NISA制度の神進化

2022.12.21
Share:

From:奥村尚
東京のオフィスより、、、

12月16日に税制改正大綱が
公表されました。

自民党HPなどで
閲覧できます。
https://storage.jimin.jp/pdf/news/information/204848_1.pdf

数億を超える株式譲渡所得に対する
税金が強化されるなど、
いろいろな手が隠されていました。

ここでは大綱の中の
「23-25ページ」にある、

第二 、第一個人所得課税、
1国税・地方税に記載された

NISAに関する内容を
ピックアップしてみようと思います。

先日までの金融庁HPでは、
現行120万円のNISAは、
102万円に減額になり、

二階建ての複雑な仕組みであり、
5年間で610万円の非課税額に変更される
と説明されていました。

現行5年間で600万円の非課税枠が、
ほぼ変更なし、かつ使いづらくなる
ということであり、

イマイチというブログを
今月書いたばかりでした。

NISAはもともと、
英国のISA(Individual Savings Account)を参考にし、
マネしたシステムですが、

非課税額が小さく、
恒久化されていないなどの
欠点が指摘されていました。

5年たったうえで、
新しい制度を考えないとなりませんが、

欠点はなにも解消されないままか
と残念に思っていました。

しかし、
政府与党が取りまとめた改正大綱では、

そうした欠点の大半が解消され、
イマイチな部分はバッサリと切られ
劇的に良くなりました。

むしろ枠は英国より
日本の方が大きくなっています。

防衛費の問題で
目立ってはおりませんが
良い仕事をしてくれています。

年間投資枠は、
年間120万円が倍の240万円になります。

これに加えてつみたて投資枠も
120万円が別途加わりますので、

年間投資枠は、
なんと3倍の360万円となります。

非課税枠も3倍の1800万円になります。
これはかなり魅力的な枠です。

NISAの買い付け額は、
現行制度においても
2022年 6月時点で 28兆円、

3月から3.6%程度伸びており、
この調子で伸びが継続すると、

2022年内には
30兆円くらいになるでしょう。

今の制度が終わるのは2023年。
新しい制度が始まるのが2024年。

現行制度では同じ伸び、
新制度では1Q 3.6%に対して

2%だけ伸び率が5.6%ずつ上昇すると
仮定するとこうなります。

2027年12月時点では
83兆円の買付となりました。

現時点のNISAの買い付け額は
28兆円なので

83-28=55兆円】もの
買い需要が掘り起こされることになります。

東証の時価総額は
712兆円(2022/11末)ですから
7.7%程度にあたります。

昨日の日経平均に対して、
7.7%は2000円強になります。

株式を過度に恐れる日本ですが、
せっかくの制度なので
どんどんNISAを使い倒しましょう。

なお、12/20時点では
金融庁のHPの新しいNISAのページは、

「今後更新予定」とされています。
急いで準備しているようですね。

奥村尚

━━━━━━━━
『奥村尚の金融リテラシー向上委員会』

奥村尚が分析する最新の相場情報を
月1回の放送でお届けする裏番組

全個人投資家、購読必須です。

視聴会員登録はこちら:
https://trade-labo.jp/tl/ifl_2022_b/
━━━━━━━━

関連記事

Pick Up!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です