始値取引のすすめ

2025.8.13
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From:奥村尚
東京のオフィスより、、、

前回、
成行と指値の注文の相違について
基本をお伝えしました。

成り行きだと、

>どうしても今買っておきたい

多少、高くなったとしても、
それでも良いので買っておきたい

というときに使う注文

と書いたと思います。

実はこれ、
ザラバの時に限定したものです。

刻一刻と時を進める相場を
ザラバ
と呼びますが、

その時には、
成り行き注文で買う(あるいは売る)と、
ほぼ確実に買える(売れる)かわりに、

今の時価より、

買うときは少し高めの価格で、
売る時は少し安めの価格で、

約定されることが多いのは確かです。

では、ザラバでないとき
(たとえば相場開始時の始値の決め方)
は、どうなのでしょうか?

これがまた、
意外な結論なのですが、

東証の株式に

きわめてフェアで妥当な価格で売買できる

のです。

ザラバでは、

オークション(価格優先、時間優先)
のルールで売りと買いを
マッチングさせるのですが、

一日の市場の始値、および、
終わり値をつけるための時間帯では
この方式を使いません。

いわゆる、
板寄せという方式をつかいます。

この方式は、
時間優先をとっぱらう
という考え方が特徴的です。

一定時間帯を決めたうえで、
その時間に来た
すべての注文に対して、

注文時間を無視して

価格だけの情報で

最大の株式数をマッチングさせることができるある価格

を計算し、その価格をもって
取引値とします。

いくらであれば約定株式数が最大になるか
を演算するものです。

プロセスはやや複雑なのですが、
簡単にいうと、

買いであれ売りであれ、
全ての成り行き注文を優先して、
その約定量を極大化させる方式です。

そして、約定させる注文は、
全てが同じ時間で同じ価格で
売買することになります。

特に、始値は
東証に朝9:00までに来る

売りと買いの大量の注文が、単一価格で約定される』ので
きわめてフェアなんです。

ザラバ方式のように、
成り行きが注文が損しやすい
ということはありません。

ほぼすべての成り行き注文は
買いであれ売りであれ、
同一価格で約定するので、

割高、割安、ということは
原理的に発生しないのです。

大証でも、
日経平均先物の取引に
板寄せが使われます。

簡単に書くと、

朝イチ、相場が始まる前の
成り行き注文は
約定成功率は100%に近く、

かつ価格的にも、
単一価格で大勢が約定できる
仕組みであるために、

フェアで妥当な価格である、
ということになります。

 

奥村尚

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