2023年の相場統括

2023.12.20
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From:奥村尚
東京のオフィスより、、、

2023年の相場の統括をするならば、
一言でいうと、

米金利にすべての市場が支配された

に尽きると思います。

米金利を支配しているのはFRBであり、
したがって、株も、債券も、為替も、
FRBに支配されたことになります。

では、まず手始めに、
ドル円の今年に入ってからの推移と
米金利を見てみましょう。

左軸はドル円、
右軸は米10年金利です。

(このグラフは、ロイターからの市場データを
当社のツールでグラフにしたもので、
データがあれば同じことをExcelでも簡単にできます)

これをみて、この2つの推移は
ソックリであることを
疑う人はいないと思います。

最初に変化するのは
まず米金利であり、
それに影響されてドル円が動いています。

もともと、米国でFRBが(正確にはFOMCが)、
利上げをビシバシ進めてきた2023年、
米長期金利は上昇を続けてきました。

それに合わせて、
ドル円レートも
上昇(円安)してきたのですね。

10月末からは
その動きが反転、

米金利市場で米金利が下落して、
ドル円レートが円高に動き始め、
今に至っています。

米国が利上げを
これ以上続けないことが
明確になってきたので、

動きが逆転したのですね。

この関係を、
X(米長期金利)-Y(ドル円)で示すと、
さらに関係は明確に見えてきます

1年間を通して、
米金利とドル円を
グラフにプロットすると、

実にきれいに、
1本の直線で示されることがわかります

この直線は、
Y=14.4X+83.45 という式で示される
極めてシンプルな関係です。

統計に詳しい人のために加えると、
この分析における決定係数は83.45なので、

米金利だけで、
ドル円レートは
83.45%も説明できることになります。

言い換えると、ドル円レートは、
米長期金利以外の要素で
変化するウェイトは17%弱であり、

83%強は米金利のウェイトで
決まるわけですね。

ドル円をトレードする場合、
米金利を無視してトレードすると、

100のうち、83%強の影響を無視して
トレードすることになるので、

まるで勝ち目がないことも
示されているとも言えます。

株であればどうなるのか、
興味がわきますよね。

ということで、次回をお楽しみに。

奥村尚

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