アメリカ政界 vs ウォール街

2021.10.6
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From:奥村尚
東京のオフィスより、、、

過去、米国政界における
特に経済や財政の分野では、

ウォール街出身者が
中枢を担当し続けてきました。

少しだけ、例を挙げると
こんな感じになります。

ルービン財務長官(クリントン大統領)
もとゴールドマンサックス会長

ポールソン財務長官(ブッシュ大統領)
もとゴールドマンサックスCEO

ルー財務長官(オバマ大統領)
もとシティグループ上級担当役員

ムニューシン財務長官(トランプ大統領)
もとゴールドマンサックス経営者、
デューン(ヘッジファンド)代表

スティーブンフリードマン
大統領補佐官 (ブッシュ大統領)
ゴールドマンサックスCOO

ゲイリーコーン大統領補佐官
(トランプ大統領)
ゴールドマンサックスCOO

圧倒的に投資銀行出身者が多いですね。
特にゴールドマンが目立ちます。

それだけ、

政治の中枢に入り込んでいる
という事になるでしょう。

今回も、

NEC(国家経済会議)の委員長
ブライアンディーズ氏は
資産運用大手ブラックロックで
サステナブル投資を統括。

財務副長官アデワレアデエモ氏は
ブラックロックCEOの
シニアアドバイザーでした。

どちらもブラックロック出身です。

ブラックロックは、
世界最大の資産運用会社です。

日本では、iシェアーズという
株価指数連動型のETFを
ご存知の方は多いでしょう。

1329 日経225
1364 JPX400
1475 TOPIX

などです。

これらの投資信託は、
ブラックロックジャパンが開発し、
運用する投資信託であり、

株式と同じように4桁コードで売買できます。

さて、

ゴールドマンサックスは
投資銀行として証券の売り手(セルサイド)

ブラックロックは
資産運用する会社なので買い手(バイサイド)
になります。

今までは圧倒的に
投資銀行が力をもっていたのが、

今回は、

資産運用会社が主要ポストを
とらえたことになります。

ブラックロックは資産運用会社なので、

いわゆる投資銀行とは異なり、
あまり富裕層よりの立場ではありません。

特にブライアンディーズ氏は
2011年のオバマ政権時から
NEC副委員長であり、

パリ協定の交渉役でもあったので、
その手腕を買われてのものでしょう。

これは、投資銀行という意味で
ウォール街を敵に回してウォール街を支える
富裕層への課税を進める準備ではなかろうか
と考えます。

FRBは、
株価を今は支えていますが、

コロナ問題が収まると、
金利を上げて株式市場の熱を抑えたうえで、
さらに投資課税というパンチを打つこと
になるように思います。

FOMCは、現時点では
共和党の色が強くのこっているのですが、

トランプ大統領が指名した
パウエルFRB議場は来年任期を迎えるので、
たぶん民主党系に代わると思います。

これは、民主党が、
今後富裕層が不利な増税案を
議会で通してゆくうえで、

最初からウォール街と手を切っている、

ということなのかもしれません。

既に、その手はずを整えているのだ、
と言ってよいでしょう。

奥村尚

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