「パワー」を持った一人の投資家

2015.2.24
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From:中野英
都内の自宅より、、、

あなたは競馬をしますか?
自分は競馬はしないですがサラブレッドが好き。

サラブレッドは一見強そうに見えますが、
強さと美しさ、儚さがあります。

性格も臆病で、ギリギリまで
身体をを酷使して走っている。

サラブレッドの身体はまさに芸術です。

ずっと長い年月かけていろんな血を掛けあわせて
今のサラブレッドの身体がある。

その辺のギリギリまでギリギリまで追い込んで
勝利を掴むのは株の世界にも通じるものが
あるんじゃないかと思っています。

今の株の世界はどうなっているか?

2007年以来の高値を付ける、
強い相場が続いています。

世界中で行われている
《金融緩和》による、典型的な
『過剰流動性相場』に突入した感がありますね。

お札をばら撒かれても、使い道がない。

ただ、現金のまま置いておくわけには
いかないから、何かしらで運用するしかない。

選択肢としては、
《債権》《不動産》《商品》《株式》・・・

《債権》は、マイナス金利まで発生している
ご時世ですから、《運用》先としては使いにくい。

《不動産》は、まだ後遺症を引きずっている。

《商品》は、乱高下を繰り返す日々で、
とてもじゃないが大金を投入するなんて無理。

結局、《株式》しか残っていないんですよね。

しかも、
株価が上昇して文句を言う
人なんて、ほとんどいませんから。

上昇を止めるような
《力》が働くことも、あまりない。

まぁ、一つのブームになっている・・・

そんなところでしょうか?

今日は、《手口》の話も交えて、
最近の相場を見てみたいと思います。

まず、株ライブのブログを書き始めた
最初の頃にも書いた話を、
もう一度おさらいします。

株価は・・・

☆ 『現在の株価より《安い株価》でも
いいから売りたい』という投資家が
現れない限り、下がりません。

★ 『現在の株価より《高い株価》でも
いいから買いたい』という投資家が
現れない限り、上がりません。

スーパーのお惣菜を例に挙げますが・・・

1. 『その日のうちに売り切りたい』のなら、
《値下げ》をして売ろうとします。

2. 『売れ残ってもいい』のなら、値段は
下がることはなく、単に商品が売れ残るだけです。

それを、株の世界に再び戻してみると・・・

1. 『値下げをしてでも売る』ので、
株価は下がり、取引の成立数が増えます

2. 『値下げはしない』ので、
株価は変動せず、取引も成立しません

逆にどうしても欲しいのなら、
欲しいだけの数が集まるまで、安い
ところから順々に片っ端から買い漁るでしょう。

そんなに欲しくないのなら、
安売りが始まるまで待つかもしれませんね。

結局、株価の値動きを読むということは、
上記の『どうしても』の投資家の力の
強さを測る作業と言えます。

ここから、少し手口の話に入ります。

昔は、個別銘柄の全ての売買の
注文の発注先(発注した証券会社)が、
リアルタイムで分かりました。

その時に分かった特徴として、大きな値動きを
する日は、決まって《一社の証券会社》の
売買手口が目立ちました。

つまり、『みんなで買う』『みんなで売る』
から大きく動くのではなく・・・

※ その日にどうしても
『大量に買いたい・売りたい』という
投資家が、一人現れる

・・・その結果、大きく動くということです。

これは、相場全体でも同じことが言えます。

ここ最近の上昇を主導しているのは・・・

※ 《UBS証券》の TOPIX先物買い

自分のブログに、日々の先物手口を
載せていますので、機会があれば
見て頂きたいのです。

先週一週間、買い続けました。

その間の値動きと合わせて
鑑みると、この《UBS》が買い上がる
投資家だったことは間違いありません。

個別銘柄で、主に
買いを入れていたのが・・・

※ 《銀行》《証券》

・・・その間、この金融関係の銘柄が、
特に値を飛ばしました。

逆に、《自動車》などには買いを
入れなかったゆえに、これらの業種の
パフォーマンスは悪かったです。

そして、その間に
売っていたのが・・・

《BNPパリバ証券》

・・・やはりこちらも、
先週はほぼ毎日売り続けました。

しかしこちらは、売り叩くのではなく、
『高く買ってくれるなら売る』というスタンス。

株価が上がっていくのは、
自然な流れというものです。

先週は、そういう力のバランスで
強い値動きを見せたのですが・・・

※ 逆にあまり動かないときは、
目立った手口はないものです

《それぞれ出所の違う、小さな積極的な
スタンスの資金が、偶然その日にまとまって入る》
という可能性は、理論上なくはないですが、
まずお目にかかることはありません。

つまり、その日に大きな
《上昇・下落》があったとしても・・・

※ 目立った手口がなければ、
継続性はない可能性が高い

・・・と言い換えられるかもしれません。

特に、海外株式の動きに
右往左往しているような相場の時は・・・

※ 海外が高かったから売り手が
《売値を上げて》、株価が上がった

※ 海外が安かったから買い手が
《買値を下げて》、株価が下がった

・・・というだけの
値動きになりがちです。

特に、『どうしてもその日に、大量に
売りたい・買いたい』という投資家がいるわけ
ではないので、目立つ手口は見られません。

そのような手口が続くときは、
《高値・安値》は超えられないものです。

《高値・安値》には
『壁』があるものですから・・・

※ その壁を打ち破るような
《パワー》を持った『一人の投資家』が必要

・・・ということです。

先週のような分かりやすい
手口が見られるのは稀です。

《トレンドがあるのかないのか》を
見極めるのに役立つ要素でもあります。

今後は《先物の手口》も
注視して頂ければと思います。

-中野英

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