直近の日経平均とドル円レートの関係

2019.10.23
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From:奥村尚
東京のオフィスより、、、

おはようございます。

今回は、ドル円レートと
日経平均の関係について
見てゆきます。

今年の8月以降、
10月18日までの約2ヶ月弱の期間、
日ドル円レートと日経平均の動きは
恐ろしい程にピッタリ歩調が合っています。

同じデータを、日付の情報を外して、
x軸に為替レート、y軸に日経平均をプロットすると、
相関グラフとして見る事ができます。

Yを日経平均、xをドル円レートとすると、

Y=667x – 50198 (1)

という関係になりました。

この数式をみると、一円 円安になると、
日経平均は667円上昇するという
関係になります。

この関係は、あくまでも、
直近2か月弱の期間に
限定した話です。

1988年以降、2019年までの
31年に及ぶ長期的な関係では、
このような推移を描いています。

これを、相関で表すと、

Y= 375*X -18750 (2)

という関係があります。

Y、つまり日経平均は、
長い期間の平均的には1円 円安になると、
375円だけ上昇するのですね。

短期の関係(1)と長期の関係(2)とを比べると、

同じ1円の円安でも、
一方は 667円、
一方は375円変化するのですから、

667/375 = 約1.8倍

となります。

つまり、今の日経平均は、
為替に対する通常の関係よりも、
1.8倍ほど敏感になっていることになります。

ところで、株価は、為替だけではなく、
企業利益にも大きな影響を受けます。

利益が大きくなるほど、
株価は上がる事は容易に予想できますね。

直近2ヶ月間の予想利益を見てみると、
こうなっています。

予想利益として、
今期の一株当たりの利益(EPS)を
用いています。

予想利益と株価は
似た動きをしてはいますが、

おおむね、予想利益は
大きく変わっていないのに、
株価だけが9月以降、
上昇してきているのです。

為替でも、予想利益でもない
「なにか」の理由で、
株が上がっていることになります。

この「なにか」は、
センチメントという表現をします。

株の世界では、
PERという言い方をしますが、

要するに、投資家の気分が高まってきて、
気持ちよくなると、この数値が上がります。

実際に見てみましょう.

日経平均の上昇と
見事なまでにピタリと一致して、
センチメントが上昇してきているのがわかります。

センチメントが上がると、
為替が多少円高に向かおうが、
企業利益が多少下がろうが、
株価は上がるのです。

では、なぜ、センチメントは
上がるのか?(あるいは、下がるのか?)という
疑問が湧いてくるでしょう。

これは、またの機会に
改めて述べる事にします。

奥村尚

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