From:Mr.K
自宅のトレードルームより、、、
おはようございます。Mr.Kです。
今日の内容は、プロでも混同してしまう人が多い内容です。
トレードの勉強をしていると、対立する見解に数多く出会います。
A先生とB先生の言い分の矛盾を説明できますか?
A先生:「保有期間を長くすると、リスクが減りますよ~」
一方で、
B先生:「保有期間を長くすると、リスクが上がりますよ~」
と逆のことを言っています。
A先生の言い分としては、
「保有期間を長くすると、
短期的な売買が平均化されてノイズが減るので、
長く持った方が勝率は上がります、
だからリスクが低いです。」
まあ、そんな気がするし、
B先生の言い分は、
「いやいや、未来になればなるほど、
予測不可能な事態が発生する可能性が上がるので、
目先の将来よりも遠い将来を
当てようとしたほうがリスクは上がります。」
というのも、やっぱりもっともな感じがする。
いったい、どっちなんだ!!!?
と混乱している人は、非常に多いと思います。
実際、どうでしょうか?
A先生とB先生、どちらが正しいか堂々と説明できますか?
こういう話は、論理派のあなたにはとても面白いと思います。
では、説明しますね。
まず、この矛盾した内容を説明できる人は、結構少ないと思います。
なぜなら、テクニカル分析とファンダメンタルズ分析の
両方をよく知っていなければ答えられないからです。
冒頭のA先生とB先生の言い分が矛盾しているのは、
A先生が、ファンダメンタルズ分析の論理で、
B先生が、テクニカル分析の論理で話しているからなんです。
そう、誰もこうやって説明しないので、私が提唱してしまいますが、
ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析の論理というのは、
多くの場合、対立構造にあるのです。
なぜか?
これを理解するためには、
ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析について、本質的に理解しなければなりません。
非常に簡単に言うと、
ファンダメンタルズ分析というのは、
【本来価値】を予想して、現在価値が割安であれば買い、
割高であれば売るという戦略になります。
それに対して、
テクニカル分析というのは、
【勢い(トレンド)】の強さと持続時間を予想して、
トレンドの初期であれば順張りで乗り、
トレンドの末期であれば逆張りで仕掛けるという戦略になります。
例えて言うと、
ビットコインの価格が目下急騰している!
⇒ この急騰は半年は続く勢いだから、買おう!
というのが、テクニカル分析。
ビットコインの利用用途は今後世界中に広がり、利用価値がどんどん上がっていくだろう
⇒ 価値があがるから、短期的な価格上下はあっても結局上がっていくから買おう!
というのが、ファンダメンタルズ分析です。
同じ「買う」という結論に達したとしても、根拠がまったく違うのです。
言葉を変えると、
テクニカル分析は、「過去」の分析によって、
未来への影響を予想する分析方法であり、
時間はつながっていて、
過去は未来に必ず何らかの影響を及ぼしますから、
これはこれで成り立っています。
決して、過去の「チャートパターン」を当てはめるだけの分析ではありません。
また、ファンダメンタルズ分析は、
「現在」と「未来」のギャップを狙う分析方法であり、
ギャップは時間の経過とともに埋まっていき、収束する
という数学的にも正しい理論で成り立っています。
チャートに表示できる様々なテクニカル指標にも、
テクニカル分析的な指標とファンダメンタルズ分析的な指標があります。
ですから、色々な手法の様々な理論や論理を使うときは、
それがテクニカル分析の論理なのか、
ファンダメンタルズ分析の論理なのかを
自分で認識し区別しなければなりません。
だって、両者は逆の結論を導きますから!
ちょっと難しいな、、、と思っている方は、これだけ覚えておきましょう。
テクニカル分析は、近い将来を予想するのが得意で、
ファンダメンタルズ分析は少し遠い将来を予想するのが得意。
だから、理想形は、両方使えることです。
ファンダメンタルズ分析で大きな方向性を判断し、テクニカル分析で直近の値動きが揃ったときにエントリーするのが一番堅実です。
ちなみに、私はニュースや企業業績などはまったく見ませんが、
しっかりとテクニカル分析とファンダメンタルズ分析の
両方の要素を取り入れた売買判断をしています。
まずは、あなたの好きな方を勉強し、そのあと、もう一方も勉強して、
ぜひ【両刀使い】になってください!^^
それでは今日は、この辺で。
GOOD TRADE!!
