From:奥村尚
東京のオフィスより、、、
数学で「必要条件」や「十分条件」
という言葉を習います。
あまり固い事は考えずにここでは、
「必要なお金」と「十分なお金」
ということで考えてみましょう。
人生にいくら
必要なのでしょうか?
またいくらあれば
十分なのでしょうか?
多ければ多いほどよい
というのは当たり前ですね。
制約条件があります。
生涯における収入です。
独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)が
発表しているユースフル労働統計2020によると、
生涯収入は
こうなっています。
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高卒男性 2.58億円
女性 1.88億円
大卒男性 2.92億円
女性 2.44億円
ーーーーーーーーー
このデータは60才まで
同一企業に勤めるケースで、
2018年の実際のデータ
からの計算値です。
残念ながら生涯収入は、
1995年よりも10%も下がっています。
23年前の方が
生涯収入は高かったんですね。
賃金は23年かけて
下がったものなので、
今後も多少は
上がる可能性があるものの、
1995年を超える日は
なかなか来ないと考えるべきでしょう。
平均的な日本人を
基準にすると、
「この金額を超える金額」
つまり生涯収入を超える
お金が必要であるという人生設計を
実現するのは
難しいという事になるでしょう。
つまりこの金額は、
必要条件と言ってよいでしょう。
この金額の中で、
人生設計することが必要なのです。
一方いくらあれば
十分でしょうか?
人生でどれだけ
長生きできるかわかりません。
厚生労働省が発表する
簡易生命表から計算すると、
1割の人は男性で95歳、
女性で99歳を迎えます。
(TrioAM推計)
別の言葉で言うと、
9割の人は迎えずに死ぬのですが、
1割の人は迎えてしまいます。
長生きのリスクです。
人それぞれ、
十分なお金は異なるものですが、
簡単に言うと、
60歳以上になったあと、
必要なお金を年額で計算し、
(1年で運用したお金+年金)で、
毎年元本を減らすことなく
生活できれば十分
ということができます。
年間5%程度の運用が
できると仮定しましょう。
年金が 月15万円という
モデルケースで試算してみます。
年金が15万円に対し、
たとえば月の生活費が
40万円を目指すとすると、
25万円不足します。
年間になおすと、
「25×12=300万円」ですね。
この300万円の不足分を、
毎年5%の運用で
稼ぎ出せる元本があれば、
生活に十分な金融資産がある
ということができます。
「6千万円x5%=300万円」ですから、
年金生活に入る前に6千万円あれば、
この計算では十分なお金がある
ということになります。
ということは、
現役時代に生涯賃金の中から、
6千万円を準備するための
設計をすると良い
ということになります。
6千万円を老後になるまでに
用意できれば良いので、
運用をして
準備を早めに行ってさえいれば可能です。
私の試算では、
22才で就職し、
38年間、毎年5%の運用で
積み立てると、
元本の113倍になります。
毎年あらたに53万円を
5%で運用しつづけると
約6千万になります。
月4万4千円ですから、
難しくはないはずです。
しかし、
この試算で計画が無理そうであれば、
生活レベルの設計を落として
不足分の金額を下げて
再計算してみます。
実際には不動産が「ある/ない」
同居家族の収入や支出が「ある/ない」
遺産相続が「ある/ない」等で
大きく変わりますが、
このように論理を組み立ててゆくと
現実性や最適値が
わかってくると思います。
奥村尚
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・ジャパンインベストメントスクール講師
・マーケット アナリスト
・マーケットの魔術師
20兆円もの運用資産をもつ米国大手ヘッジファンド株式投資部門スーパーバイザー、自身も日本でヘッジファンドを主宰。日本証券アナリスト協会会員。
1987年、都立大学大学院工学研究科修了(テーマは人工知能)。日興証券入社。投資工学研究所にて、数々の数理モデル開発に携わる。スタンフォード大学教授ウィリアム・F・シャープ博士(1990年ノーベル経済学賞)と投資モデル共同開発、東証株価のネット配信(世界初)なども手掛ける。
2000年 東証マザーズ上場第一号のインターネット総研で金融事業を統括。
2002年 イスラエル天才科学者とベンチャー企業設立、人工知能技術を商用化し空港に導入。
2004年以降は、金融業界とIoT業界の交点で活躍。最先端の人工知能とアナリストの相場適応力を融合させた投資モデルMRAを完成し、内外の機関投資家に提供する。この投資手法は、最低25%/年以上の収益を「MRAを使う誰にでも」もらたしている(一度も元本割れなし)。
2015年 個人投資家へMRA情報提供開始、さらに投資塾を通してお金の知識を広め、ゆたかな生活の創造に貢献している。
趣味は、オーディオの機械いじり。ワインやウィスキーをたしなむこと。スポーツも好きでスキー、スケートは自称特級(そんなものはない)、エアロビック競技を10年ほどやっている(NAC マスター男子シングル 9連覇中、2014-2016日本選手権千葉県代表)。ただし、「かなずち」であり、球技も苦手である。