From:中野英
池袋の自宅より、、、
今日はクリスマスイブのイブ。
イベントがこれから盛り沢山ですが、
私もこの時期は少し浮かれた気分になります。
そして本当に冬らしい
季節になってきました。
株式市場も季節によって
様々なスケジュールがあります。
株式市場を含めた《金融市場》には、
その月々で、特徴のある動きを見せることがあります。
しばしば『アノマリー』と呼ばれますが、
どのような特徴があるのか、簡単に検証してみましょう。
まずは《1月》から。
1月・・・『上昇する』ことが多いです。
① 皆さんもご経験あると思いますが、年末の一時的な
『節税目的の損出しの売り』で下げた銘柄が買われ直す
② クリスマス休暇前にポジションを落とした
《外国人投資家》が、年明け、ポジションの再構築のために買ってくる
2月・・・『下落する』ことが多いです。
① 1月に上昇していた場合、《決算発表》に合わせて利食い売りが出やすい
② 金融機関などから、《3月本決算に絡む売り》が出てくる
3月・・・『中旬まで弱く、下旬に強含む』ことが多いです。
① 中旬までは、《3月本決算に絡む売り》が継続するため下げやすい
② 下旬に向けては、《配当・優待狙いの買い》や《機関投資家のお化粧買い》が入ってくるため上昇しやすい
4月・・・『上昇する』ことが多いです
① 《決算前に売った投資家》が、決算通過後に改めて買い直す
② 年度が変わったことによる、《新規資金配分》の買い (入るとは限らない)
5月・・・『下げやすい』
① 一般的には、《ヘッジファンドの解約に絡む換金売り》と言われます (真偽は不明)
6月・・・特徴なし
※ 5~6月にかけて、《GPIFの新規資金配分》がありますが、
今までは株式運用比率が低かったため、それほどのインパクトはありませんでした。
ただ、運用比率が大幅に上がったため、今後は強い動きをしやすい月になるかもしれません。
7月・・・特徴なし
※ 夏休みを前に、《売買代金・値動き》ともに減少していくことが、特徴と言えば特徴でしょうか
8月・・・閑散相場
値動きは、《若干弱め》
9月・・・特徴なし
《中間決算前》で、機関投資家の動きが鈍いため、
それほどの動きは発生しにくい。中間期末へ向けての《お化粧買い》・
《GPIFの配当分の再投資》・《配当・優待銘柄狙いの買い》で、後半は強めの動きをするかも。
10月・11月・・・『上昇⇒下降』または『下降⇒上昇』
① ヘッジファンドの換金売りもあるが、
大部分の外国人に共通する『クリスマス休暇へ向けてのポジション整理』が始まる
※ 長期休暇前に『ポジションを圧縮』するのは、ルールみたいなものです。
運用者の休暇中に《何かが起きたら》、大変ですから。
☆ 10月に売られた場合は、11月に反動で戻しやすい
☆ 10月に売りが出ずに下げなかった場合、11月に売りが出て下げやすい
12月・・・基本的に『閑散』 ただし、※例外あり※
① クリスマス休暇へ向けて、外国人の売買が細っていく
※ 例外 ※
その年のヘッジファンドの運用成績が冴えなかった場合
(相場全体のパフォーマンスではなく、ヘッジファンドのパフォーマンスです)、
12月に強引な仕掛けをしてくることがあります。
『何もしなければ、出資者の《資金引き上げ》』
『仕掛けて損を出しても、出資者の《資金引き上げ》』
『仕掛けが成功して運用成績を一気に上げられた場合のみ、《出資者の資金引き上げ回避》』
どの道を選択するか・・・言わずもがなだと思います。
今年の12月は、ヘッジファンド全体のの運用成績が極めて悪く、
多くのファンドが休暇返上で『背水の陣』で仕掛けてきたため、荒れた12月になりました。
相場の動きだけでなく、ヘッジファンドの成績の動向にも《十分な配慮》が必要だと言えます。
この他、イスラム教の《ラマダン》に絡んだ動きもあります。
マーケットは、『人間が作り出しているもの』です。
それぞれの参加者の《都合》が合わせ重なったとき、『大きなうねり』が発生すると言えます。
『世界を知ること』が、
《相場を知ること》に繋がるのかもしれません。
次回は、自分なりの
『年明けの相場予測』を書きたいと思います。