相場の格言、信じていますか?

2017.7.26
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From:奥村尚
東京のオフィスより、、、

おはようございます。

奥村です。

日本証券業協会のHPに、格言集が掲載されています。

この中に、
もうはまだなり、まだはもうなり
という名言があります。

まだ下がるのではないかと思っても、もうこれが底ではないか、
(1)だからよーく考えよ

とも解釈できますし、

まだ下がると思ってトレードを控えていても、
もう底である事も多く、結局乗り遅れて
うまく立ち回ることができない、
(2)まぁ相場はそんなものだよ、

とも解釈できます。

(1)を意識できたとして、よーく考えてもわからないので、
下がると怖いのでとりあえず相場を控えてみて、
乗り遅れて結局(2)になる、という解釈もできますね。

常に相場は下がったり上がったりの連続なので、
誰だって下げは怖い。

今の日本の相場は、今後上げるのか?下げるのか?

それが問題なわけですから、考えてみましょう。

まず、今上げる要素は日本企業の決算。

それは、今週末くらいから、かなり明確になってきます。

1Q(第一四半期)の成績が明らかになるからです。

また、円安期待も挙げられます。
これは、具体的に数値で(どの程度の円安までいく期待があるか)
示すことができます。

そして、今下げる要素はセンチメントでしょう。

政局の行き詰まり感(日米共にですね)、円高への嫌気、
アジアの地理的リスクなどでしょう。
これは、数値化しづらいものです。

いくらでも要素はありますが、
こんなところが代表的なものです。

上げ下げを要素ごとに考え、
その要素の重要性を読むことで、
この先の相場をなんとなく方向づけることができるでしょう。

まず、上げる要素としての円安と下げる要素としての円高は、
ネッティングすることができます。

どちらが支配的であるかを、差し引きけば決着です。

この先半年で考えるならば、円安方向に進む力が強い事は明白です。
日米金利差が拡大するからです。

他の要素はどうでしょう?

決算は、おそらく、良い方向でしょう。

ということは、上げる要素は少なくとも
結構なポジティブさをもっていることが、
わかってきます。

では、あとは、センチメントとの綱引きですね?

みなさんはどちらが強いとお考えでしょう?
センチメントは、気持ちの問題ですから、
アッという間に切り替わって転換する可能性もありますし、
そもそも、数値化しづらいですね。

僕は、上げる要素が強いと見ます。

このように、なんとなく上がるか下がるかを考えずに、
要素に分ける事で、少しだけですが具体的に分解できると思います。

僕なら、全ての要素を数値化して自分を納得させます。

まだまだ、と思っても、もうそろそろ、、
という事もありますし、

もうそろそろと思っていてもまだまだ、ととも思えます。

しかし、それを、要素に分解してみて、
それぞれの要素を数値化してみると案外すっきりします。

では、次回をお楽しみに。

奥村尚


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相場の格言、信じていますか?へのコメント

  1. とても分かり易い解説でした。短期売買だとどうしてもチャート分析だけに偏りがちですが、ファンダメンタルの方も考えた方がいいですね。

  2. 株先輩さん、

    コメントありがとうございます。
    短期売買の場合、この先下がると思ったとしても、上がると思ったとしても、そのようなこととは関係なく、本日中、あるいはせいぜい数日で勝負をかける売買でしょうか。

    その場合でも、数日で勝負がつかずに買いポジションで評価損を出した場合、上がる見通しがあれば、そのままホールドするという選択肢も残されます(キャッシュに余裕さえあれば、ですが)。損切する必要がなくなるんですね。

    相場の基本は中期先を読む、ということでしょう。短期はどうせ当たらないし、長期では先が見えない。正しい理屈を知ったうえでトレーニングすると、かなり精度があがりますよ。

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