From:奥村尚
東京のオフィスより、、、
おはようございます。
すっかり夏のような気温になってきました。
今回は、
毎年、「暑い時期の株式市場の行事」
をお話しします。
指数の事です。
普段、株式指数と言うと、
日経平均(NK225)か、
トピックス(TOPIX)の事をさします。
NK225は、東証一部上場の大手企業
225銘柄のみを対象とする指数です。
日経新聞社が計算する指数で、
225社も日経新聞社が選定します。
株価を全部足して単純平均をとります。
従って、一株数千円とか、
数万円といった値嵩株に
大きく左右されます。
TOPIXは、東証1部に上場する
全銘柄を対象とする指数です。
東証が計算する指数で、
1968年の東証一部全銘柄の
時価総額を100として、
その時価総額を指数化します。
どちらも、非常に普及していますが、
世界に先駆けて株式指数を開発し、
発表し続けているNYダウは、
NK225と同様の株価の単純平均を計算します。
上場する銘柄の中から時価総額の
巨大な上位30銘柄で構成されているので、
正式にはダウ工業30と呼ばれます。
ちなみに、
ウォールストリートジャーナルを発行する
ダウジョーンズ社が算出しています。
(世界的にはTOPIXのような
時価総額型が世界標準で、
株価の単純平均で算出するのは、
日経平均とNYダウだけでしょう)
さて、日本で最近注目されている指数として、
JPX日経400という指数があります。
日本取引所グループと
日経新聞社が共同開発した指数で、
グローバルに通用する
投資基準や要件を満たした銘柄を選定し、
指数化しています。
それぞれの違いを表にまとめてみました。
平成26年初から算出公表しはじめたものですから、
まだまだ新しいものですね。
今月のパフォーマンスの違いを
チャートにしてみました。
このJPX日経400という指数は、
機関投資家が大変参考にしています。
日本の大手企業の中でも、
グローバルに活躍し、
かつ、利益も十分に出している
企業ばかりが選定されているからです。
表にもある通り、年1回の定期入れ替えが行われます。
毎年6月の最終営業日を基準に判定され、
8月に発表されます。
もうそろそろですね。
ちなみに、昨年(2018年)は、
・高島屋
・ジャフコ
・スルガ銀行
・南海電鉄
など25社が除外、
・SUMCO
・電通
・エンジャパン
など26社が新規採用されました。
過去毎回、
銘柄入れ替えを私も推計していますが、
いつもピタリと当てています。
実は偉そうに言えることではなく、
JPX400のHPに記載する指数採用条件を
データベースで抽出することで、
「誰にでも」
新規採用、あるいは
除外銘柄はかなり正確に、
事前に推計可能です。
今回は、数十はある新規採用、
および除外候補をいつくかのレイヤーに分けて、
最も採用されるであろう数社と、
まず最初に除外されるであろう
数社を発表してみましょう。
【最も採用されるであろう数社 】
2702 マクドナルド
4516 日本新薬
6753 シャープ
3769 GMO-PG
6845 アズビル
【除外候補】
6465 ホシザキ
8848 レオパレス
8681 東海東京証券
9449 GMO
当然ですが、除外銘柄は下がりやすく、
新規採用銘柄は上がりやすくなります。
日頃の投資案件の練るのに
お役立てください。
(補足) JPX400における銘柄選定基準は、
大変に参考になるので、記載しておきます。
より詳しくは、JPXのHPでご確認ください。
1.以下の銘柄は選定しない
・上場後3年未満
・過去3期いずれかで債務超過
・過去3期いずれかで営業決算
・過去3期いずれかで最終赤字
2.以下の項目を勘案し、1000銘柄を選定
・直近3年間の売買代金
・選定日基準の時価総額
3.1000銘柄を400に絞る方法(定量)
・ROE
・営業利益
・時価総額
4.1000銘柄を400に絞る方法(定性)
・社外取締役2名以上
・国際会計基準採用
・決算の英文開示
それでは、また次回。
奥村尚
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20兆円もの運用資産をもつ米国大手ヘッジファンド株式投資部門スーパーバイザー、自身も日本でヘッジファンドを主宰。日本証券アナリスト協会会員。
1987年、都立大学大学院工学研究科修了(テーマは人工知能)。日興証券入社。投資工学研究所にて、数々の数理モデル開発に携わる。スタンフォード大学教授ウィリアム・F・シャープ博士(1990年ノーベル経済学賞)と投資モデル共同開発、東証株価のネット配信(世界初)なども手掛ける。
2000年 東証マザーズ上場第一号のインターネット総研で金融事業を統括。
2002年 イスラエル天才科学者とベンチャー企業設立、人工知能技術を商用化し空港に導入。
2004年以降は、金融業界とIoT業界の交点で活躍。最先端の人工知能とアナリストの相場適応力を融合させた投資モデルMRAを完成し、内外の機関投資家に提供する。この投資手法は、最低25%/年以上の収益を「MRAを使う誰にでも」もらたしている(一度も元本割れなし)。
2015年 個人投資家へMRA情報提供開始、さらに投資塾を通してお金の知識を広め、ゆたかな生活の創造に貢献している。
趣味は、オーディオの機械いじり。ワインやウィスキーをたしなむこと。スポーツも好きでスキー、スケートは自称特級(そんなものはない)、エアロビック競技を10年ほどやっている(NAC マスター男子シングル 9連覇中、2014-2016日本選手権千葉県代表)。ただし、「かなずち」であり、球技も苦手である。