ディーラー時代の相場と今の相場

2015.7.18
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From:中野英
都内の自宅より、、、

 

暑くなったり、台風が来たり、
『夏になったなぁ』と感じさせる毎日です。

うちの拾いネコ《チーコ♂》も、
家の中の涼しく冷たい場所を探しては
《べたーっ》となって、軽い夏バテ症状((+_+))

『猫はこたつで丸くなる』という歌の歌詞があるので、
夏は得意なのかと思っていたのですが、
暑さ・寒さの両方弱いんですね(笑)
 
 

相場の世界でも・・・
 
 
※ 『買いが得意・苦手』

※ 『売りが得意・苦手』

・・・両方のタイプの方がいらっしゃいます。

 

自分は、元々《売り屋》。
 

ディーラーを始めた頃が《下げ相場》だったので、
自ずと『売りで稼ぐ』スタイルが身に着きました。

しかし当然『買わなければ厳しい』相場もあるわけで、
躊躇なく買えるようになるまでに
《2年》くらいかかりましたか(´・ω・`)

 

一度身に着いたものから脱皮するというのは、
中々にして難しいものです。
 

これからも様々な壁にぶつかるでしょうが、
一つ一つしっかりと乗り越えていこうと思います(^◇^)

 

さて今日は、
最近投資を始めた方々に向けて、
《皆さんが投資の世界に踏み込む前の相場》
について話したいと思います。

きっと、経験がまだ浅い方は、
株式市場の動きはこういうものだと
お考えかもしれませんね。
 

※ 下がれば、また上がってくるものだ
 

・・・しかし実は、
日本のマーケットでは《非常に珍しい》動きなのです。

 

考えてみてください。

 
《株式》というものは・・・

 

※ 絶対に『買わなければいけない』ものではありません

 

つまり、時と場合によっては・・・
 

※ 『全く買い手がいない』という状態にもなりえます

 

2000年代初頭は・・・

 

※ ITバブル崩壊の後始末・ニューヨーク自爆テロなど

・・・様々な悪材料がありました。

そこに、『年金の代行返上の売り』という
《売らなければならない》類の売りの存在もあって、
買い手にとっては『苦しい』環境。

《買ったら損をする相場》ですから、
市場参加者も少なかったです。

当然、『買い上がる投資家』などいる訳もなく、
多かった動きが・・・

 

※ ダラダラ横ばい 

または 下げる

 

唯一存在した『買い上がる投資家』は、
厚生年金の《国が預かっている部分》。

俗に言われる《PKO(株価維持政策)》のようなものですが、

その頃は・・・

※ 一日で、日経平均を400円押し上げたりと

・・・出現すると、かなり派手に荒らしていました(笑)

しかし『買い続けるわけではない』ので、
翌日になると『売りだけが残り』、
再び下げていく。

 

今の相場が当たり前だと思っている方からしたら
考えられない光景でしょうが、
当時はそれが《普通》でした。

 

そして、下げた後どうなるか。

 

結果から言えば・・・

 

※ 安値での、薄商い&揉み合い

 

・・・なぜそうなるのか。

 

当時の構図は、このようなものでした。

※ 売り方 : 《年金の代行返上部分の売り》
(安くても『売らなければならない』類の売り)

 & 

それに便乗する《外国人投資家の空売り》

※ 買い方 : 一部の個人投資家 & 国内年金

 

代行返上の売りは、『売りっぱなし』です。

外国人投資家が売ったものは、
さらに下を売り叩く
《代行返上の売り》
で買い戻します。

個人投資家 & 年金は《押し目買い》が基本ですし、
そもそも個人投資家の数が、
今とは比べ物にならないくらい少なかったです。

これでは、《下がる》というシナリオにしかならないことは、
すぐにお分かりいただけるかと思います。

 

そして下げた後が肝心。

なかなか、戻らなかったです。

当然ですね。

《買わなければいけない》理由はないのですから。

《安くても売らなければならない投資家の売り》が止まると、
今度はこうなります。

※ 売り方 : 安い水準で売りたくないから、売り惜しみ

※ 買い方 : 買っても利益になりそうもないから、買い手不足

つまり、『売り方・買い方ともに』参加者が減少し、
取引量(売買代金)も膨らまず、値動きも生まれず。

 

まさに・・・

 

※ 安値圏での『薄商い・揉み合い』
 

その点、今は・・・
 

※ 『株で一儲けしてやろう』という投資家が増加

※ 株式の運用比率を上げろと言う
《国の命令》によって、
複数のクジラたち(公的資金)が
『株を買い漁り』

※ 世界的な低金利による《運用難》から、
《行き場のない資金》が株式市場に流入

・・・様々な都合で、『株を買わなければならない投資家』が存在します。

 

だからこそ、『下がっても戻ってくる』のですね。

昔のような《閑散相場》にならないことが、
最も良いことなのですが・・・

 

いつ、どのような相場になるのか分からない・・・
 

それもまた、『相場の宿命』。

『下がればまた上がってくる』ではなく・・・

 

※ どうして株が下がるのか

※ どうして株が上がるのか

 

・・・その理由をしっかりと把握して、
どのような相場になっても、
しっかり対処できるような力を身に着けてください!(^^)!

 

中野英

 

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