From:奥村尚
東京のオフィスより、、、
今年、主要国の中では
日本株が存在感を
増してきました。
G7の中では、
アフターコロナの中で唯一、
2022年1月の株価を上回ってきています。
これはなぜか。
これを理解することが、
いまの相場を説明することに
つながると思います。
では、
(日本を除く)主要国の株価が、
なぜ伸びていないのでしょう。
これは、
心理的にバリエーションを
つけづらい理由があるからです。
その理由は4つの要素で
説明できるでしょう。
1 欧米の政策金利
2 ロ-ウ戦争
3 イスラエル紛争
4 中国景気悪化
欧米の政策金利上昇で、
円安にはなりましたが、
逆に、
日本から見て輸出企業には
追い風にもなっています。
ロシアーウクライナ戦争は、
欧州が戦場になっており、
欧州に暗い影を落としています。
欧州は当事者です。
それに輪をかけて、
イスラエル戦争が起きていて、
これは米国も第二者になっています。
中国景気悪化は、
経済規模世界2位の国の
経済クラッシュですから、
当事国の中国は最大の落ち込み、
地続きの欧州も自動車などを中心に
不調が続いています。
ハイテクの禁輸措置を
主導している米国も
経済的な影響が大きくなっています。
しかし、日本は
政策金利はマイナス、
しかも資産を
まだ買い入れている最中で、
じゃぶじゃぶバブルの真っ最中。
欧州近傍で起こる
2つの戦争も
日本は傍観者で、
歴史的宗教的関係も
無関係。
中国景気は、
日本も影響を
受けてはいますが、
欧州のような
致命的なものでは
ありません。
加えて、
ロシア、米国などは
大統領選があり、
選挙が進む中で、
いろいろなマイナス面も
これから起こるでしょう。
日本も総裁選があるけれど
’自民党の誰か’は間違いなく、
変化はまるでない、
のは確実です。
円安は
物価の観点から
マイナスですし
インフレは進んでいますが、
欧米ほどの高いインフレ率では
ありません。
政策金利という点では、
日本は経済を止めてでも
利上げする状況にはありません。
こうしたことが、
日本だけ株価が上昇
している理由だろう、
とみています。
実は、円安は
年間3兆円程度の
インバウンド効果で
経済を刺激しています。
円安は輸出企業を中心に
利益を増やすことにもなり、
株価にはトータルではプラスになっています。
ここで、どんな投資主体が
株を買っているのか
みておきましょう。
これをみると明らかに、
法人主体で相場が
形成されています。
外国人投資家の大半は
投資法人ですし、
国内法人はもちろん投資法人です。
そして、ここ最近では、
売っている主体は
実に個人投資家なのです。
なぜ売るのか?
おそらく、
過去に経験したことが
ないほどの株価上昇で、
利食い時と考えて
売っているのでしょう。
また、この夏以降、
大きな下落が増えてきたので、
今後また下落があることを
懸念しての売りなのかもしれません。
この姿勢は、
3Q決算発表が始まる1月後半から、
変化が出てくるだろうと思っています。
奥村尚
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・ジャパンインベストメントスクール講師
・マーケット アナリスト
・マーケットの魔術師
20兆円もの運用資産をもつ米国大手ヘッジファンド株式投資部門スーパーバイザー、自身も日本でヘッジファンドを主宰。日本証券アナリスト協会会員。
1987年、都立大学大学院工学研究科修了(テーマは人工知能)。日興証券入社。投資工学研究所にて、数々の数理モデル開発に携わる。スタンフォード大学教授ウィリアム・F・シャープ博士(1990年ノーベル経済学賞)と投資モデル共同開発、東証株価のネット配信(世界初)なども手掛ける。
2000年 東証マザーズ上場第一号のインターネット総研で金融事業を統括。
2002年 イスラエル天才科学者とベンチャー企業設立、人工知能技術を商用化し空港に導入。
2004年以降は、金融業界とIoT業界の交点で活躍。最先端の人工知能とアナリストの相場適応力を融合させた投資モデルMRAを完成し、内外の機関投資家に提供する。この投資手法は、最低25%/年以上の収益を「MRAを使う誰にでも」もらたしている(一度も元本割れなし)。
2015年 個人投資家へMRA情報提供開始、さらに投資塾を通してお金の知識を広め、ゆたかな生活の創造に貢献している。
趣味は、オーディオの機械いじり。ワインやウィスキーをたしなむこと。スポーツも好きでスキー、スケートは自称特級(そんなものはない)、エアロビック競技を10年ほどやっている(NAC マスター男子シングル 9連覇中、2014-2016日本選手権千葉県代表)。ただし、「かなずち」であり、球技も苦手である。