From:Mr.K
沖縄の書斎より、、、
前回の続きです。
株式投資って本当に不思議。
一度負け始めると、
勝率は下がる一方で、
資金の減るスピードは速くなる一方。
そんなとき、信じたくなるのが
負けを正当化してくれる
様々な「陰謀論」ですね。
・個人投資家を食い物にする
外国人投資家
・プロばかりの市場に
個人が出て行っても勝てない
・あなたのポジションは
証券会社に筒抜けなのだ
・私が買った瞬間に株価が下がるように
誘導されている
・AIが人間の行動パターンを
分析し尽くし読まれている
、、、
しかし、安心してください。
それらはすべて
「気のせい」だと私は思います。
それは『陰謀の正体』を
突き止めたからです。
やり込めばやり込むほどに
あなたの資金が減っていく
メカニズムが存在するのです。
それは言わば、
人間心理の「自滅」サイクル。
その不可解な負けサイクルの
カラクリには実は3つのパターンがあります。
前回、前々回に続いて
パターンの3つ目をお話しします。
今回で最終回。
知らないと損する内容です、、
▶︎負けループの典型的な原因は次の3つ
1、○○○○○を大きくしていくこと
2、○○○になっていくこと
3、○○○○ように手法を変えようとすること
前回、前々回で2つ目までお話ししました。
覚えていますか?
覚えていない、または、まだ読んでいない方は、前回と前々回のブログを読み直してみてください。
1、ポジション量を大きくしていくこと
https://j-i-s.info/?p=28061
2、逆張りになっていくこと
https://j-i-s.info/?p=28144
ーーー
では、今回は3つ目の原因を公開します。
それは、、
【「負けない」ように手法を変えようとすること】
です。
・・・
え?
負けないように手法を改善していくことが、負け続ける原因??
どういうことですか・・?
・・・
となりますよね。
そう、そう感じてしまうところが落とし穴なのです。
おそらく、この心理の根本的な原因は、有名な「プロスペクト理論」です。
プロスペクト理論というのは、1979年にダニエル・カーネマンとエイモス・トベルスキーによって展開された行動経済学の理論であり、この理論により、カーネマンは2002年、ノーベル経済学賞を受賞しています。
簡単に言えば、「人は快楽を得ることよりも痛みを避ける方向に行動しやすい」という傾向を明らかにした理論です。
大きく勝ったあとに大きく負けると、人は、
「くそー!!!どうやったら負けないか考えよう」
と考えますよね。
でも、
「くそー!!!どうやったらもっと大勝ちできるか考えよう」
と考える人がいてもいいはずです。
ところがそうはなりにくい。
大勝ちしたことよりも、大負けしたことのほうが精神的影響が大きく、気になってしまうからです。
ということで、株式投資をやればやるほど、人は「どうしたら負けを小さくできるか?」に思考を集中させがちです。
そして究極的に行き着く思考は、、
「負けない投資法ってないのかな?勝率100%は無理だとしても、勝率90%くらいの手法ならあるんじゃないか?」
となり、完全勝利ができる手法を探してしまうのです。
・・・またもや、Oh, My GOD!!!!!!
この思考の悲惨さ、皆さんは気づきましたか、、?
・・・
・・・
ちょっと冷静になって考えてみてください。
目的が変わっている!ということに気づきますか?
そもそも、あなたは何のために株式投資を始めたのでしょう、、?
そう、大きく勝つためですよね。
銀行預金金利はあてにしないとして、年率数%という生命保険を選ばずに、資産を大きく大きく増やしたい!
そう考えたあなたは株式投資に挑戦(参入)したはずです。
ところが、半年もすると、「負けない」ための方法探しに奔走する羽目になります。
・・・
でも、あなたはこう反論するでしょう。
「いやいや、負けない手法を探すことの何が悪いんだ!」
「負けないなら少しずつでも着実に資金が増えるから、複利で考えたら資産はとんでもなく増えるでしょう!」
・・・
気持ちはわかります。
でも、そうはならない。
いや、なりにくいのです。
なぜなら、典型的なパターンはこんな感じになるからです。
↓ ↓ ↓
「ちくしょー!先週まではけっこう大きく勝っていたのに、今週の取引で大きく負けたことで、先週までの利益が半分以下になっちゃったな。。またコツコツドカンだよ、、」
そう思ったあなたは、
「ドカンを食らわない方法にしたいよなー、大きく勝っても大きく負けたんじゃ埒(らち)が明かないよ。大きく負けない方法って何かないかな、、」
と考えて、行き着くのは、、(列挙します)
↓ ↓ ↓
・好業績銘柄に長期投資したらどうだろうか?長期投資なら損切りしなくて良さそうだし、待っていれば上がっていくんじゃないか?
