上がり続ける物価、この先の日本は?

2023.8.2
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From:奥村尚
東京のオフィスより、、、

最近、消費者物価指数
(CPI:consumer price index)

という言葉が
よくニュースで
取り上げられていますね。

今回は、このCPIというものを
掘り下げてみます。

CPIは総務省統計局から
発表されますが、
要するに「物価上昇率」です。

昨年より物価が
どれくらい上がったか

という物価上昇を
数字で示したものです。

最も頻繁に使われるのは、
前年同月比というCPI総合(ヘッドライン)
と呼ばれるもので、

毎月集計され
翌月に発表されます。

たとえば今年2月に
発表されたCPIでは

今年1月の物価が、
2022年1月より4.2%上がった
としてニュースされました。

2022年1月に
100円で買えたものは、

平均的に言うと
2023年1月には104.2円に
なっていることを示します。

この調子で5年続くと
2027年には、

2022年より22.8%上昇して
122.8円になります。

もし、賃金が五年後に
今と同じであれば、

生活水準は5年後に
22.8%悪化します

1970年以降の日本のCPIを
年単位で見ておきましょう。

 

 

1970年代に入り、
猛烈な物価高がありました。

1973年は11.7%、
1974年は24%もの
物価上昇をしています。

オイルショックで
ものすごいインフレが起きたのです。

しかし、日本は急速な経済成長で
賃金も上昇したので、
生活への影響は限定的でした。

1980年代に入り、
物価は落ち着きました。

この時代も
経済成長をしていたので、
生活水準は上昇を続けています。

1990年代には、
CPIがマイナスにもなりました。

CPIがマイナスということは
物価が下がる、いわゆるデフレです。

物価が下がると
良いことに思えますが、

売れないから価格を下げる
わけですからね。

売り上げは減少、
利益も下がるので、給料は下がります。

下手すると
人員整理、要するにクビになります。

実際、この時期の日本は
失業率も上昇し、
経済成長が止まりました。

2000年以降は、
デフレが当たり前になりました。
経済に良いはずがありません。

これが、失われた20年です。

そしていま、

最近の値で
2023年7月21日に発表された
6月のCPIは前年同期比3.3%となっています。

ちなみに

CPIは、
国際労働機関(ILO、国連の専門機関)で

採択された国際基準(2003年)があって
どの国も、この基準で作成されています。

世界の国同士で
数字を比較できるようになっているんですね。

世界との比較は、
また別の機会にお伝えしたいと思います。

 

奥村尚

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