世界中が米国へ資産を移した理由

2018.11.7
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From:奥村尚
空港のラウンジより、、、

おはようございます。

今回は、普段と違った角度で
米国の繁栄の礎といったものをみてみます。

OECD加盟国において、
税務当局間で金融口座情報を自動的に交換する国際基準、

共通報告基準(CRS:Common Reporting Standard)
というものがあります。

2018年以降、
毎年特定の非居住者の金融口座情報を
諸葛税務署長に報告し、

その情報はOECD加盟国の税務当局と
自動的に交換されるシステムです。

日本は2018年9月に
初回の情報交換を行いました。

この時は、

・2016年12月末の残高が100万ドル声超の個人口座、
・2017年1月1日以降に新規開設した口座(個人、法人)

となっていましたが、

2019年の9月の第二回目は、

・2016年12月末の口座残高100万ドル以下の個人口座
・全ての法人口座

に関して、2018年分の入金情報と残高も
国税庁が入手する事になっています。

ただし、少額の口座は調査対象から外されます。

少額とは、

・口座残高が1000ドル以下の個人口座、
 および3年間休眠している口座
・2016年の口座残高が25万ドル以下の法人口座

です。

日経新聞によると、100万ドルではなく、
残高5千万円以上のものに関して
国税庁が提供を受けるという記事も掲載されました。

5千万円という水準は、
一般的には普通の人が海外にもつ金額ではないのですが、

日本人の人数から判断して
結構な人数の情報が集まると思われ、
いわゆる富裕層の実態が精査される事になります。

CRSを適用する国には、
ほぼ全てのOECD加盟国が参加しています。

EU内に金融秘密を守る国はもはや存在しません。

ところが、米国は参加していません。

FATCAという、
米国以外の金融機関の口座に資産などを
隠すことを防止する法律があるためです。

米国はFATCAの二国間協定を現在までに
113の国や地域と締結しています。

CRSは類似した制度なので、参加の必要性がないとして
参加を見送った経緯があります(2016年3月7日)。

しかし、
CRSは「参加国間で情報を共有する」双方向制度ですが、
FATCAは「米国に他国が情報を渡す」と一方向です。

米国非居住の外国人(例えば日本人)が米国に持つ口座情報を、
米国が日本の税務当局に対して共有する、
という事は定められていないのです。

これにより、米国における
非居住者の金融サービスのシェアは、
2015年の8%から2018年には22%へジャンプアップしました。

ついでですから、
世界のシェアtop10を確認してみましょう。

英米が突出している事が確認できると思います。

1107
source:TAX justice network 2018

世界の富裕層が、一気に米国へ資産を移したのですね。

海外資本の流入です。

現在も続く米国の経済独り勝ちに関して、
大きな要素がこんなところにもあるんですね。

今月は1ヶ月強、こうした調査を行うため(保養を兼ねて)
米国やケイマンを旅することにしています。

では、次回をお楽しみに。

奥村尚

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奥村尚
奥村尚
・ジャパンインベストメントスクール講師 ・マーケット アナリスト ・マーケットの魔術師 20兆円もの運用資産をもつ米国大手ヘッジファンド株式投資部門スーパーバイザー、自身も日本でヘッジファンドを主宰。日本証券アナリスト協会会員。 1987年、都立大学大学院工学研究科修了(テーマは人工知能)。日興証券入社。投資工学研究所にて、数々の数理モデル開発に携わる。スタンフォード大学教授ウィリアム・F・シャープ博士(1990年ノーベル経済学賞)と投資モデル共同開発、東証株価のネット配信(世界初)なども手掛ける。 2000年 東証マザーズ上場第一号のインターネット総研で金融事業を統括。 2002年 イスラエル天才科学者とベンチャー企業設立、人工知能技術を商用化し空港に導入。 2004年以降は、金融業界とIoT業界の交点で活躍。最先端の人工知能とアナリストの相場適応力を融合させた投資モデルMRAを完成し、内外の機関投資家に提供する。この投資手法は、最低25%/年以上の収益を「MRAを使う誰にでも」もらたしている(一度も元本割れなし)。 2015年 個人投資家へMRA情報提供開始、さらに投資塾を通してお金の知識を広め、ゆたかな生活の創造に貢献している。 趣味は、オーディオの機械いじり。ワインやウィスキーをたしなむこと。スポーツも好きでスキー、スケートは自称特級(そんなものはない)、エアロビック競技を10年ほどやっている(NAC マスター男子シングル 9連覇中、2014-2016日本選手権千葉県代表)。ただし、「かなずち」であり、球技も苦手である。

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One thought on “世界中が米国へ資産を移した理由

  1.  新聞紙や各種の経済雑誌からは、けっして得ることができないお話です。経済の流れには、裏と表があるのだな、と痛感しています。マネーのトレンドを見失うことが無いよう、これからも拝聴させていただきます。                             
     いつも貴重な配信をありがとうございます。

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