投資判断力をアップさせるには

2018.8.1
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From:奥村尚
東京のオフィスより、、、

おはようございます。

唐突ですが、
あなたは電車に乗った時
なるべく座りたいと思いますか?

実は最近、

学生のあるエピソードをきっかけに、
「電車で座れる確率、可能性」について
私が持つゼミで検討したことがありました。

具体的には、

「飯田橋で中央線下りに乗った。
その電車で座ることができる可能性(確率)を
上げることは可能か。

それはどんな状況で、
どう行動すれば可能であるか、
制約条件を付けなさい」

といった問題です。

一定の状況を設定して、
具体的に考察しようというものです。

つまり、これにはいくつかの
解が考えられます。

まずは以下のような状況を想定しました。

・乗車時間は任意
・乗車した時点では、すべての座席が埋まっている。
・座るためには、自分より先に降りそうな人の見当をつけて、
 その人の前に立っていなければならない。
 (その人が自分より先に降りない場合は座れない)
・優先席は座席の対象から外す

しかし、これらだけでは
まだまだ足りません。

学生からは、

「車両をまたぐとややこしいので
隣の車両まで移動しても空いている席は
見つからないことを前提にしてはどうか。」

という意見に対して、

「自分の守備範囲は広いほど有利」
という指摘をする学生もいました。

3人掛け席の前にいるか、
7人掛け席の前にいるか。

また、自分と同じように
近くで席が空くのを虎視眈々と
待つ人がいなければ、

自分の守備範囲は倍増だろう、
といったものです。

確かに、自分の横に立つ人がいると
自分の競合相手となるので不利だね。

では、複数の解があった場合、
競合が少ない席を観点に、ひとつに絞り込もう。

などなど、
こうして制約条件が決まってきました。

このように、課題を定義してゆく過程は、
問題を研究として取り扱う場合に重要です。

定義をあいまいにした問題は
その答えもあいまいになりますし、
そもそも答えに辿り着かないこともあるからです。

みなさんも日常で多くの問題に直面し、
意思決定をすることがあると思いますが、

このように論理的に整理し、
場合によっては数値化したりする

「見える化アプローチ」
案外解決できたりします。

投資に関していえば、
銘柄、売りと買いの量、
タイミングなどを

あらゆる前提条件の中で
決めなければなりません。

その時の状況
(=制約条件あるいは前提条件)によって
判断は異なりますので、

条件をきっちり定義しながら
考えてみる
ことは

投資判断力を上げるための
有効なトレーニングだと思います。

では、また次回。

奥村尚

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