今の相場は「お化け屋敷」?

2018.10.31
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From:奥村尚
東京のオフィスより、、、

おはようございます。

もうすぐ11月になりますが、
振り返ると、先月の株式相場は劣悪でした。

2018年10月は2万4173円で始まり、
あれよあれよという間にズンズン下落し、
29日には終値2万1149円でした。

実に3000円を超える下落です。

幸い、30日は少し上げましたが、
この状況をどう読んだらよいでしょうか。

ここでいきなりですが、みなさん、
お化け屋敷に1度は入ったことがあると思います。

どんな感情の変化がありましたか?

入った直後は、暗くて何も目に見えず、
状況もわからないので怖くなり、
一気に恐怖は増幅されますよね。

そして次々に怖いお化けに出会い、
恐怖の具合は上がり続け、
いずれ恐怖はMAXになります。

しかし、次第にお化けに慣れてくるので、
一番怖いお化けに会う時には、

既に気持ちの準備もでき、
恐怖度はMAXほどではない。

そして、出口が近づくと一気に
恐怖は少なくなり、

出口を出ると全てのイベントが終わり、
状態はもとに戻ります。

この恐怖を指数化すると、
相場の下落が上手に説明できます。

市場には恐怖指数がありますので、
それを使ってみてみましょう。

オプション市場で形成される取引から
導かれる恐怖指数は、
株式市場の下落と密接な関係にあります。

日本では日経新聞社が、
日経平均指数を対象とした恐怖指数、

日経viとして
新聞や情報ベンダーを通して発表しています。

細かな算出ルールは、
オプション理論を知る必要が
あるので割愛しますが、

簡単に言うと、投資家がつける価格をもとに、
結果として予想された変動率を数式で逆算し、
それを指数化するものです。

[市場がつけた価格(正式にはプライスではなくプレミアムといいます)
から暗に示唆する変動率を導きます。

インプライドボラテリティと呼ばれる数値で
昔からトレーダーが使っていました。

SP00指数を対象とするシカゴ VIXが有名です]

ちんぷんかんぷんでも構いません。

ここでひとまず覚えておいて頂きたいことが、
恐怖指数が大きくなると、
その恐怖が相場を下げてゆく、
ということです。

では、数値をみてゆきましょう。

1030 (1)

今年は、2月2日から14日にかけて、
一気に下落しましたが、
日経viは2月9日にピーク値(日経vi 36)をつけました。

実際の相場のボトムは、
ピークをつけた3営業日後、
2月14日の2万1154円です。

今回、日経viのピークは、
10月25日(日経vi 29.17)でした。

まだ予断を許しませんが、
実際の相場のボトムは、
ピークをつけた3営業日後、

10月29日とみることができます。

恐怖のピークのあと、一番怖いお化けが
3日後くらいにやってくるのですね。

もう4日過ぎました。

現在進行形の相場なので、
一番怖いイベントを終えたとは言い切れませんが、
恐怖は収束を始めました。

企業業績は日米とも明確になってきつつあります。

海外の政局,選挙結果もよく結果が出てきました。

残るは米国の中間選挙だけです。

選挙は常に結果がわからないものですが、
日程を消化しイベントを通過することで、
恐怖は去ることでしょう。

まさに今の相場は、お化け屋敷と似ているのです。

今回も、まだお化け屋敷の中にいますが、
ずいぶんと、いろんなお化けに驚かされたし、

そろそろ、出口が見えてくる頃かな、
と考えています。

奥村尚

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今の相場は「お化け屋敷」?へのコメント

  1. 今日はまだ10月ですが、既に売買決済は11月入りしているから11月になったという意味でしょうかね。
    おもしろい話でした。

  2. 今年後2ヶ月あります。株式相場は、どう動くと予測されますか?まさか10月に3000円も下がるとは予想外だった?
    今年もトランプ大統領の発言に振り回された相場感だった?米中両国は、関税戦争をどう収束するのでしょう!トレーダーの方が話されています!予測が難しい!過去の方程式が通じないと!
    奥村様は、どう結論付けされますか?
    安川電機さんが、半分下落したことが良くないとも話されていましたね!

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