が増えない』『消費が増えない』
・・・理由と言えるのではないかと思います。
このような現状を打破するための政策が、
《法人税減税》であり、そして・・・
《カジノ》や《外国人移住者の規制緩和》
・・・なのですが、これはアメリカを見ても分かる通りに・・・
《治安の悪化》
・・・という副作用も伴ってきます。
一長一短なので、どちらが良いとは、
ここでは申し上げられません。
しかし現状、
日本の力だけで《人口減少》を食い止める手段はないので、
身を切る覚悟で必要になってくるのではないか?と思います。
そんな現状を踏まえた上で相場を見ると、
同業種でも、『日本に留まっている』企業と
『海外展開』が順調に進んでいる企業の株価の差が、
2811 カゴメ
2267 ヤクルト
この2社の株価の推移を見てください。
商品は違いますが、同じ飲料系の会社です。
しかし、カゴメは《一部海外事業から撤退》
ヤクルトは、ブラジルを中心とした《海外事業が好調》です。
国家の政策次第ですが、
今現状を見る限り、長期投資を考えるのなら・・・
《海外事業が好調に推移している企業》か
《海外事業を模索している企業》
・・・の方が、投資妙味があるかもしれません。
しかし、出来ることなら、
日本を拠点にする会社がどんどんと伸びていくような、
そんな魅力ある国家に生まれ変わってほしいと思います。
次回は、少し今までと趣向を変えて、
基礎的な内容ではありますが《デイトレ》について、少し書きたいと思います。
■■ 編集後記
とても綺麗な風景を見ることが
私はとても好きです。特に自然が好きですが、
このスカイツリーから見下ろす東京の風景も最高でした。
夕方になるころに行きましたが、
夕焼けの風景と夜景と両方楽しむことができ
幻想的とはこのことです。
当たり前のことですが、
あまりの密度で学校があることに
驚きました。
しかし、ほぼ全ての学校に
土が無いんですね。これにも驚きました。
当たり前かもしれませんが^^;
まだまだ東京らしい東京というものを
体験していないかもしれません。
もっと素敵なところがあるのでしょうね。
ー中野