From:中野英
池袋のトレードルームより、、、
おはようございます。
中野です。
今日は相場が休みなので、
私は猫を飼っているのですが、猫とゆっくり過ごしたあと
今日は銀座でブラブラ買い物でもしようと思っています^^
私は職業病なのか、銀座でブラブラしていても
街行く人、ショッピングをしている人を見て、その人達が
何を考えて、どう行動するのかなぁと言うことをいつも考えてしまいます。
トレードをする上でも、チャートの向こう側で
誰が何を考え、どうしているのかを考えることはとても重要です。
あなたは、チャートから相場の流れを読む上で、一番大切なものは何だと思いますか?
このような答えが多いかもしれません。
『値動き』『株価水準』
もちろん、それも大切です。
しかし、その二つは《ある主要素》の影響により、
結果的に出てくる《副産物》に過ぎないのです。
では、その《主要素》とは何なのか・・・
その答えは、『出来高・売買代金』です。
《取引量》と言い換えた方が、
分かりやすいかもしれません。
相場の参加者は、それぞれの都合や
目的・意思を持って取引していることは、以前にお話ししました。
しかし実際、『何月何日に売って(買って)来るんだ?』
というところまでは分かりません。
では、どうすればいいのか?
何月何日に売って(買って)来るのか?
その解決法は・・・
① 《取引量》から参加者の意思を推察し、今後の展開を予想する。
② 《取引量》の増減から、参加者の意思の変化を速やかに感じ取る
・・・ということになってきます。
先月は、『外国人売り vs 国内年金買い』
という構図が鮮明になり、外国人売りの規模の
大きさに耐え切れず、株価は大きな下落となりました。
しかし、実はこの構図、数か月前にもあったのです。
そう、毎年下落することが多いと言われている《5月》です。
4月11日に13885円の安値を付けた後、
14500円付近で揉みあっていましたが、5月に入り、
《ヘッジファンドの売り》への警戒感から
軟調な展開が続き、再び5月21日にザラ場で14000円を割れました。
そして、その日の引け後、日銀政策決定会合後の
総裁会見で追加緩和への言及がなかったことから、
為替は101円割れ・日経平均先物のナイトセッションは13960円寄り付きとなり・・・。
恐らく、不安だった方もいると思います。
しかしあの時点で、下値模索をする可能性は、ほとんどありませんでした。
なぜなら、それまでの下げが、
『売らなければいけない投資家が押し寄せた結果の下落』ではなかったから。
それは、《出来高・売買代金(取引量)》を見れば、一目瞭然です。
つまり、それまでの下落は、売る投資家も少なかったが、
それ以上に買う投資家が少なかった結果下げただけのこと。
チャートは道具ではない。
喧嘩に例えると、『小学生 vs 幼稚園生』。
しかし、5月21日の先物ナイトセッションから、
《国内年金》が本気を出して買ってきた。
国内年金は、《世界最大の機関投資家》です。
株式市場での運用規模は、10兆以上。
一様に外国人と言っても、
その形態も資金の規模も様々。
それまでの《取引量》から推測しても、
売っていた投資家は、大して売りたいわけではなかった。
そこに、例えるなら『200㎏級のお相撲さん』が
乱入したようなものです。
流れが一気に変わるのは、当然のこと。
そして、そこから年金買いと、それまで
売っていた投資家の買戻しによる上昇が始まりました。
しかし、今回の10月の下落には、
《取引量》が伴っていました。
《取引量》が伴っているということは、
『たくさんの株式を売りたい』意思の表れ。
途中、年金の買いで、チャート上は下げ止まった
ように見えても、それは精一杯頑張って、一時的に受け止めただけ。
そこが、5月とは決定的に違った点です。
結果、次々と押し寄せる売りの荒波に、
株価は14500までの下落を余儀なくされました。
そう、もし目の前に、全く同じ形状のローソク足が
あったとしても、そこに秘められた《投資家心理》は、全く異質なものなのです。
チャートは、《道具》ではなく、
『投資家の息吹が吹き込まれた生き物』です。
その《投資家心理》を感じ取りながら
チャートを見ていくと、様々な発見があるはず。
数字の世界を超えた『無限の可能性の世界』を、
ぜひ感じてみてください!
実は、取引量以外にもう一つ、
5月と10月の決定的な違いがありました。
それは、『売っていた投資家』です。
次回は、『5月と10月に売っていた投資家は誰だったのか』、
そして『その見極め方』を書きたいと思います。
-中野
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