直近大相場の回復について分析

2024.8.21
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From:奥村尚
東京のオフィスより、、、

8月5日に東証が大きな下落、いや、
もう暴落と言ってよいのですが、

前日比13.5%もの下落がありました。
それもまだ今月の出来事です。

戦後東証が再開して本日
約2万400日営業している中で、

これに匹敵するのはただ一回、

1987年10月20日だけです。

10月20日は火曜日ですが、
前日の月曜(日本時間の夜)

NYdowが暴落したことを受けた
下げだったため、
ブラックマンデーと呼ばれています。

8月5日は、日本では月曜日です。

日本は月曜でしたので、
これもブラックマンデー(以下BM)
と言えます。

先進国では、日本が
最も早く相場を開くので、

月曜から日本が大きく
下げて始まったのですが、

その前の営業日、
つまり前週の金曜日の相場は
欧米は平穏に終わっており、

週末を含めて、
戦争が拡大したとか、
地震が起こったとか、
大きなイベントはなかったのです。

つまり、
理由がない下げであったわけです。

理由がないのに下げるの?

(日銀の利上げで下げたというのは
原因と結果の分析に問題があります。

だって、利上げしたその日には、
後場あげていったわけですから。

米国の景気後退という理由は、

当の米国が大して下げて
いないのでありますから、

日本だけこんなに下がる理由には
ならないでしょう).

そうです。

相場は、時々理由がないのに大きく
上げたり逆に下げたりするものです。

それを踏まえて、
今月起こったBMと当時起こったBMを
対比してグラフでみておきましょう。

日経平均を、下落の5営業日前
(つまり1週間前、

下落日を一致させて
対比させたかったので、
1987年は6営業日前)

を100として
日足の終値でプロットしてあります。

共通点が結構あることに気が付くでしょう。

(1)BMが起こる前の週は、週を通して平穏であった
(2)前営業日は普段より大きめに下落した
(3)BM当日は、過去に経験したことのない大幅な下落を記録した
(4)BM翌日から2営業日連続上昇した。

特に(3)は、ほぼ同じ比率で
最大の下げを記録しています。

さらに、
そのあとの株価を追跡してゆくと、

既に今回のBMの株価は
BM前の週の株価に到達しており、

完全復活を遂げています。

(注) 1987年のBMは、復活まで半年近くを要しています。

この2回のBMは、なぜ、
このように復活までの時間が
異なるのでしょうか?

答えをパッと思い浮かべられる方は、
相場を研究されていると思います。

でも、誰が聞いても、
その答えは納得できるでしょう。

1987年のBMでは、日欧米が
すべて下げた世界的な動きだった。

今月のBMでは、米国も、
欧州も、そんなに下げなかった。

日本だけ急激に下げたのは理由がなく、
しかも諸外国は最初から下げていない.

そのことに、日本も気がついて、
急激に回復した、と見ています。

 

奥村尚
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