From:奥村尚
東京のオフィスより、、、
明けましておめでとうございます。
年末から、ワシントンD.Cに来て
寒さと戦っています。
さぁ、新年2020年のスタートです。
最初のblogですので、
今年はどうなるかを考えてみます。
前回のblogでは、昨年の相場を
サラッと振り返っていますので、ご参考にどうぞ。
まずは、IMFが発表している世界経済の見通しを見ておきます。
世界全体では、2019年は、3.0%でした。
実は、2019年は、当初3.7%でしたが
米中貿易戦争の影響もあって、
下方修正されて3.0%になっていました。
2019年の3.0%成長は、
リーマンショック時の3.0%以来の低い値でした。
2020年は2020年は3.4%と、1割以上良くなります。
しかし、これは世界全体の話です。
先進国だけを見ると、良くありません。
先進国最高の経済成長をしている
米国は成長が鈍くなっています。
日本は2019年は0.9%の伸びでした。
2020年は0.5%と、成長ほぼありません。
(グラフでは記載していませんが2018年は+0.8%でした),
ユーロ圏は回復します。
とはいえ、米国には及ばず、力弱い回復といえます。
(上記成長率は、全てIMFの見通しの数値をもとにしています)
次に、昨年9月以降の株価を上げた最大の立役者、
FRBの利下げの可能性を見ます。
再度利下げが行われる可能性が高ければ、
米株高、ドル安になります。
シカゴ市場(CME)の、
12月26日時点でのFED watcherです。
これは、金利先物市場から計算される、
政策金利の現状維持の確率で、
70%以上でかなり高い確率で
現状維持される、とされます。
1月29の利下げはなし (政策金利の市場織込み度は 96.7%)
7月29まで利下げなし (政策金利の市場織込み度は 70.1%)
であり、2020年前半は利下げは
行われないものとみられています(FRD watch より)。
この感じだと、しばらくは、株も為替も、
上がりもせず、下がりもせずという感じで
だらだらと進むようにも見えます。
具体的に数値に落としてゆきましょう。
日経平均の2019年度の見通しは、
会社予想の集計では、一株当たりの利益(EPS) 1651円です(quick)。
2019年12月最終週の日経平均の
平均PERは、14.46だったので、
年初のスタートは、
株価
= EPS * PER
= 1651 * 14.46
= 23870円程度
が基準になりそうです。
この時のドル円レートは、109.5円。
その後、どういった流れになるでしょうか。
ここからは、社会事象を合わせて、
経験則での展開をします。
まず、3月3日にスーパーチューズデイがあります。
共和党トランプ大統領の民主党からの
敵対候補が誰か、見えてきます。
ここまでは、株式はゆっくりとした上り坂になります。
同時に円もゆっくりとした円安に向かいます。
民主党候補は、まれにみる小粒揃いで、
(小粒の)誰が候補になっても
「トランプに食いつぶされるだけ」
(民主党 ブルーバーグ候補)です。
その後、あっと驚く
(たとえばブルンバーグ本人も候補者なので、対トランプ対策としてはおもしろい)
展開になったら、そして、ならなくても、
株は一定の上昇をはじめるでしょう。
その上昇は、5月後半まで続くとみます。
5月後半は、企業の2020年度の事業計画が
全て明確になります。
その時に、利益計画も明らかになるので、
2020年期のEPSがわかります。
おそらく、その時のEPSは、
1651円より大きな数字です。
そうすると、また上がり始める。
なお、大統領選挙の年は
上がる、だの、下がる、だの、
いろいろな事例を調べては今年もそうなると
風潮する動きが、毎回起こります。
多くの場合、その調べてきたジンクスは当たりません。
それもまた、過去を調べてもどうせ当たらない、
という最強ジンクスが存在しているためでしょう。
相場の話を続けましょう。
6月末日に、カード、なんとかpayなど
オンライン決済の5%割引予算が終わりを告げます。
その6月に入った段階で、TV番組などで、
今のうちに買おう、という特集や宣伝が入る事でしょう。
6月まで買いだめや7月以降
買い控えは当然に発生します。
そんなこんなで、おそらく、
株価は、5-6月に2020年のピークを迎えます。
25,000円を超え、26,000円に届かない程度まで上がる。
この時のドル円レートは、112-113円。
そのまま、株価とドル円レートを維持しながら、
東京オリンピックを迎えます。
もし、テロなどがあれば、
株価は大きく下げる事でしょう。
なにもなくても、もはや株は上がる勢いは
なくなっているので、上がりません。
この間、日経平均で2,000円-2,500円程度の幅で
上下はあると思います。
あくまでもイメージですが、
このような感じを考えています。
黒が方向性、実際は上下するので青の線です。
それ以降も、予想するのは簡単ですが、
今から何を予想しても、どうせ当たらないと思いますので、
この辺にしておきましょう。
では皆さま、
今年もよろしくお願いいたします。
奥村尚
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・ジャパンインベストメントスクール講師
・マーケット アナリスト
・マーケットの魔術師
20兆円もの運用資産をもつ米国大手ヘッジファンド株式投資部門スーパーバイザー、自身も日本でヘッジファンドを主宰。日本証券アナリスト協会会員。
1987年、都立大学大学院工学研究科修了(テーマは人工知能)。日興証券入社。投資工学研究所にて、数々の数理モデル開発に携わる。スタンフォード大学教授ウィリアム・F・シャープ博士(1990年ノーベル経済学賞)と投資モデル共同開発、東証株価のネット配信(世界初)なども手掛ける。
2000年 東証マザーズ上場第一号のインターネット総研で金融事業を統括。
2002年 イスラエル天才科学者とベンチャー企業設立、人工知能技術を商用化し空港に導入。
2004年以降は、金融業界とIoT業界の交点で活躍。最先端の人工知能とアナリストの相場適応力を融合させた投資モデルMRAを完成し、内外の機関投資家に提供する。この投資手法は、最低25%/年以上の収益を「MRAを使う誰にでも」もらたしている(一度も元本割れなし)。
2015年 個人投資家へMRA情報提供開始、さらに投資塾を通してお金の知識を広め、ゆたかな生活の創造に貢献している。
趣味は、オーディオの機械いじり。ワインやウィスキーをたしなむこと。スポーツも好きでスキー、スケートは自称特級(そんなものはない)、エアロビック競技を10年ほどやっている(NAC マスター男子シングル 9連覇中、2014-2016日本選手権千葉県代表)。ただし、「かなずち」であり、球技も苦手である。
明けましておめでとうございます。
本年もよろしくご指導のほどお願いいたします。