振り返りでわかる「相場の性格」

2024.5.29
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From:奥村尚
東京のオフィスより、、、

ここのところ続けて、

日経平均の過去の暴騰、
大きな上昇があった時期の
背景や経緯を書き続けています。

過去を調べてみると、
意外なほどに同じようなことが
繰り返されていることがわかります。

歴史は繰り返されるというわけです。
言い換えると、今後も同じようなことが
起こりうることを示唆しています。

これは、相場の性格です。

今回は、

戦後の長ーい相場の歴史を振り返り、
大きな相場の上昇を
ピックアップしていますが、

数十年前のことなので、
当時の状況を調べて
相場との関係をみていくのは、

それなりの準備も必要でして、
簡単に誰でもできるとは言えません。

しかし、数ヶ月という
短期の相場を振り返るだけでも、
相場の性格が出てきます。

例として、半年程度を
振り返ってみることにしましょう。

現在の日経平均は、
どのような状況にあるでしょうか。

昨年、10月に一定の下落がありましたが、
その時期を除くと、
かなりの上昇を果たしました。

今年に入り、特に2月-3月は、
日経平均は昨年の勢いを
さらに加速して大きく上昇しました。

その後、一定の下落があって
今に至っています。

昨年10月の下落は、
中東情勢の緊迫化が原因です。

今でもイスラエルとハマスは
戦争状態ですが、

こうした材料はあまり長続きせず、
相場は知らない間に事変を飲み込み、
元の相場に戻っていく性格があります。

実際、日経平均をみると、
11月以降は、戦争なんぞ
何事もなかったかのように、

9月までの相場の延長で
調子を取り戻していますね。

少なくとも、3月までは、
よい調子で上昇を続けましたね。

なぜ、こんなに
調子よく上昇したかといえば、
円安でしょう

輸出企業は、円安だと
1ドルの売り上げで
160円も入ってきます。

円ベースに直すと、
80円の円高の時にくらべると、
倍も売り上げが増えるわけです。

では、4月以降は、
調子がいまいちなのは、
なぜでしょう。

企業の今年度の事業計画上、
昨年より円高を想定していて、
それ故、今年度は売り上げが減るからです

これは、
相場の性格というより、

企業の1年間の計画を事前に
投資家に報告する企業のスタンスが、
保守的であるという性格によるものですが、

企業が発表した当期予想を、
そのまま鵜呑みして株はもう上がらぬ、

と判断するのは相場参加者ですから、
相場の性格ともいえましょう。

 

奥村尚

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