・これ以上下がらないくらい「安く」なっている銘柄にちょこちょこ仕込んで上がるのを待つのはどうだろうか?
・少し利益が出たら早めに利益確定するのはどうだろうか?一回くらいは含み益になるだろう。
・含み益になったら、買値まで逆指値を上げてしまったら負けない戦いができるのではないだろうか?
・多数の銘柄に分散投資して、トータルプラスのときしかエグジットしないというのはどうだろうか?
・買って、含み益になったら、ヘッジとして空売りポジションを入れる両張りをするのはどうだろうか?
・勢いのある銘柄ではなくて、あまり値動きのない銘柄のレンジ売買をするのはどうだろうか?
・早めに天井を察知するためのインジケーターを探してトレンド転換のサインを掴むのはどうだろうか?
ーーー
というような考えでしょう。
ところが、上記に列挙した方法はどれもうまく行きません。
具体的な理由は、、
まず、勢いがない銘柄の株価の動きは、ほぼランダムになります。ランダムというのは規則的に見えて実際はまったく不規則であり、底や天井を当てることはできません。
そして、含み益になったらすぐに利益確定するという施策は、勝率を飛躍的に上げてはくれますが、一度も含み益に浮上しない銘柄を引いてしまった場合に損切りすることができず、見事なまでにコツコツドカンになります。
両張り手法は、一見秀逸に見えますが数学上の意味はほぼありません。株価の動きがわからないなら、両張りをすれば手数料負けをする速度が上がるだけであり、負けの速度は減っても、トータルプラスになることはさらに難しくなります。
最後に、インジケーターはただの四則演算です。インジケーターが機能する銘柄とタイミングでは機能しているように見えますが、まずもって銘柄選定ができるかにかかっています。銘柄を選べない人がインジケーターを使ってもトータル収益は変化しません。
・・・
ということなのですが、根本的な理由はたった一つです。
それは、
『負けなければ大きく勝てるわけではない』ということです。
大きく資産を増やすために必要なことは、
1、利益を伸ばし
2、負けを小さくする
という両輪であって、「2、負けを小さくする」ことだけ考えても、負けにくくなるだけで勝てるようにはならないのです。
「2、負けを小さくする」だけを追い求めた場合、究極的に行き着くのは「投資しない」ということでしょう。
投資しなければ、絶対に負けませんから。
だから、「2、負けを小さくする」ためにどうすればいいのか?と考えるエネルギーの半分でいいので、
「1、利益を伸ばす」ためにどうすればいいのか?を考えるべきなのです。
具体的には、
・どんな銘柄がテンバガーになったのかの研究
・短期間で急騰して大化けするパターンの研究
・大きく伸びる銘柄の初動に乗る方法の研究
こうした研究をすべきということです。
守りを極めるだけでは、勝てるようにはなりません。
攻撃力を高める努力を、あなたは一週間にどのくらいしていますか?
今自分が保有している目の前の銘柄をいつ手放そうかをうんうん考えていても、攻撃力はけっして上がりません。
なぜなら、攻撃力の最大のポイントは「銘柄選び」なのですから。
今持っている銘柄や、自分が好きないくつかの銘柄だけを見ているだけだとしたら、株式投資経験が何年になろうと、あなたの攻撃力はまったく成長していない、ばかりか、保守的で弱々しい投資マインドに減退していることすらあるでしょう。
ですから、私たちCLEAR TRADEコミュニティでは、「1、利益を伸ばす」ということに時間の9割以上を使っています。
毎週2回、月に8回のオンラインミーティングで100人以上のメンバーの総力を上げて銘柄を探す。
そのあと、私が理論に従い10時間かけて厳選をします。
とんでもなく大変ですが、勝つためには当たり前の努力です。
プロはみんな、銘柄選定に時間をかけているでしょう?
