日経平均4万時代の歴史

2025.8.20
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From:奥村尚
東京のオフィスより、、、

日経平均は
4万円を安定的に保っています。

4月に入っての勢いも
止まっていません。

ただ、昔から株をやっている人の中で、
一定の割合の方は、

1990年の悪夢
記憶している人が多いのです。

その中には、
1989年の悪夢は再現される
と固く信じている方が多く、

今回はその当時の話を
してみようと思います。

まず、1989年の
日経平均の推移をみておきましょう。

1989年、大発会は
30243円で引けました。

1988年の大納会の引けは、
30159円です。

この年は、
かなり大きなイベントがありました。

まず、正月明けそうそう、
1月7日に昭和天皇が崩御され、
昭和が終わりました。

翌日から平成になった年です。

8月に海部内閣が発足します。
11月にベルリンの壁が崩壊します。

この時点での日経平均は35667円。
発会から、実に18%も上昇しています。

そしてそのまま、年末大納会で、
38915円という極みをつけ、
1年を終えました。

1年間の上昇率は、29%です。

この年起こったことは、
バブル景気でした。

1989年を迎える2、3年ほど前から、
不動産が投機対象になっていました。

その資金源は、銀行です。
銀行が、低利で土地を担保に
資金を貸していた時代です。

土地をもっている人は、
自分の土地を担保に金を借り、
不動産を買いまくっていました。

土地ころがしと呼ばれる転売、

規模の大きい土地にするための
地上げ屋なども絡んで、

どんどん値上がりしました。

不動産バブルです。

その資金は、
株式市場にも回ってきて、

株がみるみる
上昇していったわけです。

しかし、日本経済もまた、
絶頂を迎えていたのです。

不動産バブルが起きている点で、
今と共通点があることもわかります。

全く異なるのは、
世界の中の経済力の地位でしょう。

1989年時点で、
GDPは、世界二位。
(1位米 3位独 4位仏 5位英)

当時は、

G7が国家として
世界経済の主要プレーヤー
であったこともわかりますね。

そして、決定的なのは、
ひとりあたりの経済力です。

この年日本は、
ひとり当たりのGDPも、
世界二位になりました。

名実ともに、
日本経済は極みに達していたのです。

株価が上がったところで、
それは当然である
と考えて当然の状況でした。

次回は、

我が世の春は、あっという間に崩壊した

という話に続きます。

 

奥村尚

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