From:奥村尚
東京のオフィスより、、、
「IMF」という組織があります。
1945年に設立した国際機関で、
大戦の戦勝国がドルを基軸とした経済成長と貿易拡大を
図るために作った組織です。
1)国際貿易の促進、
2)加盟国の高水準の雇用と国民所得の増大
3)為替の安定
(日銀HPより)
などに寄与する国際機関です。
古い話ですが、敗戦して経済がボロボロだった日本は、
IMFから借金をして、電力や鉄道などのインフラを整備し、
経済発展を遂げた経緯があり、恩人でもあります。
余談ですが、
敗戦し無条件降伏を受け入れた1945年8月15日の3日後、
ソ連は一方的に日ソ中立条約を破棄し、
千島列島を奪いに来ました。
その時は、
日本軍は領土を守ろうとして戦ったのですが、
司令官の命令で停戦条約を結び降伏した経緯があります。
ソ連はいったん北に引き返したのですが、
当時、
米軍は北方領土には常駐していなかったので、
それを知って、ソ連は再び北方領土を攻めに来て、
武装解除していた日本軍を一蹴し、今に至っています。
(source 別府町 HP)
その後、
ソ連と平和条約を締結していないという理由で、
日本のIMFへの加入をソ連は拒否してきたという事実もあります。
手口が昔から変わっていないのですね。
話が逸れてしまいました。
国際通貨基金(IMF)が定期的に出している、
世界経済見通しのレポートが4月19日にリバイス版が出ました。
2021年の世界の経済成長率は、6.1%。
米国 5.7%、中国8.1%と力強く、ユーロ圏5.3%、英国7.4%と
これまた素晴らしいものでした。
前年がコロナにやられた年であったので、
当然ともいえるのですが、
では、日本はどうだったでしょう。
2021年の日本の経済成長は、わずか1.6% 。
2022年の予想も、2.4%です。
その他の地域と合わせて、1月版と4月版のデータを比べてみましょう。
今年の1月時点でのレポートでは、
2022年の世界経済は4.4%の成長だったのですが、
ロシアのウクライナ侵攻によって、
大きく下方修正されて 世界経済全体としては2割減、
3.6%まで減速する、と下方修正されました。
ロシア経済の見通しは当然厳しく、
1月時点では+2.8%の成長予想であったものが、
-8.5%の後退に修正されていました。
それでなくても、
コロナ禍での経済再開によって、
物資不足が起こり、物価が上昇していましたが、
戦争が要因で一次産品がさらに値上がりをし、
先進国の物価上昇は5.7%と予測されています。
経済成長率は、一般的には、国内総生産(GDP)の増加率を使います。
一般には、
取引価格を使ってGDPを計算すると楽なのですが、
IMFでは、物価変動を除去する、実質GDPの成長率を使っています。
G7の中では、日本は突出して低い伸び率です。
GDPの推移をみておきましょう。
データは、IMFのDBから取得しています。
このGDPですが、
1990年以降の成長率は、計算してみると、1年あたり0.6% でした。
ほぼ成長なし、ではあるが、
かろうじてプラスであった、ともいえます
わずかでも成長しただけマシといったところでしょうか。
奥村尚
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・ジャパンインベストメントスクール講師
・マーケット アナリスト
・マーケットの魔術師
20兆円もの運用資産をもつ米国大手ヘッジファンド株式投資部門スーパーバイザー、自身も日本でヘッジファンドを主宰。日本証券アナリスト協会会員。
1987年、都立大学大学院工学研究科修了(テーマは人工知能)。日興証券入社。投資工学研究所にて、数々の数理モデル開発に携わる。スタンフォード大学教授ウィリアム・F・シャープ博士(1990年ノーベル経済学賞)と投資モデル共同開発、東証株価のネット配信(世界初)なども手掛ける。
2000年 東証マザーズ上場第一号のインターネット総研で金融事業を統括。
2002年 イスラエル天才科学者とベンチャー企業設立、人工知能技術を商用化し空港に導入。
2004年以降は、金融業界とIoT業界の交点で活躍。最先端の人工知能とアナリストの相場適応力を融合させた投資モデルMRAを完成し、内外の機関投資家に提供する。この投資手法は、最低25%/年以上の収益を「MRAを使う誰にでも」もらたしている(一度も元本割れなし)。
2015年 個人投資家へMRA情報提供開始、さらに投資塾を通してお金の知識を広め、ゆたかな生活の創造に貢献している。
趣味は、オーディオの機械いじり。ワインやウィスキーをたしなむこと。スポーツも好きでスキー、スケートは自称特級(そんなものはない)、エアロビック競技を10年ほどやっている(NAC マスター男子シングル 9連覇中、2014-2016日本選手権千葉県代表)。ただし、「かなずち」であり、球技も苦手である。