勝率93%でも勝ち続けることは難しい

2021.12.8
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From:奥村尚
東京のオフィスより、、、

勝負の世界では「全勝」
つまり、100%勝つということはなかなかありません。

100%というのが
如何に難しい事であるか、

大相撲の勝敗を使って
説明してみようと思いつきました。

大相撲は奇数の月に、
つまり、2カ月ごとに場所が開催されています。

1月の東京に始まり、
次は地方(大阪名古屋九州)、
次はまた東京、
と年6場所開催されます。

1つの場所は15番の勝負がありますから、
全勝すると15勝することになります。

直近2回の勝率上位6者の成績は、
このようになっていました。

照ノ富士は2場所、合計28勝です。

試合は30試合ありますので、
勝率は28/30=93.3%です。

圧倒的ですね。

この勝率は、1回の勝負で勝つ確率です。

2番連続して勝つ確率は、
93.3% * 93.3% = 87.1%です。

同様に、

勝率93.3%で全勝する確率は、

93.3%^15 で計算できます。

なんと、確率は35.5%です。
かなり低いですね。

勝率93%を超える力士でさえ、
全勝することはかなり難しいということです。

2位の成績は貴景勝ですが、

勝率はガクっと落ちて66.7%でした。
2番連続勝つ確率は、
66.7% * 66.7% = 44.4%

です。

この勝率66.7%程度では、
連勝することすら44%の確率です。

結構連勝は難しいですね。

ましてや、全勝する確率は、

66.7% ^15= 0.23%です。

全勝しない確率は、
この数字を1から引くと計算できます。
1-0.23%=99.77%

全勝できない確率は 99.77%です。

つまり、全勝はまず起こりえないこと
という言い方になるでしょう。

ところで、大関が横綱に昇進する条件は、
3場所で33勝以上が基準です。

3場所では45試合ありますから、
求められる勝率は、33/45 = 73.3% です。

案外ゆるい条件に見えますが、

2000年以降21年間で
6人しか横綱に到達していません。

3年半に一人の割合で
昇格していることになります。

三年半 = 1280日に
1回の頻度で起こる事象であり、

力士は総勢600人以上いますので、

600人に1人か、せいぜい2人しか
到達できないポジションである、

と言うことができますね。

インターネットでは
色々な投資関連の商材が売られていますが、

いかに高い勝率で勝ち続けるのが難しいのか、

数字を理解しながら
その商材が謳っている勝率を
評価してみると良いと思います。

奥村尚

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