今後の日米政策金利と相場

2025.2.5
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From:奥村尚
東京のオフィスより、、、

今年は、日米ともに、
金利の話題がホットです。

日本は、1月24日に
政策金利の利上げを行いました。

日銀は、さらに今後も
物価高に対抗するためでしょうか、
利上げを行う可能性を示唆しました。

おそらく、来年に向けて
政策金利は1%を
目指すことになるでしょう。

以前に利上げをしたのは
まったく記憶がないくらいの
遠い昔です。

ちょっと眺めておきましょう。

いかがですか。
1974年、1980年、は
一時期9%まで政策金利が上がりました。

9%もの金利とは、
ものすごい数字です。

1974年は、世界中が
激しいインフレに
悩まされていた時代でした。

もともと先進国の経済成長で
物資が不足していたところに、
オイルショックが起こりインフレが進んだのです。

1980年も、1974年と似ています。

石油価格の高騰です。

日本に関して言えば、
それ以前のような経済成長が
成し遂げられず、

金利が高いことで
内需の伸びが抑えられ、
成長率はさらに鈍化していました。

1990年も、
6%にまで上がっています。

1990年初頭には、
資産バブルが崩壊していたのですが、

日銀は、
インフレを予防する措置として
利上げをしていったのです。

湾岸戦争もはじまり、
原油も上昇しました。

日本の政局不安もあり、
円安も進みました。

なんだか、今の日本と
重ね合わせられそうな状況ですね。

その後は、地価は下がり続け、
株価も金利の上昇とともに
下落を繰り返し、

失われた20年に突入します。

それ以降、
ずっと0.5%以下で推移しています。

マイナス金利%から、
1%まで上昇するような経験は、
まだ日本はありません。

未知の領域であり、
金利を上げると経済がどうなるかは
わからないんです。

でも、過去のような6%とか
ましてや、9%になるまで
利上げをし続けるようなことにはならないでしょう。

1%程度までの利上げであれば、
適度な金利でもあるので、
景気の頭を押さえるようなことにもならないだろう

と読むのが妥当でしょうか。

1888年から1990年代に入るときに、
政策金利とドル円レートの関係も
作ってみました。

利上げすると円安になるというのは、
本来の動きとは逆なので、
妙なのですが、

実際、政策金利が上がると、
円安が進みました。

さらに、政策金利が下がる
1992年から1996年にかけて、
時には、日経平均も一緒に下がっています。

この時代は、
まったく読めない相場だったんですね。

今の相場は、
素直に金利に感応するので、
読みやすくなっています。

 

奥村尚

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