From:奥村尚
東京のオフィスより、、、
強者は、強いがゆえに
何かを変える必要がありません。
次世代への投資も、
今の延長で考えがちです。
そして、
次世代で敗北し敗者となります。
こうしたことが、
どのような世界でも起きてきました。
産業に例えると、
永久に続く産業というのは
存在しないのです。
たとえば、江戸時代の油産業。
文化の近代化、特に電力の普及で、
明かりとしての産業は消えました。
たとえば、日本の家電。
1980年代は日本のモノづくりの代表産業でした。
いまや、家電メーカーで
生き残っている会社を探すのが大変なくらいに
廃れています。
代わって、韓国、台湾、中国のメーカーが
台頭しています。
もしかすると、日本の自動車が、
次の敗者になるかもしれません。
高性能なガソリンエンジン。
高精度な部品を組み立てる技術。
きめ細かなメンテナンス。
EVにはエンジンがありません。
モーターと電池に置き換わりました。
だからエンジンを作る力は必要ありません。
いままで数百の部品を組み立てて造ったシャシーは、
巨大なプレス機械で一発で作れるようになりました。
だから、細かな部品メーカーも、
部品の組み立ても必要なくなります。
ディーラーという系列店も必要ありません。
販売は通販で行い、メンテナンスは新しいプログラムを
インストールすることで達成できるようになりました。
エンジン車からEVへのシフトにおいては、
車の構造だけではなく、すべてが革命的です。
今後、大きな変革が起こるであろう産業は、
少し考えるだけでいくらでも出てきます。
たとえば、エネルギーです。
CO2を発生させない発電への転換は
世界的なテーマです。
イギリスは、月の引力を利用した発電である、
潮力発電の開発を積極的に進めています。
海の上下の流れを発電に変えるもので、
こんな感じのものです。
(絵は環境省 IPCC報告書 海洋エネルギーより引用)
考えてみれば、北海油田という、
海の上に掘削基地を作り
海底の油田開発を成功させた国です。
そのノウハウを生かすことができるでしょう。
日本も海に囲まれているので潮力発電は可能で、
2024年度にも九州で導入される計画です。
人口減少をチャンスにできる産業も有望です。
労働を補うロボットとか、
潜在的に巨大なニーズがある語学教育、
などがあげられるでしょう。
秋の夜長に、こんなことを考えてみるのも、
「次の相場」へのヒントになりますね。
奥村尚
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