世界経済の見通し

2023.2.1
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From:奥村尚
東京のオフィスより、、、

株を買う時は、
基本的に個別銘柄の
物色になると思います。

個別企業それぞれが
独自の事業展開をしているので、

それぞれの理由により
業績が伸びたり、

あるいはその逆で
業績が縮小したりしますね。

こうした企業業績を
中心にみてゆく経済を
ミクロ経済」と呼びます。

同社比(過去の実績との比較)、
同業他社比(ライバル社との比較)、

あるいは海外の類似他社比
(水平協業の場合の分担と業績とのかかわり)を

アナリストが見て、
最終的に利益と株価を
予想するわけです。

セクターあるいは市場という
もう一回り大きな集合体で
見ることも重要です。

半導体とか、自動車など、
非常に巨大で重要な業種に関しては

業界を分析するという
仕事も発生します。

大きな社会の変化の中での
業種の位置づけと

個々の企業の位置関係などから
利益性や将来性を予想します。

こうした経済は、
セミマクロ」などとも呼ばれます。

また、市場全体の動きを
見る仕事もあります。

別に経済が伸びなくても、
企業業績が良くなくても、

株式全体が
買われることはありますね。

よく金融相場と呼ばれるものです。
不況時でも株高を起こします。

TOPIXや日経平均、
ドル円レートなどを予想するには、

長期金利、失業率、などを
読む必要があります。

こうした経済は、
マクロ経済」と呼びます。

さらに、各国の中央銀行の金融政策、
条約や協定なども
経済には大きく関わります。

パンデミックへの対応や、
ウクライナ戦争への協調対応なども
含まれます。

こうした範囲をカバーするのが
グローバルマクロ経済」です。

グローバルマクロ経済は、
あまりに範囲が広いので、

国際機関のレポートを
参考にするのが有効です。

特にIMFという
国際機関の世界経済見通しは
よく知られています。

このレポートは
定期的に出ていますが

ここ何回かのレポートでは、
出るたびに世界経済の成長見通しが
下方修正されていました。

2023年の予想は、
昨年10月のレポートで、

EUの半分の国では
景気後退に陥る」という
警戒をするものでした。

ちょっと、
見てみましょう。

これを見るとあらためて、
日本というのは
低成長であったことが分かります。

驚くことに、
2023年の経済成長は

G7において
日本がぶっちぎりのトップです。

他国が下がってきて、
その中では日本がトップなんです。

徒競走に例えると、
鈍足の日本が頑張って走る中、

俊足の他国がみな転んでしまい、
日本とビリを争ったその中で、

日本はトップだった
という例えがぴったりきますね。

さて、
世界経済見通しの
更新が行われます。

このブログがアップされる頃には
ニュースになっているはずです。

IMFのホームページでも、
「1月31日に出すよ」と
アナウンスされていたからです。

おそらく、
前回は悲観的にみていた

EU圏の経済見通しは
変更されるでしょう。

1月30日はドイツの経済成長が
10-12月期0.2%(前期比)という

ニュースが出たばかりでしたので、
注目されています。

ゼロコロナのための
行動制限が解かれ

経済がリブートされた
中国の経済見通しも

変更されると思いますが、
大きな期待はしない方が
良いようです。

ダボス会議でも、
良い方向に修正されたレポートが近日出る
というトピックも出ていて、

過度な期待は無用」との
付加的なコメントと合わせていました。

奥村尚

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