アノマリーで各曜日を検証

2019.3.6
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From:奥村尚
東京のオフィスより、、、

おはようございます。

アノマリーという
言葉があります。

相場の中では、
(うまく理論がみつからないものの)、
確かに存在する特異な経験的規則の事です。

具体的に何かを例えると
ピンとくるでしょう。

「月曜日効果」というアノマリーがあります。

月曜日は、週末二日分のいろいろな
イベントがありますね。

相場としては、
そうした影響が一気に月曜日に来るため、
上がりやすい(あるいは下がりやすい)ということです。

これは簡単に検証できます。

月曜日は上がっているか(あるいは下がっているか)、
その確からしさを調べるだけです。

前日の引け値で買い、
当日(この場合月曜日)の引けで売る。

その勝率がわかればよいのです。

前日といっても、
前営業日をみないといけないので、
月曜日は少しやっかいです。

前営業日は
金曜日とは限りません。

1980年代まで、
土曜日もやっていました。

月曜日当日が祝日になることも多く、
その場合月曜は成立しませんから、
他の曜日よりサンプルは少ないはずです。

四の五のいうより、
手を動かして調べてみました。

手元に、日経平均の
データベースがありますので、

戦後取引が行われて
日の全ての営業日で、
曜日ごとの集計
をしてみました。

1980年代までの土曜日営業も、
データとしては存在していますが省いています。

(調査対象 2019年2月22までの全営業日)

1107

月曜日は、
平日5日の中での勝率は丁度真ん中ですね。

案外、月曜日効果は存在しないのです。

しかし、火曜日がビリ、
水曜日がトップです。

その差は勝率で
6.2%もありました。

つまり、
火曜は下げやすく、
水曜は上がりやすい

ということになります。

火曜日がビリなのは、
こんな予想ができそうです。

1.月曜日は祝日になりやすいので、
月曜日ではなく、火曜日にアノマリーが移動した。

2.月曜日はNY相場の影響を受けないので、
大きく上がったり落ちたりしない。

しかし、火曜日は、
前日週明けをしたNYの影響を受けやすいので、
上がりやすいか下がりやすいか、
だろう。

そして、統計的には
下がりやすい方になっていた。

1、2に対しては、反論もできます。

1′ 祝日が月曜日の週を除いても、
火曜日のアノマリーが存在するのであれば、
月曜効果そのものが否定される。

2′ 月曜日は、先週末の
NY相場の影響を受けるはずだ。

むしろ時事ニュースは土日も多く、
相場に反映される月曜日がどう考えても
大きく動き、結果上がりやすい
(あるいは下がりやすい)のではないか。

水曜日は、こうです。

1.火曜日の下げの反動が
翌日である水曜に現れた。

その反動で水曜日は上がりやすい。

この反論もできますが、
きりがないのでやめておきます。

実は、月曜効果は、
月曜は安くなる、下がる、
というアノマリーが昔からありました。

結局、このアノマリーは、
言い伝え、あるいは思いこみ、
と言い換えた方が良いと思います。

ただし、この統計をみると、
誰もがこう思うでしょう。

安くなる火曜日に買い、
高くなる水曜日(つまり翌日)に売る。

これが有効であれば、
アノマリーを利用して
市場に勝てるはずですね。

実際に検証するには
プログラムが必要になりますが、
試す価値があります。

いずれ、私もやってみることにします。

きちんと検証すると
見えてくる事もある、のですね。

では、次週もお楽しみに.

奥村尚

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