波の分析

2023.2.8
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From:奥村尚
東京のオフィスより、、、

今回は、
波の分析をしてみます。

まずは日経平均の
過去30年間の推移を
見ておきましょう。

縦軸に6か所ある色の帯は、
内閣府が判断する景気循環の
下降局面を意味します。

これを見る限り、
過去30年間では
今が最も高値圏にあります。

これは長い目でみると、
たとえば30年間株式を
やってきた人は、

損切などで
期中売却しない限り、

全員が含み益を
上げていることになります。

特に2009年から開始した人は、
3倍になっていますから、
リターンは200%を越えます。

さて、
この株価を使って
分析をしてみましょう。

いわゆる
チャート分析という手法は
いろいろありますが、

ここでは、
株価というとらえ方をせずに、

物理的な波として考え、
数学的にとらえてみます。

たとえば、
この波を解析して、

いくつかの波の要素に分解する
というのはどうでしょう。

数学では、
フーリエ変換というのが
一番有名です。

実はこの方法では、
長期期間にわたって

計算を行うことが
難しいので、

30年ではなく、
ある4年間だけを切り取って

試験的に
グラフにしてみました。

そのある4年間では、
一定の数式に従って
右下がりになりました。

正確なグラフは
むしろわかりずらいので、

すこしデフォルメした絵を
用意しました。

こんな感じです。

横軸は時間軸で、
右に行くほど長い時間となります。

ある時間単位の時に
山ができますが、

この山は、
その時点の影響力の大きさです。
パワースペクトラムといいます。

このスペクトラムの高さが、
その時間を単位にもつ
変化の大きさを示します。

この4年間という
期間に限っては、

128日前後に
スペクトラムが強く出ました。

大体半年に一度、
何らかの要素が相場に強く働きかける
ということです。

また、時間軸が長くなると、
スペクトラムが小さくなってゆくという、

特別な性質をもっている
ということもわかります。

この関係は、
物理学で「1/f揺らぎ」として
知られています。

波は不規則にゆらいでいて、
その動きは予測できない

周波数の小さい波は大きく動き、
大きな波は小さく振動する
という性格です。

音でいうと、
ピンクノイズになります。

このことからウクライナ戦争とか、
パンデミックのような
世界を揺るがす大きな波は、

案外時間軸の
スペクトラムに示すと
小さいことになります。

長い相場の期間をみると、
このような事象は
取るに足らない小さなものになる、

ということなのでしょうか。

たぶん、
違います。

1/fゆらぎ」の波が
いつも出るとは限りません。

なぜかというと、
10年、20年という
長い期間で分析を行うと、

その性格が
すっかり消えるからです。

少なくとも
30年という期間で分析すると
正規分布します。

音でいうと、
ホワイトノイズになります。

なんだか、
わけがわからないですね。

解析してみても、
なにがなんだか

うまく説明できる事実を
発見するには至らない
ということでしょう。

それは
そうですよね。

こんな程度の簡単なことは
過去いろいろな人が
試しているからです。

ひとまず
それがわかっただけ
ということになりますね。

奥村尚

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One thought on “波の分析

  1. 何度も挑戦しても累積する借金には叶いませんで半ば投資事と 
    は縁切りしようかと考えて負った訳ですが、なんと助舟の如く遭遇したのが天の助け船である奥村先生だった次第です。
    どうかハンボケ老人の儚い夢を一度良いからかなえて呉れないですか? なんとしても此の侭では死に切れませんわ❕
    悔しくて! 悔しくて!

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