ファンドであれば、情報収集も含めて徹底的に銘柄を調べ尽くすでしょうし、有名な億トレーダーも銘柄分析を大変重視しているわけです。
CLEAR TRADE理論では、企業の業績分析はほとんどしません(最後にちょこっとやります)が、銘柄への注目度を株価と出来高から分析しています。方法論は違えど、銘柄選定に時間をかけていることは同じなのです。
適当に銘柄を買って、エグジットが神がかり的にうまくて大勝ちしている人って、あんまりいなそうじゃあないですか?
だから利益を大きくするためには、エントリーを厳選することが大切。
・・・
対照的に、負けを小さくするための施策は、
・ポジション管理
・ルール通りのエグジット
だけです。
あなたは、エントリーとエグジットのどちらが大切だと思いますか?
私たちは、エントリーが圧倒的に大切だと思っています。
極論を言えば、エグジットなんてサイコロを振って決めたっていいくらいです。
CLEAR TRADE理論には、「エグジットで悩むな」という格言があります。
エグジットで悩むのは不毛です。
悩むのはエグジットした「後」です。
なぜなら、一度エグジットしたあと悩んだ末にやっぱり持ちたいと思ったら、もう一度エントリーすればいいだけの話ですから。
エグジットというのは、それが利益確定であれ損切りであれ、あなたの資産を増減させることはありません。
おっと、これを書き始めるとここから3000字くらい書くことになりそうなので、この話はまた別の機会に。
というわけで、今日のポイントは、
負けを怖がるあまり、銘柄の選び方が弱虫になっていくとますます負けますよ!
ということです。
まとめます。
ーーー
▶︎負けループの典型的な原因は次の3つ
1、ポジションを大きくしていくこと
2、逆張りになっていくこと
3、負けないことだけを考えて手法を変えること
ーーー
はい、というわけで3回にわたって、摩訶は不思議な負けループのメカニズムを解説してきましたがいかがでしたでしょうか?
株式投資は、勝ちにも負けにも論理的な理由があります。
CLEAR TRADE理論は、こんな風に、「あいまいな疑問に論理的な答えを出し、投資技術を言語化する」という挑戦をしています。
お役に立てたなら幸いです。
それではまた次回!
GOOD TRADE!!
Mr.K
<編集部のオススメ>
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・ジャパンインベストメントスクール講師
・専業トレーダー
慶應大学大学院修了。某大手企業でサラリーマンとして仕事に燃える側ら、将来の資産形成のためにと思い2013年に株式投資に挑戦。有名な投資塾に入って必死に勉強するも、初年度は面白いくらい惨敗し追証を何度も経験。一度は投資を辞めようと思ったが、あまりの悔しさに諦めきれず、9日間の夏季休暇をすべて費やして朝9時から夜12時まで過去の株価チャートを見続けた結果、資金の流れに注目すれば再現性高く株価の未来を予測できることに気づく。その後研究を続け、経済学や金融工学を使った世間の投資手法とは一線を画した「物理学的アプローチ」による『CLEAR TRADE』理論を開発。また、9割以上の人が大敗して負けるメカニズムを数学的に解明し、厳密な資金管理理論を独自に発明。投資技術を論理的に解析・解説することを得意とし、WEBセミナーでの質疑応答はわかりやすいと人気。理論を応用し、自らAIインジケーターも開発。平日は朝8時から夜の22時まで働く現役バリバリのサラリーマンであったため、1日わずか10分の作業時間でできる投資スタイルを基本とし、それでも月利20%以上を安定的に稼ぎ出していた。2016年10月に会社を退職し独立。現在は、かつての自分と同じように株式投資でなかなか結果を出すことができない人の役に立つべく、スクールでの指導や個別コンサルなども行っている。これまでに1,000名を超える指導実績があり、自身のコミュニティに300名以上の参加者を抱えている。投資だけでなくビジネス、生き方についての考え方にも定評がある。2020年には、資金管理の原理を端的に解説した文章が、Quora(※)の投資関連質問でのベストアンサーに選ばれ、書籍に掲載された。
大変勉強になりました。
この半年間の悩みは見事にご指摘の通りでした。
活路が見えたような気持ちです。
有難うございました。
マツヒコさん、共感のコメントとても嬉しく拝見しました。
お役に立てたようで、書いて良かったなと思っています。
トレードは、負ける理由をひとつずつ潰していけば勝ちに近づいていきますので一緒に頑張っていきましょうね!