From:奥村尚
東京のオフィスより、、、
日経平均が3万円を超え、
さらには今週には3万1千円も
あっという間に達成しました。
ここ最近の日本株の上昇には
目を見張るものがあります。
なぜ、
こんなに調子が良いのでしょう?
実は、日欧米の株式市場は
かなり調子が良いのですが、
代表的な指数の
この1年間の推移を眺めてみましょう。
欧州代表として独株の指数であるDAX、
米国代表として、
NSADAQとNYdowをピックしました。
ちょうど1年前を0とすると、
日欧の調子が最もよく、
米NASDAQがそれに次ぎます。
NYdowだけはいまいちですが、
それでも1年前より
プラスに推移しています。
今回はピックしていませんが、
欧州では仏CAC、
英FTSEも同様に好調です。
そして全体的に眺めると、
驚くほどピークとディップの時期が
一致していることに気が付きます。
昨年6月をピークとして下がり始め、
7月をボトムとして上がり始め、
8月をピークとしてまた下がり始め、
10月にボトムをつけまた上がり、
年末から下がり始め、
今年に入ってからは上昇を続けています。
この中で今回は、
まず日本株をみておきます。
いつもの株価を見る定式を
思い出してみましょう。
ーーーーーーーーーーーーーー
株価= 利益 x 買いたい気持ち
= EPS x PER
ーーーーーーーーーーーーーー
ですね。
日経平均(株価)を
この二つの要素に分解し、
日経平均と掛け合わせてみてみましょう。
今年になってからの日経平均株価は、
一本調子で上がっていますが、
実は利益(EPS)がどんどん減っています。
ここでいう利益とは、
2023年4月から始まる新年度の、
一株当たりの予想利益です。
なんと利益が減っているのに
株価が上がっているわけです。
なぜ上がったかというと、
このグラフを見ると明らかですね。
PERと株価は全く同じ形で
上がっていますね。
買いたい気持ち(PER)が
大きくなっているので、
それにリンクして株価が
上がっているのです。
現在のPERは19倍を超えていますが、
過去25年の平均では『15.5』です。
過去の平均を超えて、
買いたい気持ちが強くなっている
ということになります。
これはある種の波なので、
いまは波に乗るべき
という見方もできるでしょう。
しかしいつまで続くかわかりません。
一旦波が引き始めると
なんといっても単なる気持ちだけですから、
一気にしぼんで
資金が流出し株価は下げ始める
という見方もできるでしょう。
今後どうなると考えるべきか?
人それぞれ、相場観とも言えますね。
この話は機会をあらためて、
もう少し深く掘り下げてみようと思います。
では、次回をお楽しみに。
奥村尚
━━━━━━━━
『奥村尚の金融リテラシー向上委員会』
奥村尚が分析する最新の相場情報を
月1回の放送でお届けする裏番組
全個人投資家、購読必須です。
視聴会員登録はこちら:
https://trade-labo.jp/tl/ifl_2022_b/
━━━━━━━━
・ジャパンインベストメントスクール講師
・マーケット アナリスト
・マーケットの魔術師
20兆円もの運用資産をもつ米国大手ヘッジファンド株式投資部門スーパーバイザー、自身も日本でヘッジファンドを主宰。日本証券アナリスト協会会員。
1987年、都立大学大学院工学研究科修了(テーマは人工知能)。日興証券入社。投資工学研究所にて、数々の数理モデル開発に携わる。スタンフォード大学教授ウィリアム・F・シャープ博士(1990年ノーベル経済学賞)と投資モデル共同開発、東証株価のネット配信(世界初)なども手掛ける。
2000年 東証マザーズ上場第一号のインターネット総研で金融事業を統括。
2002年 イスラエル天才科学者とベンチャー企業設立、人工知能技術を商用化し空港に導入。
2004年以降は、金融業界とIoT業界の交点で活躍。最先端の人工知能とアナリストの相場適応力を融合させた投資モデルMRAを完成し、内外の機関投資家に提供する。この投資手法は、最低25%/年以上の収益を「MRAを使う誰にでも」もらたしている(一度も元本割れなし)。
2015年 個人投資家へMRA情報提供開始、さらに投資塾を通してお金の知識を広め、ゆたかな生活の創造に貢献している。
趣味は、オーディオの機械いじり。ワインやウィスキーをたしなむこと。スポーツも好きでスキー、スケートは自称特級(そんなものはない)、エアロビック競技を10年ほどやっている(NAC マスター男子シングル 9連覇中、2014-2016日本選手権千葉県代表)。ただし、「かなずち」であり、球技も苦手である。