2020年のバブル②

2024.7.3
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From:奥村尚
東京のオフィスより、、、

前回は、
2020年のバブルについて
書き始めました。

その時に、
たった一行だけ書いた言葉を
再度書いてみます。

積極的な金融政策が行われ、
 お金を市中に出しまくった

この文章、
今の金融政策を理解するうえで
大変に重要なのです。

少し掘り下げてみます。

これ、
ヘリコプターマネー
ともいうのですが、

ヘリコに乗って上空から、
(不特定多数に向けて)
マネーをばらまくという意味です。

金融政策を行うのは、
中央銀行であり、
日本だと日銀ですね。

まさか日銀が、
印刷したての新札を
どっさりヘリにつめて、

日本橋の真上から、
「ふくーわーうちー」などと言いながら、
じゃんじゃん札束を民に向かってばら撒く

はずはありませんよね。

日銀ができることは、
市中に無理やり
お金を流すことだけです。

どうやって流すかと言えば、
なんでもよいので買う
のです。

日銀が何かものを買えば、
対価としてお金を払うので、
市中に流れる、

というわけです。

買うものは、
安い物より高い物の方が
効率よいですね。

さすがに飲む打つ、は
消えてなくなるので
ダメに決まってますが、

クルマでもマンションでも、
資産に計上できるものであれば
本当は、なんでもかまわないのです。

実際には、法的な、
あるいは、役割としても
制約もあり、

金融資産に
限定して買っています。

日銀の場合は、
国債と株を買い込みました。

国債の日銀引き受けは
財政法という法律で
禁止されているのですが、

あくまでも
いったん市中銀行が
財務省から引き受けた国債を、

二次流通で買う
という名目をとり、

実態としては、

市中銀行が
引き受けたすべての国債を、
まるごとそっくり全部買い占めました。

株式は、直接東証から

「トヨタ100万株、
ソニー200万株、成り行き買い」と

注文を出すわけではなく、
ETFの注文を出します。

信託銀行や証券会社に注文を出し、
投資信託という形で相場から
いち顧客として手に入れていたのです。

その金はどこからくるのか?

日銀が輪転機を回して
お札を刷るのです。
錬金術ですよね。

(注)日銀はお札を発行する権利をもちますが、
印刷するのは国立印刷局です。

 

日銀行の財務諸表をみると、
新札を世に出すときに負債で処理します。

その負債は、お金であるので
そのお金で何かを買ったら、
それが資産として計上できます。

つまり、株式や国債という資産は、
日銀の資産として計上されており、
まったくおかしくはないのです。

負債という借金は
膨れ上がるけれども、
資産という、

しかも換金性の高い金融資産が、
そのトレードオフとして
所有できるので問題ないのです。

負債は借金ですから、
いずれは返さないと
いけないのですが、

中央銀行の場合は
資金の出し手は自分自身なので、

別に3年以内に返すなどという
約束もかわしていません。

いずれ、経済が正常に戻ったら返す、
でよいのです。

しかも、国債の場合は、
満期がくると自動的に現金が
満額入ってくるので、

黙っていれば、
必ず損せずにお金に戻ります。

10年とか、20年
かかるかもしれませんが、
それで問題はありません。

元本が返るのは
当たり前ではありますが、
結構お金は増えています。

国債は、持っていれば
クーポンと呼ばれる、
金利部分の支払いがもらえますね。

ETFに至っては、
日経平均でいうと

2万円程度で仕入れた株式は、
今や4万円ですから、

倍に膨れ上がって
評価益が出ています。

その評価益は
私の試算では35兆円*。

参考文献 ダイヤモンドオンライン
日銀は株で大儲け(Y2021 著者執筆)

凄い金額です。

素直に国債の返済にまわすとは
考えられません。

埋蔵金として、
政治の道具にされるはずです。

今後の課題になるでしょう。

今回は、書いているうちに
冒頭の話題からズれてしまいました。

ブログなので、
そんなもので良いのです。

おおらかにいきましょう。

相場も、人生も。

奥村尚

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