ピークを迎えたバブル

2024.3.20
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From:奥村尚
東京のオフィスより、、、

今年3月4日、
終値ベースでは初めて
日経平均が4万円台に乗りました。

終値ベースでは
4万円台を維持できたのは、
3月4日を含めて3日だけでした。

その翌週3月11日(つまり先週月曜)
日経平均は大きく下がり、その週を終え、
そして今週に入っています。

そして今週
大きく上げている最中というところです。

3月11日は
NYが下げたから
日本も大きく下げたのですが

その後はあまりNYとは関係なく推移し
今週の上げは、
NYとは関係なく上げたものですね。

大きな下げは世界に伝搬する、
でも上げはその時次第。

ということだけは、
今も昔も当てはまるように思います。

さて、先週のblogでは
1987年10月のNY発
ブラックマンデーに関して掘り下げました。

ブラックマンデーは、世界に伝搬し
世界中が大きく下げたのですが

先週の下げと同じく
日米大きく下げたわけです。

下げは伝搬するが、
上げはその国独自の理由であり、

主要先進国で
いち早くもとの水準に戻したのは
日本でした。

そして、
ブラックマンデーの
水準に戻しただけではなく、

さらにズンズン上げて
バブルピークである
38915.87円(89/12/29)を迎えます。

1988年11月まで
2万円台であった日経平均は、
たった1年で1万円も上げて行くのです。

この時の推移をあらためて、
見ておきましょう。

 

1988-89年に、
何があったのでしょう。

時代背景とすると、
グローバルには企業を中心とした

・通信ネットワークの発展
・ワープロからパソコンへの切り替わり
・世界人口の爆発的増大
・環境問題の深刻化

などがあります。

しかし、これらは特に
1988年に突然起きた問題ではなく、

88年に限ってという出来事は、
特になにもありません。

では、
こんな株高がなぜ起きたのでしょう。

ひとことでいうと資産効果です。

1985年のプラザ合意で、
米国の要求(というより言われるがまま)を飲み
ドル安円高を受け入れ、

米国の貿易赤字を減らすことに協力します。

その時点で242円であったドル円レートは、
1988年初には128円台にまで進行し、
輸出企業は壊滅的な打撃を受けます。

その萎む景気を刺激するために
日銀はどんどん利下げし、

戦後最低(といっても今から見ると高い水準)の
公定歩合2.5%となり、お金がどんどん回り始め、
投資にも向けられました。

株価の上昇、
不動産価格(特に地価)の上昇です。

例えば株。

1985年に電電公社が民営化され
NTTになりましたが、その2年後
1987年2月にNTTが東証に上場しました。

政府が売り出す株だから損しない
という思い込みがあり、

株式を初めて買う人が
この銘柄に群がったものです。

案の上、119.7万円で
売り出されましたが
人気殺到で抽選が行われました。

実際、当たって買った人は儲かりました。
僕自身も、当時大学院生でしたが
買ったのを覚えています。

二か月後には
318万円まで値を上げ、
その時点で世界最大の時価総額となりました。

そして、不動産。

不動産バブルは、リゾート開発にも及び
日本中あちらこちらにスキー場が新設
あるいはコースが増設され

必ずリゾートマンションが立ち並び
リフトやゴンドラは
山手線並みの大混雑になっていたものです。

1988年というと
首都圏における自宅は

あまりに値が上がって
とても買えるものではなく、

シーマという
日産が発売した高級車が
(家の)代替品としてよく売れました。

ブルの現象としては
シーマ現象というのが
当時を表現していると思います。

当時の価格で
1台500万円を超える
高級車が売れに売れました。

トヨタもセルシオを発売し、
バブルのニーズに答えました。

この頃の社会風刺は、
今でも時々TVで紹介されますね。

余談ですが、バブルの紹介というと
必ず芝浦のジュリアナ東京のお立ち台が
紹介動画で採用されているのですが、

この店は1991年にオープンしたので、
実際にはバブルの後に生まれた店です。

同じ芝浦であればGOLD(1989open)とか、
六本木のトゥーリア(1987open)あたりの方が
バブルの申し子としてふさわしく思います。

なお、NTTは、上場後
ブラックマンデーで225万円に下落し、
90年代初頭には100万円程度に低迷しました。

ちなみに、
今のNTTの株価とは比較できません

当時から今にかけては、
NTTdataやドコモを分社化したり、
NTT自身も株式分割をしているので株価では判断できません。

そのうえ、今までに投資家に配当した
お金のキャッシュフローも
考慮しないと比較できないのです。

ただ、時価総額で見るなら
90年代初頭の会社価値は、

今のNTTの価値と同等か
わずかに今の方が上
といったところでしょう。

 

奥村尚

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