Mr.K
・ジャパンインベストメントスクール講師
・専業トレーダー
慶應大学大学院修了。某大手企業でサラリーマンとして仕事に燃える側ら、将来の資産形成のためにと思い2013年に株式投資に挑戦。有名な投資塾に入って必死に勉強するも、初年度は面白いくらい惨敗し追証を何度も経験。一度は投資を辞めようと思ったが、あまりの悔しさに諦めきれず、9日間の夏季休暇をすべて費やして朝9時から夜12時まで過去の株価チャートを見続けた結果、資金の流れに注目すれば再現性高く株価の未来を予測できることに気づく。その後研究を続け、経済学や金融工学を使った世間の投資手法とは一線を画した「物理学的アプローチ」による『CLEAR TRADE』理論を開発。また、9割以上の人が大敗して負けるメカニズムを数学的に解明し、厳密な資金管理理論を独自に発明。投資技術を論理的に解析・解説することを得意とし、WEBセミナーでの質疑応答はわかりやすいと人気。理論を応用し、自らAIインジケーターも開発。平日は朝8時から夜の22時まで働く現役バリバリのサラリーマンであったため、1日わずか10分の作業時間でできる投資スタイルを基本とし、それでも月利20%以上を安定的に稼ぎ出していた。2016年10月に会社を退職し独立。現在は、かつての自分と同じように株式投資でなかなか結果を出すことができない人の役に立つべく、スクールでの指導や個別コンサルなども行っている。これまでに1,000名を超える指導実績があり、自身のコミュニティに300名以上の参加者を抱えている。投資だけでなくビジネス、生き方についての考え方にも定評がある。2020年には、資金管理の原理を端的に解説した文章が、Quora(※)の投資関連質問でのベストアンサーに選ばれ、書籍に掲載された。
結局、年足 月足等の長期線で長期の傾向を読み取り
かつ、短期の日足週足等の動きが共にその長期の
傾向と一致するようなタイミングでエントリーすべきと
言う事でしょうか?
また、その時の売り時や損切りのタイミングは如何にして決めるのでしょうか?
oldmanさん、コメントありがとうございます。
方向性はご考察の通りですが、しかし日足、週足、月足の方向性が一致するタイミングというのは、
実際には探すと非常に短期間しかありません。
例えば、買いを狙うとして、月足が上昇に転じるのを待っていたらエントリーが遅くなり
後追いのトレードになるので損代利小になっていきます。
では、これを解決するためには、どうすればよいかといえば、
先日のメルマガの内容になりますが、長期的には順張りつまり買い方向で、短期的には売りが続いたあと
つまり、押し目買いを戦略的に狙うといった概念になります。
が、長期を観るのに月足や週足だと結局それもテクニカルですから、
長期を観るためには、ファンダメンタルズ要素を使いましょう、というのがオススメになります。
えー。テクニカル分析のリスクとファンダメンタル分析のリスクはそれぞれ違うし、むしろ逆の性格をもつ、といっているのでしょうか? 頭わるんじゃない?あなた、リスクの意味、金融の教科書で勉強しなおした方がいいですね。
コメントありがとうございます。
間違っているのかもしれませんね、では、ご説明お願いします。
建設的な議論をして、皆さんのためになればと思います。
ちなみに、同じ期間のリスクについての結論が違うという意味ではありません。
テクニカル分析は比較的短期のリスクを評価でき、
ファンダメンタルズ分析は比較的長期のリスクを評価するので、
分析できる期間が違うということです。
●月足・週足を見て上昇の時に、日足・時間足で押し目が入り下げて反転上昇したところで買いエントリーする。
小高さん
よろしくお願いいたします。
月足、週足を単純に見る方法より強力な方法をこれからコミュニティでお伝えしていきますので楽しみにしていてください!
テクニカル分析とファンダメンタル分析の違いがよく分かりました。
私は新興株を中心にトレードしているのですが、大型株・小型株どちらでも適用できる考え方なのでしょうか?
アロンさん
コメント、ご質問ありがとうございます。
お答えしますね。
新興株の場合は、ファンダメンタルズ要素が強いと思いますので(銘柄にもよりますが一般論として)そもそもその新興株銘柄の企業価値がどんどん上がっていくのかどうかを見定めないといけませんね。
ビットコインも同じで、本来の価値が上がっていくというときは、難しいことを考えずに買って長期間放置することが堅実になります。テクニカル分析というのは、企業価値が成熟した後の需給バランスでの変動を捉えるものと認識しておけばよく、であれば、企業価値が成熟していない銘柄にはファンダメンタルズ的分析の方がより有効で強く働きますね。
ただ、同時に企業価値の判断というのは分析が難しい傾向にありますから、よって、新興株のトレードは比較的リスクもリターンも振幅が大きくなるわけです。
本来価値が安定しているかどうか、ということを基準に銘柄を判断していただけるとすっきりわかりやすいです。
がんばってください!