From:MAX(マックス)
都内のトレーディングルームより、、、
こんにちは、MAXです。
株の上場廃止
そう聞くと、全ての株が無くなり
売買ができなくなるイメージがありませんか?
実際、株が上場廃止されると
ほとんどの場合で売買できなくなり価値がゼロになります。
しかしそれだけではありません。
むしろ、場合によっては価値が上がる
上場廃止のパターンもあるのです。
まずあなたが一番最初に思いつくのは
倒産によって株を維持できないパターンではないでしょうか?
この場合、株券の価値は0になり紙屑同然となります。
会社自体が無くなってしまうので一番損をするパターンですね。
最近だと医療関連会社の7612 Nutsが
債務超過・不正会計で倒産し、上場廃止になりました。
参考:
ジャスダック上場のNuts破産 偽計で強制調査、負債5億円
では、株価が上がるパターンはというと、、、
買収・完全子会社化です。
なぜ上場廃止なのに株価が上がるのか?というと
買収・完全子会社される時に株式公開買付(TOB)が行われるからです。
TOBでは今の株価よりも少し高めの値段での買取をしてくれるので、
ここで手放せば上場廃止を通告された後でも株を高く売る事ができます。
では、絶対にTOBに応じなければならないのか?
と言えばそんな事はないのですが、
上場廃止された株は証券所などで気軽に取引できなくなるので、
自分で株の売買相手を探さなければなりません。
もし買いたい相手を見つける事ができても
かなり安値での取引になる可能性があり、
TOBが発表されれば速やかに売るのがお勧めです。
最近の事例ですと、NTTドコモが有名です。
2020年秋に菅総理の発言で携帯関連の株が軒並み下がったとき、
9437 NTTドコモの親会社からの株式公開買付(TOB)がされました。
これにより株価は2,000円台後半から
TOB価格の3,900円まで一気に急伸しました。
NTTドコモは企業規模が大きく
保有している人も多かったので、話題となりました。
別の事例として出したいのは
2021年3月にMBO(経営陣が参加する買収)が発表された
スマートフォンアプリ開発企業の3689 イグニス。
MBOを実施して株式を非公開化すると発表されました。
この時のイグニスの業績は良くなかったのですが、事業の将来性を見込んで
米投資ファンドのベインキャピタルと経営陣が全株式を取得しました。
株価もMBO価格の3,000円まで急上昇しています。
このように、
上場廃止になる企業は財務状態が良くないケースが多いですが、
何か特別な理由があって株式公開買付(TOB)やMBO(経営陣が参加する買収)が望める場合は別です。
ぜひ参考にしてみてください、
では本日はここまでです。
ありがとうございました。
MAX