From:奥村尚
東京のオフィスより、、、
このblogでの一連のシリーズは、
戦後のバブル相場に関して、
当時の状況とか
上昇の具合などを
示してきました。
前回は2009年、
民主党が政権を取った年でした。
民主党は、政権を取る事は
成功しましたが、
失策が重なりました。
沖縄の米軍基地問題、
経済政策、東日本大震災。
東日本大震災は、
民主党のせいで起こった
わけではありませんが、
危機管理や
直後の対応に問題が多く、
期待通りにいくどころか、
人々の失望を誘います。
相場も低迷を続けました。
そして、2012年12月、
再び政権が自民党に戻ります。
第二次安倍政権です。
相場としてみると、
2011年から2012年を
通じて日経平均は
実に8000円台で
推移しました。
今から考えると
びっくりな数字です。
その時を起点として
2013年5月までの
1年半の期間の相場は
政権交代における
バブルが発生しました。
みてみましょう。
日経平均は、
安倍政権になった途端、
一気に上昇をしました。
2012年の選挙前は
せいぜい9000円程度の
日経平均でしたが、
2013年6月には、
15000円に到達しました。
6千円の上昇でしたが
9000円に対して
15000円までの上昇ですから
半年で70%の上昇が
あったことになります。
当時、何が
起こっていたのでしょうか。
2012年12月26日(選挙は12月16日)に
政権交代が実現したわけですが
その時に打ち出した政策方針は
三本の矢でした。
第一の矢は、
大胆な金融政策です。
量的、質的
金融緩和を行っています。
停滞した経済をテコ入れするため、
まず世の中にお金を流すことを
はじめたのですね。
ここでは、当時の政策を
細かく説明することは
フォーカスが移ってしまうので避けますが、
お金は経済の血ですから、
これは重要です。
2011年以降に
ドル円レートが80円まで
下がった円高でしたが、
一気に円安に
反転させることに成功、
2013年半ばには
100円を超えた円安にまで
持ってきました。
第二の矢は、
財政政策です。
これは、昔ながらの方法ですが、
需要を創造できるので
かなり効きました。
第三の矢は、
民間投資のための
成長戦略でした。
企業や個人が
ビジネスをしやすくするための
規制緩和でした。
先ほど示した期間、
2013年までの時点では
第三の矢の効果はありませんでしたが、
第一の矢、第二の矢は
効力を発揮して
経済は良くなってゆきます。
2011年までは円高の影響で
輸出企業はかなり苦しい
時期でしたが、
2012年になってからの円安で、
例えばトヨタの利益は
みるみる上昇し、
2012年度は2011年度の
3倍も利益が出るようになりました。
個々の企業では、
いろいろな要素で
調子の良し悪しがありますが、
マクロ経済的な
見地からみると、
日本は1992年以降、
2015年までの23年間、
ほぼ経済成長は果たしていません。
成長し始めたと言い切れるのは、
コロナ禍を過ぎてからになるのです。
奥村尚
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・ジャパンインベストメントスクール講師
・マーケット アナリスト
・マーケットの魔術師
20兆円もの運用資産をもつ米国大手ヘッジファンド株式投資部門スーパーバイザー、自身も日本でヘッジファンドを主宰。日本証券アナリスト協会会員。
1987年、都立大学大学院工学研究科修了(テーマは人工知能)。日興証券入社。投資工学研究所にて、数々の数理モデル開発に携わる。スタンフォード大学教授ウィリアム・F・シャープ博士(1990年ノーベル経済学賞)と投資モデル共同開発、東証株価のネット配信(世界初)なども手掛ける。
2000年 東証マザーズ上場第一号のインターネット総研で金融事業を統括。
2002年 イスラエル天才科学者とベンチャー企業設立、人工知能技術を商用化し空港に導入。
2004年以降は、金融業界とIoT業界の交点で活躍。最先端の人工知能とアナリストの相場適応力を融合させた投資モデルMRAを完成し、内外の機関投資家に提供する。この投資手法は、最低25%/年以上の収益を「MRAを使う誰にでも」もらたしている(一度も元本割れなし)。
2015年 個人投資家へMRA情報提供開始、さらに投資塾を通してお金の知識を広め、ゆたかな生活の創造に貢献している。
趣味は、オーディオの機械いじり。ワインやウィスキーをたしなむこと。スポーツも好きでスキー、スケートは自称特級(そんなものはない)、エアロビック競技を10年ほどやっている(NAC マスター男子シングル 9連覇中、2014-2016日本選手権千葉県代表)。ただし、「かなずち」であり、球技も苦手である。