為替市場と株式市場の比較

2025.7.30
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From:奥村尚
東京のオフィスより、、、

為替市場、とりわけ、
ドル円というFX市場は、

日本の為替ディーラーには、
最も重要な市場です。

ただ、今までも、
時々述べてきたのですが、

この市場に限らず、
為替市場というのは、

主の意図で、
簡単にひっくり返ってしまいます。

古くは、固定相場から
変動相場への変更とか、
プラザ合意などがありました。

ある日とつぜん、
お上がこのように決めた、と言われ、

あっという間に
相場が急変しました。

どちらも円高への
急激な変化をもたらしました。

近年では、このような
急激な変化はありませんが、

2か国の金利の関係が
一気に動くと、

金利が高い国の通貨は買われ、
金利の低い国の通貨は売られます。

では、適度に長期の期間において、
株式市場と比較して、

FX市場というのは、
どのような性格が
あるのでしょうか?

今回は、株式市場との
比較をみてみましょう。

ペア通貨は
当然にドル円をとります。

1988年4月以降、
2025年7月28日までの、
37年間を超える

超長期の様子は、
どうだったでしょうか?

為替であれ、株式であれ、
昨日の引け値で買い、
今日の引け値で売る、

ということを毎日繰り返すと、
一日当たりのリターンが
計算できます。

その偏差をとると、
リスクが計算できます。

まずは、推移をみておきます。

円安が株高をもたらした、
というシナリオをよく表す形ですね。

同じデータでX-Yプロットをすると、
ドル円レートと日経平均の関係が
数式でわかります。

青い2本の線で挟まれた範囲で、
面積区画に全体の85%が
入っています。

この範囲が、
長期的にみた妥当範囲です。

もし、区画ではなく、
1本の線で示す場合は、
赤い点線1本で示すこともできます。

その時の数式を書いてみると、

日経平均= 308.5 * ドル円レート – 16373

となります。
赤字で記載しました。

(さらに書くと、 R^2=0.49 なので、
この1本の線だ

つまり、

ドル円だけで
日経平均の半分近くが説明できる

ということになります)

この式に当てはめると、

7/28日のドル円レートは、

147.85

でしたから、このレートであれば
適正な日経平均は、29,239です。

7月28日の日経平均は、
41,100 前後でしたから、

適正値より、1万1860円
高い水準である、
という言い方ができます。

ただしこれは、あくまでも、
過去の日経平均と為替レートの推移だけから読む
適正な日経平均という話であり、

今の状況で割高である、
というわけではありませんので
ご注意ください。

このデータをつかって、
もう少し統計数値を比べると、

もっともっと、
面白いことに気が付きます。

それはまた、
次回にでもお伝えしようと思います。

 

奥村尚

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